第9話 学者先生達はマイペース

 水の問題が解消され、住居に畑も格好が着いた。


 次に大切な安全確認、森が広大過ぎて、ほとんど未調査だったが、開拓が順調なので森林調査を再開する事になった。


 メンバーは僕にホップとサミット、ちょと苦手な植物学者のエミリーさんに、話た事の無い鉱物学者のロドルフさん、訳の分からない錬金学者のアボガドロさん、せめてワイアット師匠が居てくれたなら……この学者達の族長はコロボス団長であって、僕は現地人の土人どじんにすぎない。

 少し気まずい調査団だが、料理人のシェフさんが居てくれて助かっている。


 大きな川は『ミシシ』と名付けた。

 僕達は、ミシシを挟んで広がる広大な森林を南下してる。


 ※ミネソタ州を源流に、ミシシッピ州を流れメキシコ湾に注ぐ大河Mississippiを想像して読んで下さい。


 川を渡り川向こうも何れは調査したいが、今回はミシシの東側に広がる森林の調査だ。

 イディア世界の動物は、移民族のガンに対し全くの無防備で食料調達は簡単だが、少人数で食べきれないのは勿体無い気がする。


 フォレストボア程度危なげ無く、アボガドロさん達の護身用ガンで倒してる。

 フォレストボアがほじくり返した所には、たいがい芋が埋まってる。


 僕とホップで丁寧に掘って行くと、1㍍以上の芋が出てきた。

 芋とボアをシェフさんに渡せば、処理して調理してくれる、探索メンバーで一番有り難い存在だ。


 野営地で食事が出来るまで、3人の学者はそれぞれ勝手に辺りを探索してる。


 野営地から見える範囲の探索なので、勝手にさせている。

 エミリーさんは、かがみ込んで草を眺めてる。

 ロドルフさんは、ハンマーで石や岩を叩いてる。

 アボガドロさんは、ヒクヒク匂いを嗅いで、腕組して何か考えてる。

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