第12話 決着!
「いくぞ!!」
髭男で武闘家のエルビスの先制攻撃。
ゴツイ拳から放たれる連打!
それを何とか避け続けるハルト。
「ほう、よく避けるなぁ」
感心した様子のエルビス。
ハルトは反撃の機会を伺うが、その隙がない。
「おい! いつまで逃げてるんだ?」
「うるさい!」
(クソッ……)
このままではジリ貧だ。
何か打開策はないのか……。
「ハッハ! そっちがその気ならこっちも本気出すぜぇ」
そういうと、エルビスのラッシュがさらに加速する。
(まずい!!)
「死ねやああああ!!!」
「危ない!!!」
フィリアが叫ぶ。
その時だった。
「ぐわあああぁっ!」
悲鳴をあげたのはエルビスの方だ。
「何だ!?」
野次馬達の酔いが一発で冷めた。
「この野郎……」
エルビスは足を抑えている。
見ると彼の身体が凍り付いていた。
「氷魔法か?」
「あのガキが!」
ハルトは自分の手を不思議な気分で見ていた。
手に霜が付いている。
紛れもなく彼が絶体絶命のタイミングで放った氷魔法の余韻……
凍り付いて、首から上だけ自由なエルビスは、迫って来るハルトに怯える。
「さて、どうお仕置きしてやろうか?」
ハルトはニヤリと、エルビスに笑い掛ける。
身動きが取れないエルビスは愛想笑いを浮かべ、
「酒に酔ってたんですよー。すいません」
「てめぇ……」
ハルトは拳を握り締めた。
それを振り上げた時、
「やめてください!」
フィリアが叫ぶ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます