第19話⁂スプリング姫の初恋⁈⁂
宇宙一の超絶倫星である〈スタンド星〉から取り寄せていた特殊なバイ○グラを、服用していた王様なのだが、それでも……この特殊なバイ○グラ事件には、疑問に残る点がいくつかある。
☆その一:バイ○グラを服用してお風呂に入るなど言語道断。
※『入浴、サウナ』 は全身の血管を拡張してしまい、 バイ○グラによって発生しためまいや立ちくらみを悪化させて転倒などの外傷を招いてしまう怖れが有る。
宇宙一の超絶倫星である〈スタンド星〉のバイ○グラ製造会社から、十分説明を受けている筈なのだが?
それが…どうも……この王様、以前からも口が酸っぱくなる程説明していたと思うのだが、この王様根っからの勉強嫌いで、興味のある事にしか反応しない悪い癖が有った。
あれ~?それって『セルフィッシュ星』の王様の事では?
いえいえ……それが……どうも…フラワーフェアリー星のケビン王もどうもそうらしい。根っからの勉強嫌いで、興味のある事にしか反応しない悪い癖が祟って命を落としていた。
頭の中はマリリンとのエッチの事で一杯で話も上の空、こうして無知がたたり命を落としてしまった。
☆その二:温泉に溶かした身体まで溶かしてしまう〈メルトドラッグ〉だと特殊なバイ○グラも完全に溶けるのでは?
それが……どうも…温泉の効能が、特殊なバイ○グラに膜を作り、この特殊なバイ○グラだけが残ってしまった。
まぁ?王様にしても、お妃様にしても、悪い事は出来ないという事だ。
王様は、マリリンと少しでも早くエッチがしたくて、きれいに身体を洗って直ぐに「マリリンとの幸せな時間!ウッシッシッシ~!発車オーライ!」と思ったのだろう。
慌てて特殊なバイ○グラを飲んで温泉に飛び込んだは良いが、チン○に到達する前に死んだ。
チン○に辿り着いって始めてパ-ンと弾けるのだが?
何事も慌て過ぎては、失敗が付き物という事だ。
◆▽◆
お妃様と流し目ロバ-トに捜査の手が伸び、大変な事になっているのかと思いきや、国民とは何とも……心変わりが早いもので、あれだけ王様が存命中は王様に忠誠を誓って王様に帰依していたにも拘らず、何とも心変わりの早い事。
今は、まるでケビン王の死が噓だったのかと思う程に、次期王の事でこの国は沸き立っている。
要はこの星の住民はとっくの昔に、王様の無能さを見抜いていたという事になる。だから…中にはあんな無能な王様が死んでくれて、ホッとしている国民も少なからずいると聞く。
そこで次期王として、真っ先に白羽の矢が立ったのが、優秀なホイットニー妃かと思いきや……何と……とんでもない事に。
あの優しくて美しい天才美少女、スプリング姫を推す声が日に日に増して国を二分にするほどの勢いが巻き起こっていた。
だが……スプリング姫は、嫉妬に狂ったお妃様と二人の姫によって泉に投げ込まれて、命を落としていたのでは………?
◆▽◆
お妃様は、スプリング姫が、憎くて憎くて仕方がない。
(ああああ、この世で一番美しい筈の私を脅かすあの小娘が憎い。生かしてはおけぬワ!)
更には……スプリング姫と比べて、美貌も才能も到底敵わない姉二人も、スプリング姫が目障りで仕方ない。
ある深夜の事だ。
スプリングが眠っている寝室に忍び込み、お妃様と二人の姫は、何やら怪しい行動を取っている。
どうも……食事のス-プに睡眠薬を混入させていたらしい。
ぐっすり眠っているスプリング姫を、紐でぐるぐる巻きにして縛り付け車椅子に乗せて、こんな夜中にどこに行くのやら?
屋敷の裏に有る泉にやって来た三人は、何と恐ろしい事を……スプリング姫を泉に幾つもの重い重しを付けて、勢い良く落とした。
”ザッブ~ン”これは大変な事。
スプリング姫の安否は?
そうなのだ!あの夜、屋敷の裏に有る泉に落とされたスプリング姫は、その後どうなったのか?
◆▽◆
美しい花ネリネの名前の由来は、ギリシャ神話の妖精「ネーレーイス」の、伝説が元になっている。
「水の妖精」の花と言われているダイヤモンドリリー(ネリネ)という花は、色鮮やかな花色が光り輝いて、神秘的なギリシャ神話の妖精「ネーレーイス」に相応しい美しい花。
秋から冬にかけて、白や赤、ピンクの美しい花を咲かせるネリネ。
10月下旬~11月上旬にかけて開花し、日光を浴びると花びらがキラキラ光り輝くことから、一度見たら忘れられないほどの強い印象で、誰もがその不思議な魅惑に取りつかれてしまう、ダイヤモンドリリー。
◆▽◆
ギリシャ神話の妖精「ネーレーイス」は海に棲む女神や妖精たちの総称。海神ネーレウスと、海神オーケアノスの娘女神ドーリスの間に生まれた子供達といわれている。
ギリシャ神話の妖精は、いつまでも若く乙女の姿のままで、山々や木々、泉、森や谷間を守り、歌や踊りを好み、優美な姿で見るものを魅了している。
美しい花々を咲かせたり、深い森の泉や樹木を守ったり、予知能力にも優れ予言したり、病を治したりなど、更には…人を魅力と魔力で惑わせたり、取り憑いたり、好みの若い男をその魅力でさらったりする側面も併せ持っている。
木の妖精は優れた身体能力で森を駆け、海の妖精は人魚のように下半身は魚、泉の妖精には予知能力があると伝えられている。
◆▽◆
ギリシャ神話の妖精「ネーレーイス」は、海の神ネーレウスの娘たちの総称で、エーゲ海の海底にある洞窟で親子共に暮らすとされている。
どのネーレーイスも美しい容姿とされ、英雄たちが思慕する相手として
様々な形で神話に関わっている。
だが……ここは宇宙にある「フラワーフェアリー星」という異世界のカーピス海洞窟で、親子共に暮らすネーレーイスたちだ。
そして…その海のネーレーイスの中でも一際美しい海底のお姫様。
それは何と……スプリング姫ではないか。
(エエエエエエ————ッ!泉に投げ込まれたスプリング姫が、何故海底に棲みついてしまったのか?)
◆▽◆
ある日の事だ
カーピス海の海の王子様が、敵国の海賊に侵略されかかって逃れて見知らぬ美しい森に、辿り着いた。
すると……目の前に深い森の泉を発見。
苔むした岩の隙間から湧き出る澄んだ水の流れに、喉が渇いてカラカラの王子様は、思わず駆け足でその泉に駆け寄った。
すると……その泉に何か……キラキラ輝く物が?
不思議に思い近づくと……何とそれは……エメラルドやダイヤモンドを施した、高価な美しいティアラだった。
更には……レースのハンカチーフが浮かび上がって来た。
これは一体……泉の底に何が詰まっているのかと不思議に思い、思わず泉に飛び込んだ王子様。
(あれ~?何か生き物なのだろうか?)
そう思い近付いてみると……何とも美しいキラキラ光るピンクとブルーの羽を持った妖精だった。
泉から引き揚げ人工呼吸を施してみた王子様。
どれだけ経ったのだろうか?やっとのこと息を吹き返したスプリング姫。
目を覚ましたスプリング姫の余りの美しさに、呆然とたたずむ王子様。
一方のスプリング姫も……今までお目に掛かった事の無い、神々しいまでに美しい王子様にドギマギ。
その美しさときたら……それこそ……おとぎ話に出て来る美しい王子様そのもの……イヤそれ以上。
髪の毛はキラキラ輝く金髪のロン毛ヘアで、少しウエーブの掛かった煌めく美しさ、そして……高身長に加え、すらりと伸びた長い足。更には……吸い込まれそうなサファイアブルーの瞳。腰の剣の装飾には真っ赤なルビーが輝き、皇帝衣装に身を包んだ王子様が金のマントをひるがえし、何とも凛々しい姿で立って居た。
見詰め合う二人。
スプリング姫は「フラワーフェアリー星」のお姫様なのに、海の王子様と恋に落ちてしまったら大変な事。
この恋の行方は・・・・?
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