第18話⁂王様が消えた!⁂


 美しく生まれ変わったマリリンは、ケビン王の住む御殿に招かれ、王様秘書の肩書を授かったが、実際には愛人にさせられてしまった。


 そして…何も知らないマリリンは、流し目ロバ-トから頼まれていた劇薬を王様ケビン王に、飲ませる任務を遂行しようとしている。


「王様この薬苦いけど、健康の為に飲んでね。ハ~イ!水も一緒に、うっふ~ん💞ブチュ💋」


「オウ~、愛するマリリンの為にも、長生きせんとな~」


”ゴクン”

「ゴホ ゴホ ゴホ ゴホ オオオオオオ オオオ不味い!飲めぬわ~!」


「んもう~?仕方が無いわね。じゃ~口移しで飲ませてあげる。うっふ~ん💞もう💞あ~んして~.:*:・」


「ハ~イ」


「ブチュ————💋」


「ウッ クッ クルシイ」

 ”バタン”

「ああああ ワ 私も ウウウウッ クルシイ」

 ”バタン”

 二人共倒れてしまった。


 慌てて駆け付けた、侍従やお手伝い達によって病院に運ばれた二人。

 これは大変な事。二人は一体どうなる事やら⁈

 

 ◆▽◆

 三日三晩うなされ苦しんだ二人だったが、奇跡的に助かった。


 どうしても殺害したかった妃は…どうも…致死量以上の量を渡しておいたのだが、マリリンが来た事により、一気に幸せ太りした王様だったので効果が薄かった。だから…残念ながら死亡しなかった。

 ※体重に比例して薬の量も増やさないと効果が薄れる。要は体重が太ったせいで致死量に至らなかった。

 

 だが、何故マリリンまで、倒れてしまったのか?

 それが……どうも…口移しの時に口に付いていたらしく、このような不幸に見舞われてしまった。


 それでも…重大事件だ。何故このような事態になったのか徹底的に調べられたが、一切の証拠は残らなかった。


「折角、飲ませる事に成功したと言うのに、あのデブ!」

 地団駄を踏んで悔しがる妃と流し目ロバ-ト。


 ◆▽◆

 こうして時が流れ半年が過ぎた。

 

 だが……このホイットニー妃…只では転ばぬ。

 何だか……怪しい薬を発明したらしいが?とんだ含み笑いをしている。


 どうも…今度は、温泉に溶かすだけで生物を跡形もなく溶かしてしまう薬を、発明したらしい。


「よ~し今度こそは完全犯罪を、ワ~ッハッハッハ~!オ~ッホッホッホッホ~!」


「妃、良かったですね。今度こそ、あの無能でブヨブヨ太ったブ男王様を、あの世送りに、ワ~ッハッハッハ~!ワ~ッハッハッハ~!」


「本当に!本当に!」


 そして…早速、ある日決行された。


「ああああ、今日も公務で疲れたわい!ホイットニー妃と別居してからというもの、ワシはマリリンとのアバンチュウ-ルで毎晩毎晩非常に満足しておる。ホイットニー妃は北部に位置する重要な仕事の拠点ダーマンでクロ―ン作りと、言っておきながら散々イケメン軍団とやらを作り毎夜毎夜の浮気の数々、許せぬ!絶対に追い出してやる!さぁ~温泉にでも浸かろうっと」


 ”ザザッ ザッブ~ン”

「アアあっれ~?身体が……アアア嗚呼……身体が……?溶けて行く……?ワァアアア~~~?」

 すると……誰かが、茂みに隠れて様子を伺っている。一体誰?


「ウッシッシッシ~!しめしめ……ウッフッフッフ~今度こそ……今度こそ……成功だ!」

 実は…流し目ロバ-トが、温泉に溶かすだけで生物を跡形もなく溶かしてしまう薬〈メルトドラッグ〉を持参して三日前から様子を伺っていた。


 こうして完全に王様ケビン王は、消えてなくなってしまった。

 これは大変な事。


 そして…このお城では王様が居なくなって懸命の、捜索が開始されていた。

 マリリンも、やっと金ズルをを掴んだと喜んでいた矢先の出来事に、意気消沈している。


 ◆▽◆

 この温泉は、王様一家だけが入る事が許される温泉。

 三人のお姫様とマリリンが温泉に浸かり入浴した後は、使用人が掃除をする習わしになって居た。

 夜遅く使用人たちが風呂掃除をしていると、何か……青く光る……丸い物が……?

 何か……薬の様な物が?


 王様は確か……?温泉に入浴中に、行方不明になったとの事。


 こうして……温泉から重要な物的証拠が出て来た事で、王様の手がかりになるのではと、徹底的にその薬が調べられた。


 すると……何という事を……とんでもない、ハシタナイものだという事が判明した。


 どうも…加齢、糖尿病、肥満と運動不足の為、勃○力が低下して、チン○が立たなくなった王様。それでも…無類の見栄っ張り王様……どうも…特殊なバイ○グラをお飲みだったようで……?


 あっれ~?そんな身体まで溶かしてしまう〈メルトドラッグ〉だと完全に溶けるのでは?それから……普通だと、バイ○グラはお湯にも溶ける筈なのだが……?

 何故解けなかったのか?


 それが……王様、愛するマリリンに良いカッコする為に、どうも…無理をしていたみたいで……超絶倫にさせる為に特殊なバイ○グラを……それも…どうも…宇宙一の超絶倫星である〈スタンド星〉から取り寄せていたみたいなのだ。


 だから…石のようにカチンカチンに固いが、チン○に到達するとポ~ンと弾けるみたいで……。


 ホイットニー妃もまさか……王様が、そんな特殊なバイ○グラを服用しているなど夢にも思っていなかった。


 第一王様とは数年前から、そんな関係は絶っていた。加齢、糖尿病、肥満と運動不足の為に、一切機能していなかったからだ。


 まさか……まさか……そんな特殊なバイ○グラを、服用しているなど夢にも思っていなかった。とんだ誤算だった。


「嗚呼アアア嗚呼これは……これは……王様が、いつも服用していた薬だわ!ウウウウッワァワァ~~ン😭ワァワァ~~ン😭それでも…それでも…薬だけが残って……王様はどこに消えたの?ワァワァ~~ン😭ワァワァ~~ン😭」

 マリリンはショックの余り泣きじゃくっている。

 それでも…王様が服用していた特殊なバイ○グラが見つかった事に寄り、捜索の手が・・・?


 ホイットニー妃と流し目ロバ-トはどうなるのか?






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る