第35話⁂酷い刑罰⁂


 陽葵王がとんでもない法律を制定されていた。

 それはどんなものかと言うと、なんと……とんでもない事を!

 それは……遥か彼方地球と言う星の、ジャパン国を真似たとんでもない法律、それはズバリ大奥だ!


 それでは一体どこが大奥を真似ているのか?

『大奥とは世襲制を守るために、正妻である御台所(みだいどころ)のほかに、愛妾である側室(そくしつ)も数多く住んでいた絢爛豪華な場所』と言われているが……それが、一体どうこの『セルフィッシュ星』と、関連しているというのか?


 以前からも口が酸っぱく成る程言っているが?(イヤ?イヤ?言ってない!言ってない!作者が間違ってる~!😔)


 この陽葵王、ジャパン国の和食に異様に反応して、身分違いの「シチズンシティー」の山崎流星と、あの侍従のゴリ押しでドサクサに紛れて結婚したらしいが、何とも残念な事に……どうも……あの山崎流星、とんだ役立たずだった。


 世襲制に欠かせない一番大切なお役目、子作りが出来ない男色好きの「ホモ」だった。どうも…大御所役者に手籠めにされて男色に目覚めたらしいが……

 

 じゃ~?山崎流星とデキ婚したってのはどういう事?

 嗚呼……?あれは食べ過ぎで太り気持ちが悪くなったので……一気に太ってしまっただけで勘違いだった。


 全くあの侍従にも困ったものだ。身分の低い「シチズンシティー」の、それもこんな役立たずを、知っていて結婚させたのなら、とんだインチキ。

 ゴリ押しでこの国の陽葵王にあてがうとは、とんだ腹黒い侍従。




 普通だったらこの時点で、即刻離縁されるのが妥当だが、それがどういう訳か離縁されていない。

「エエエエエエ————ッ!一体どうして?」

 

 その理由は、以前からも口が酸っぱく成る程言っているが?(イヤ?イヤ?言ってない!言ってない!😔)


 和食に異様な反応を示す陽葵王の判断で、何と……離婚もせずに未だ、夫婦関係にある。


 どうも…陽葵王、和食に余程の望郷の念がお有りのようで……王のご判断なので致し方無い。

 まぁ?この、とんだ役立たず流星王配だが、和食の腕前だけは、未だかって右に出る者がいない料理の才能の持ち主、その為、こんなのでも重宝がられて夫婦関係を維持している。


 そこで……子作りの為に、イケメン政治家たちや官僚、企業の役員に据えた男たちを、ジャパン国である大奥「the shogun's harem」をパクって、世襲制存続の危機を打破しようと企てた。

 この星では大奥「the shogun's harem」を略して「ハーレム」と呼んでいる。


 だが…お世継ぎの男児が授かっていないばかりか「ハーレム」をお作りになって早五年。未だお世継ぎのお子は、女児が御二人だけという何ともお寂しい状態。


 それも、男衆三百人も「ハーレム」に抱え込んでいると言うのに、この有様。

 一体どうして?


 どうも…陽葵王が、色気より食い気にお走りになり、エッチがお嫌いなご様子、そして……どうも…料理の腕前が良いものだけが、昇進していると言う異例の状態に陥っている。


 一体どういう事?

 要は陽葵王は色気より食い気なのだ。

 

 ◆▽◆

 ※それでは本題に入る前に少し法律について勉強しておこう。

 ★官僚と政治家の違い。

 官僚:国を動かしていくため国家総合職試験に合格したプロが官僚であり、国の予算案、政策案、法律案の政策や戦略、方針などを考えて決めるのが官僚。(作る人)


 ★政治家:国政に関わる政治家には特に試験はなく、国政選挙に当選する必要がある。民衆が選んだ優秀とされる代表は、国会で国の予算案、政策案、法律案の政策や戦略、方針を賛成多数で決める。(決定する人)


 この法律を基に「ハーレム」をお作りになった。

 この『セルフィッシュ星』にも官僚と政治家が存在する

 

 だから官僚には、ルックスは関係無い生え抜きの優秀なセルフィッシュ星人が就いている。不正を見逃さない為に秘密裏に裏組織、隠密部隊を潜入させ監視させる徹底ぶり。


 そして…イケメンで優秀な男たちは政治家職に就かされて、企業の役員たちと一緒に「ハーレム」という絢爛豪華な場所に集められて、日夜切磋琢磨して陽葵王に気に入られようと出世を目論んでいる。


 中には……それこそ、あの役立たずの流星王配を蹴落として、王配の地位を密かに狙う者まで現れている。


 陽葵王の一番の急所である食べ物で釣る。その為に必死に料理の腕を上げて流星王配以上の腕を持つ、料理の達人まで現れ出した。


 それでも…これでは益々食い気に走り、子作りからどんどん離れてしまうのでは?


 ◆▽◆

 最近は食い意地が祟り、見るも無残なお姿に様変わり。 

 どうも…陽葵王、フグのような体型になられたらしい。

 フグの巨大化した豚?カバ?イヤイヤもっともっと、まあるい。


 だから……「ハーレム」の男衆たちもエッチに消極的というか、完全に拒絶反応を起こしている状態。それでも出世の為には何でも食べてやると意気込み、愛想を振りまいてはいるが………。


 それでもこんな食べる事に異様に執着する陽葵王だが、この『セルフィッシュ星』の発展には目を見張るものが有る。


 優秀なイケメンを陽葵王の側に置き、政治家に据えているのだが、それが功を奏したのか?……表立った外交はルックス抜群のイケメン政治家が行っている。


 それなので他星から大臣たちを招く場合は夫婦同伴を徹底している。

 当然独身の場合はお一人でということになる。


 要は、どこの国でもどこの星でも、かかあ天下が常識の昨今、イケメン政治家にのぼせた御婦人方でこの星『セルフィッシュ星』は沸き立っている。


 そして…他星に類を見ない発展ぶりに成長して行った。

 

 ◆▽◆

 

 そうそう、陽葵王の手腕には脱帽だが、こんなデブでフグみたいな陽葵王なので、一見するとお人好しに見えるが、それがどうして中々手厳しい。只の巨大なフグではない。


 飛んだ独裁者だった。ヒトラーも真っ青の暴君ぶり。


 イケメン政治家は同じ敷地内で奥の「ハーレム」に住まわせているので、不正の心配はないが、片や官僚たちが問題だ。過去にはとんでもない不正を犯し、巨万の富を築いた官僚もいたが、それ以来秘密裏に隠密部隊を結成されて重罪人に認定されれば、空恐ろしい刑が待っていた。

 

 あの隠密部隊を、秘密裏に潜入させて不正をチェックさせているが、もし不正が見つかれば大変な罰が課せられる事になって居る。


 それは……イエスキリスト様が辿った磔(はりつけ)が待っていた。

 刑場で十字架をした罪木に縛り付けられ、手首や足首をクイで打ち付けられて、更に見せしめでヤリによって命を絶たれる公開処刑が待っていた。

 また、死後3日間もその姿はさらされる。


 ああああああ……何とも……いたわしや……いたわしや


 ああああ……わたしたちの主イエズス・キリストによって。アーメン。

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