第6話⁂妃の手腕⁈⁂
無重力空間では……どうも……王様、性欲が湧かないらしく、お妃様との間に子供を授かっていない。
何かしら……血が上に登ってしまって、あの部分が元気にならないらしい。
妃の方も……どういう訳か…全く性欲が無いご様子。
だが……視察で度々夫婦共々「シチズンシティー」に出掛けていたが、王様はある日を境に、妻である妃を同行させなくなった。
一体どういう事なのか?
実は…妃と結婚して五年ほど経ったある日の事、妃同伴で「シチズンシティー」に視察に出掛けた。
環境悪化の劣悪な場所なので野良猫が沢山いた。
すると……王様の目の前で、誰はばかる事無く、雄ネコと雌ネコが交尾を始めた。
「これは何だ!」
「ギャギャギャ————ッギャ————ッ」
うるさくは思ったが、一気に激しい興奮状態の……今まで一度も味わった事の無い……何かしら?……言いようのない?……か い ら く?💛😍快楽に見舞われ、うっかり……何かしら……?液体が滴る感覚に襲われた。それも……初めての経験だったので、長年の抑えに抑えていた……何かしら……つっかえ棒のようなものが一気に爆発して大量に溢れ出た。
それでも…その理由が全く分からない王様は、これは大変王様とも有ろう者が、お漏らしをしたのでは示しが付かぬ。
(エエエエエエ————ッ?これは?……これは?……大変な事!)完全にテンパっている。
この星の王族一族の正装はピッチピチのズボンでは無く、地球でいうジャパニーズ着物風でもあり、幸福の国ブータン風でも有る出で立ち、その為前面のチン○の部分の濡れは、周りの者には分からなかったが、下がスッカスカ!何やら……王様の後ろから漏れる白い液体に、いち早く気付いた御付きの護衛が、気を使って王様に鼻紙を渡した。
「王様お風邪を召されたのでは?」
すると……爺やが透かさず護衛を叩いた。
「バカが!」
「エンペラーシティー」の護衛達はみな宦官で、その理由が分からない。
それでも…お城に仕える程の身の上の者だったら、ある程度の教養は有るので、勉強している筈なのだが、何故?
それが……?どうも……?護衛の多くは、親のエゴで赤ちゃんの内に局部を潰されているので、そんな宦官たる恐ろしい話、子供に感づかれては困るので、先生に抗議して教科書から省かれてあったから、知らない息子たちも多くいるのだ。
局部を潰されているって……一体どういう事?
※宦官とは:去勢した男性の事で、皇帝、皇后、女官のそばにいる権力集団で、傍に仕え、その身の回りの世話をする者たち。
【何故去勢する必要が有ったのか:皇后や女官に手を出されたら困るから】
※昔の話になるが、中国の官僚になるのは至難の業だった。あの有名な「科挙」(かきょ)最難関試験に合格しなければいけなかった。また超難関試験に合格できたからと言っても、試験官に気に入られなかったら合格できない。それも……ある程度のお金持ちと、ある程度の家柄が必要だった。貧しい者が権力の道に就く唯一の道が「宦官」制度だった。貧しい家の親の中には、我が子を赤ん坊のうちに局部を潰してしまう親まで現れた。更に局部を潰してしまう専門の乳母が現れ、「宦官」志願者があふれた時代が有った。
それでは話を戻して……王様の様子を辿って行こう。
要は今まで一度も味わった事も無い興奮状態に陥り、射〇をしてしまったのだ。
爺やは教養深い侍従なので、その理由が直ぐに分かった。
一方の王様はと言うと、実はこの「エンペラーシティー」には、王子様専属の教員が居て、しっかり教えられていた筈なのだが、元来勉強嫌いな王様は、こんな全く性欲の湧かない環境下に置かれて、普通の男の子だったら最も興味深い、👄🥰エロい授業に真っ先に飛び付く筈なのだが、無重力空間では全く興味が湧かない。それなので……授業には目もくれず、教科書で顏を隠して眠りこけていたので何も分からず、この現状を受け止められずに、只々アタフタしている。
王様たるもの才知に満ち溢れた人物でないと、なれないのでは?と御思いのお方も多いとは存じますが・・・
実は…全く関係ない!この星の王様になる条件、それは血族。それに尽きるのだ。
この様な状態で、おしっこを「お漏らし」してしまったと思った王様は、穴があったら入りたい。そんな何とも言えない羞恥心で一杯だ。
一方の爺やは(これは大変……『エンペラーシティー』と違い『シチズンシティー』では唯一の楽しみがエッチをする事。家電も生産しているが、納税に追われて家電が各世帯に行き渡っていない現状化。それこそ……あの演歌界の大御所吉幾〇大ヒット曲『おら東京さ行ぐだ』を地で行く様な状態。「テレビも無ェ!ラジオも無ェえ!クルマもそれほど走って無ェ!」頭の中は妄想で一杯の市民に、こんなエロい……白い液体が王様の股から漏れて居たら真っ先に、エッチな王様と笑い者になるに決まっている。血気盛んな市民に王様の醜態を晒したら大変な事。一刻も早く視察を中止しないと大変な事になる!)
こうして……爺やの提案で、視察を一旦中止してトイレ休憩に入った。
無知な王様は、てっきりお漏らししたものとばかり思い恥ずかしくて、誰もいない部屋に、着替えの為爺やを呼び寄せた。
「爺や?どうも……昼食時間にジュ-スやお茶を飲み過ぎたせいで、お漏らしをしてしまったようだ。僕としたことがワッハッハッハ~!」
「王様それは違います。誠に言いにくい事ですが……それは……それは……射○と言いまして男性機能が、勃起・・・・・・・諸々」
こうして爺やから延々と説明を受けて、あんなに気持ち良い思いを妃と試そうと思ったが、妃は全く興味が無いご様子。
それでも…どうしても、爺やから説明を受けたあの射〇の経験が、頭から離れない。そして…あんな気持ち良い事をして世継ぎが出来る事を知り、尚更試してみたくなった。
だが、妃に世継ぎ作りの為だからエッチしたいと言っても、長年にわたり大らかな夫婦関係だったのに、今更急にそんな面倒なことをするなど考えられないらしい。反対に「そんな煩わしい事、他の女とやって!」こんな言葉が帰って来た。どうも……無重力空間では嫉妬心も湧かないらしい。
というか?・・・それは……妃よりブスばかりを城内に人選してあるので………。
まぁそれはそうだろう。この「エンペラーシティー」の女性は中高年ばかり。
要は若くて綺麗なお妃様以上の美人はお妃様の命令で、採用されていない。
だから安心している。かといっても「シチズンシティー」には若い女性が沢山いるのだが、それはどう説明が付く?
それは……どうも……美人は妃の命令で 一番最下層に位置づけされている。
この国の身分制度。
神様
王族
市民
奴隷
最も差別される奴隷
この様な階級制度を提案されたお妃様は、若くて美しい女性を最下層の「最も差別される奴隷」に選別されている。
だから…この星の美人は、いわれのない差別に苦しんでいた。
それでも…あの興奮が忘れられなくなった王様は、度々「シチズンシティー」に視察の名目でやって来て、自分がブ男なので絶対にブスは嫌。かと言っても市民階級の女性たちは揃いに揃ってブスばかり。
プライドの高い王様では有ったが、究極の選択。ブスを取るか「最も差別される奴隷」を取るか、よくよく考えて……そして…とうとう身分なんか関係無い、いい女なら誰でも良い境地に立ったのだった。この選択が・・のちのち⁈
そしてこっそり息子を一人授かっていた。
その息子がとんだドラ息子で、どうも……王様がこの星から姿を消した事が、他の星にバレてしまったのも、このドラ息子のせいらしい。
それでも…この星の差別意識は尋常ではない。王族一族に「最も差別される奴隷」の血が混じっていては、それこそとんでもない話。この話が市民に知れ渡ったらそれこそ大変な事件。
どうなる事やら?
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