第3話⁂無重力空間の王様一家の生活⁂
それでは王様一家の、一日の無重力空間の生活を詳しく迫ってみよう。
朝、アルフレッド王は、浮遊しないように個室の縦になったベッドからお目覚めになったかと思いきや……クッション付きベルトを、カチャカチャと取り外している。足と体を固定したベルトを外し起き上がりトイレに………。
何故ベルトが装着されているかって?
それは……無重力空間なので浮遊してしまうから。
あああああ!それから…言っておきますが、睡眠中は暑いのでほぼ裸状態。
お妃様もそれこそ薄いレースのネグリジェ-だけで、上布団などは一切被っていない。王様同様で、個室の縦になったベッドに、装着されたクッション付きベルトを外してお目覚めだ。
そうそう……朝起きれば、まずトイレだが、大変なのがトイレ……無重力空間ではトイレは至難の業。
だから…トイレ用の6畳の部屋が完備されている。
それだけ大変なので、トイレ係専属の使用人ばあやが3人も居る。
どういう訳か、ばあやは日本名(とき、うめ、かよ)
とても若いレディーでは務まらないし、王様やお妃様それと……最近家族の一員となった陽葵姫三人も、血気盛んな若い男や女じゃ、とても恥ずかしくて受け入れられない。
トイレはふき取りやすい様に、一面大理石で覆われていて、お釜型の掃除機機能を持つトイレマシンが設置されている。
何故トイレ係専属のばあやが居るのか?
それは……作業が複雑だからだ。
先ずは男性の小便だが……普通にすれば浮き上がってしまうので、ばあやが金〇を小便用のホース器具に差し込まなくてはならない。
そして…吸い込み用のボタンを”スポン”と押す。
「シュ————————」
更に大変なのが大〇💩である。
この王様が無類のお酒好きで、よく大量の下痢をするのだが、無重力状態だと飛び散り浮き上がるので、ばあや3人がかりで、1人は大〇💩を吸い取る持ち運び自由の大〇💩吸引マシンで吸い取る係、もう1人は器具の設置とお尻にビニ-ル袋の装着と押さえ付け係、もう1人は飛び散った下痢の後始末。
だから…トイレ係専属のばあやも大変だ。
普段の3人の段取りを順を追って見てみよう。
「”シュシュ”まずは消臭剤と換気完了……そして…お尻に器具設置完了」
「オウ!オウ!」
「吸引スタ-ト!」
”ブッキュ————ッブッキュッブキュ————————ッ!”
「オウ!オウ!」
「ウオ———ッ!オイとき~!吸い込みの勢いが強すぎだ」
「ハイ!王様吸引を弱にしました」
「それでは最後飛び散ったフ〇💩の後始末をします」
「オウ!オウ!」
この様な大掛かりな仕事だ。
それでも…これは下痢の時だけで普段の大〇💩は、これほど大掛かりではない。設置されているお釜型の掃除機機能を持つ、トイレマシンのボタンを押すだけで済む。
それでは奥方と陽葵姫はどのような段取りなのか?
まぁ~!それはレディーという事で ヒ ミ ツ!
女性軍は自分達で処理している。
それでは食時間はどのようなものなのか?
おやつタイムは、使用人たちが食べやすいように工夫して、リビングのテ-ブルに、回転ずしの様に回転テーブルに並べる。
そして…王様、お妃様、陽葵姫の3人が、椅子に座り、好きなおやつが浮き上がってきたら、大きな口を開けて食べる。そんな流れだ。
それでは入浴はどこで行っているのか?
それは……ひょうたん型の首の辺りが大型温泉になって居て、そこは王様一家専用になっている地球上と同じ空間で、やっと無重力から解放される。
だから…自由にお湯に浸かり身体を綺麗に洗い流して、1日の疲れを取っている。
「陽葵姫温泉に行きましょう」
「ハ~イ!ママ」
「ワシも一緒に行くぞ~!」
こうして3人仲良く温泉に………
「じゃ~パパは男風呂ネ!」
「ワシも一緒に女風呂で~? ウッシッシッシ~!」
「ダメ————ッ!スケベのエッチのどうしようもないオヤジ」
酷い言葉を吐く陽葵姫に、ショゲ気味の王様は男風呂に………
それでも…ディナ―は流石にフォークを使い、飛び上らないように工夫をされた料理の数々を食べている。
ちなみにスープそして…飲料水のジュ-スやお茶、お水などはパックにストロ—を刺して飲んでいる。表面張力の影響も有ってこのようにしている。
それにしても……こんな面倒臭い無重力空間を、何故王様一族は生活拠点にしたのか?
それは……一にも二にも慣れてしまえば何もかもが楽だからである。
大変な事は使用人に丸投げしてしまえば、食べる事だって口を開けるだけで口に収まるし、歩かなくても”ス-イスイ”ひとっ飛び、こんな楽な事はない。
こんなものぐさな二人は、食っちゃ寝食っちゃ寝の自堕落な生活が祟り、あっけなく死んでしまった。
可哀想な陽葵姫は、これからどうなってしまうのか?
やがて……他の星の宇宙人が、この星『セルフィッシュ星』の空を傍若無人に埋め尽くした。
陽葵姫は、この難局を乗り越えることが出来るのか?
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