第2話 彼女からの連絡
「これでお別れじゃないよね」
目の前の女の子は泣きながら下を見ていた。
「いつか必ず会えるよ」
「本当に?」
「本当に!」
「約束だからね」
僕は女の子と約束を交わしたところで目が覚めた。小学校の頃の記憶だった。彼女に僕が無意識に自殺しようとしたなんて知られたらどう思われるだろうか。きっと失望させてしまうだろう。
そんなことを思いながらふと携帯に目を向けると時刻は夜の十時をすぎていた。あれからご飯も食べずに寝てしまったことを思い出した。僕は制服からパジャマに着替えてリビングに向かった。
リビングには誰もいない。両親は離婚しており、母親と二人暮らしだ。しかし、母は夜も遅くまで働いているためいつもご飯は一人でたべている。母が作ってくれたチャーハンを食べながら携帯を開くと通知がたくさんきていた。
通知の相手は彼女からだった。
『はやとくんいきてる??』
『もしかしてかえれてない??』
そういえば帰ったら彼女に連絡することを忘れていた。
僕は疲れて寝てたとメールを返した。
すると一分もたたないうちに返信が来た。
『よかった! 心配したんだよ』
メールの返信の速さからも本当に心配してくれたんだなと思った。僕はお礼のメールを返信して携帯を閉じた。
食事と風呂を済ませて僕は再びベットに入って眠りについた。
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