2章

ギャルとデートpart1

「ミナトン、会いたかったじょー!」

「おわ!」


ミツキンは俺に抱きついてきた。

大勢の人がいるハチ公前で。


ベージュのコートに、茶色のブーツ。

スカートの下からむっちとした白い太ももが覗ける。

大人の色気があって、ちょっとドキドキする……


「あの後、大丈夫だった?彼女さんと……」

「大丈夫だよ。美琴は彼女じゃない」

「本当に彼女じゃないの?」

「本当さ」

「やったー!」


もっと強く、ぎゅーと俺を抱きしめた。

めっちゃ人に見られて恥ずかしい。


「じゃあ、行こ!ミナトンとデート♡」

「どこ行こうか?」

「道玄坂の上に、いいお店があるから」


ミツキンと一緒に、道玄坂を登っていた。

途中、ホテル街を通る。


「ここらへん、ホテル多いよねー」

「そうだな……」


カップルがたくさんネオンの中に消えていく。

金曜の夜だ。

まあ……やることは一つしかない。


「あの人たち、何するんだろーね?」

「そんなの決まって——」

「あたしたちがしたようなこと?」

「……からかってる?」

「バレたかー」


ミツキンはクスクス笑った。

俺たちの場合、出会ってから2日で「して」しまった。

しかも、いきなり俺の家でだ。

本当なら、デートしてからホテルで……普通の順番なんだけどな。

……昔から知っている美琴とは、そういうことしていないのに。


「ミナトン、どーしたの?」

「……あ、ごめんごめん。何でもないよ」


ついつい、美琴のことを考えてしまった。

今日、俺なんかとしたくて、ずっと待ってくれている。

……何も罪悪感を感じることないはずだ。

美琴はただの幼馴染で、彼女じゃない。もし男とそういうことがしたいなら、別の男とすればいいじゃないか……


「何かあったの?」


ミツキンが俺の顔を覗き込んだ。


「いや、何でもない。ちょっと仕事で疲れていたんだ」

「ふーん……今日はあたしたちの初デートだよ?もっと楽しくしてほしいなあ」


ミツキンは頬をぷくっと膨らませて、俺の腕を抱きついた。


「今日は、あたしのことだけ考えて!」

「ごめんごめん」

「ミナトンとお酒、たくさん飲むぞー!」

「飲みすぎないでね」

「大丈夫、大丈夫!もし倒れてもミナトンがいるから~」

「こらこら」


俺はミツキンの頭をポンと叩いた。


「痛いちゃー!」


ミツキンは頭を抱えて、大げさに痛がってみせた。


「本当に飲みすぎないでよ。心配だから」

「えへへ……ごめんなさいー!」


ぎゅうと、俺の腕に抱きついた。

大きな胸が押し当たる。

テヘヘっと、イタズラっぽく笑う。

甘ったるい匂いがして、クラクラしてきた。

今夜も、ミツキンと……


「着いたよ!このお店!」




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【★あとがき】


モチベになりますので、


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金髪ギャルを助けたら、津軽弁でデレて正妻ムーブ全開なのだが。ギャルなのにオタク、しかもヤンデレでやれやれだぜ。ところでギャルをヤリ捨てした医大生、お前は絶対に許さない。 水間ノボル@『序盤でボコられるクズ悪役貴 @saikyojoker

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