第2話 的当て
僕は今『的当て』の試験会場に向かっているところだ。
この試験は的の中心をファイヤーボールで打ち抜かないといけない。的が遠いものに関しては、魔力を最大限に上げて当たれば儲けものという感じになる。
ここが会場かぁ、結構広いな。
俺の魔力で的まで届くかな?
魔力を集中させないと。
順番は受験番号で決まっている。僕の番号だとここの列に並ぶのか……。
げっ!?
僕の前にあの女の子がいる!?
嫌な予感がするが、あの貴族もいないみたいだし、試験ぐらいは大丈夫だよね?
「次、受験番号8814番の
「はい!」
あの女の子、田原莉子っていう名前なんだ。変わった名前だけど遠くから来たのかな?
さっき無詠唱で魔法を打つぐらいだから、こんな試験余裕かもしれないね。
お手並み拝見といきますか。
ボッカーーーン!!
「キャー! 会場がー!!」
一体何が起きた!? 一瞬、意識が飛んだような凄い圧を感じたけど......。
こ、これは的どころか会場が無くなっているー!!
僕は彼女を見ていたはずなのに、何が起きたのか分からなかった!!
「大分加減したのにやり過ぎたかな? でも、的は全部倒したからいいわよね」
言いわけないだろー! って叫びたいが怖いからやめておこう。ていうか、加減してこの破壊力かよ。
僕の直感も捨てたものじゃないな。この子はやばい。
というか、僕の試験はどうなるんだろう?
まだ、このあとも休憩挟んで、先生との実技試験があるのに。
「受験者の皆さん! 別の会場を設けますので暫くお待ちください!」
はぁー、休憩時間無くなったな。
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次回、第3話 実技試験
実技試験は先生と実践を交えながら、技量を測る試験です。決して先生を倒そうとしてはいけません。
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