第6話 ガラガラヘビ避けにタバコ

 食べ過ぎくらい、皆大量に食べたが巨大なバッファロー3頭を食い尽くす事は人間業では無理だ。

 料理人達は、塩をすり込み干し肉を作っては居るが、調理済みの大量の肉はこれ以上加工は出来ない。


 コロボス達が連れて来た馬は、牧草しか食わんようだが、イディア大陸の馬は雑食だ、特に駄馬は力を出す為肉を好む。

 勿論牧草だけでも問題無く生きて行けるが、パワー不足にはなる。

 残飯処理、イディア駄馬に残った肉を喰わせた。

 この30日一度もやらなかった肉に、10頭の駄馬は猛烈な勢いで食らい付いた。


 エキスパート集団には娯楽担当も居た。


 ハモニカって言う、にかっと笑った歯の様な楽器を吹き鳴らす。

 もう一人が、曲に会わせて歌い出した。

 この人は荒涼とした世界への旅立ちに勇気をくれた、即興歌の歌い手さんだ。


 ジャイアン生の聞かん坊、山でも森でも駆け巡り♪

 たった3つで猟をすりゃ、髭面親父が驚いた♪

 おお~おっシャイアン!西部の男♪


(私の歌かよ?こっ恥ずかしい)


 戦い仕掛けるジャイ、イアン、2対1での大勝負♪

 一瞬勝利に目を剥いて、髭面親父が驚いた♪

 おお~おっシャイアン!西部の王者♪


(即興で何て恥ずかしい、けど良く出来た歌だな!大酋長が髭面親父って所が笑える)




「?微かに聞こえる!ガラガラって音、ガラガラヘビだ!!」

 僕の言葉にキョロキョロ辺りを見ていた、ワイアット師匠がガンを抜き❮ズキューン❯僕の背後を撃った。


 振り向くと、頭を撃ち抜かれたガラガラヘビが、まだ尻尾を振りガラガラ鳴らしてる。

「シャイアン酋長、ガラガラヘビとは毒ヘビか?」

「ああ、猛毒のヘビ!噛まれて治療が遅れると死ぬ事がある、猛毒ヘビだ」


「シャイアン、今日は西部で新天地を見付けた祝いで吸うか?ヘビ避けには巻きタバコが効く」


 僕とホップと言うか、イディア世界の人々は儀式や祝いに喫煙する。

 追放前私達はタバコ畑でタバコの葉を栽培してた。

 その時収穫した葉を乾燥させ巻いた、巻きタバコを結構持って来た。

 儀式では刻みタバコを煙管キセルで吸うが、儀式に参加出来ない私らは巻きタバコをくゆらせた。


「そうだった!タバコでヘビ避け出来た!」


 タバコを初めて見るコロボス達が不思議そうにしてた。

「吸って見る?」

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