第3話 実技試験
あの田原莉子という女の子のせいで、的当ての試験で随分待たされた。おかげで休憩も出来ず、いきなり実技試験を受けなければならなくなった。
この試験は、先生と模擬試合をして受験者の技量を確認する試験だ。
これは先生を倒そうとせず、技や動き、対応力をアピールする方がいいと言われている。
そもそも絶対に勝てるわけないから、技をアピールする方が得策なんだろう。
ふーう、ここが闘技場に着いたけど、落ち着かない所だ。この試験が一番憂鬱なんだよね。
また、田原莉子という子の次が僕だ。けど、あの子は結構やりそうだから、そのあとに僕みたいにしょぼいと嫌だな。
まぁ、これが終われば昼休みだし、あとは水晶で鑑定する検査だけだ。水晶の魔道具技師を目指す僕にとって、一番の楽しみでもある。
早く終わってくれないかなー。
ボッカーーーン!!
「キャー! 先生!?」
「あの騎士団長が倒されたぞー!!」
「前代未聞だー!!」
「私何かやった? 勝てばいいんじゃないの?」
えーーー!! あの子先生倒したのかー!?
いやいやいや、あの田原莉子さんは、この学校で何を学びに来たんだろう?
先生が、他の先生の肩を借りて退場して行ったけど、大丈夫かな?
自信喪失みたいな感じだったけど。
という事は、僕の試験は......。
「実技試験がまだの受験性は、代わりの先生が来るまでここで待機して下さい」
僕の昼休みが......。
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次回、第4話 水晶による魔力検査
水晶の放つ光の強さと色で、魔力と属性を調べる検査です。学園の水晶は大変高価なものなので、扱いには気を付けましょう。
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