第12話 少女の跡を追う!
今日も朝からパンがうまい! がんばれって練習しているな。
何故か俺は、オッサン達に囲まれている。
「悪いがアンちゃん話がある」
「何でしょう」
「塩と胡椒もう少し多くは、売ってくれないか?」
「転売で無いならば、構いませんがね」
「彼等は、宿屋や食堂関係者だよ」
奥から店主が現れて、説明してくれた。
「あーあそれなら大丈夫ですね」
「後はスパゲティのレシピも頼む」
「夕霧亭の店主さんと相談してくださいね、後はなるべく練習して下さい」
皆さん散ったので、さて外で塩でも売るか?
準備をしていると又もや、下の方から声がした。
「お兄ちゃん、胡椒売って下さい」
小さな手には銅貨が1枚。
「うーんちょっと待って女将さん」
俺は店の中に入って、慌てて女将を呼んだ。
「はーい」
そして店の外に2人で出る。
「この子ですよ」
俺は女の子を指差す。
「ウンはじめて見る子だね、お嬢ちゃんお名前は」
すると少女は後退りしながら走り出した。
「ほら追いかけて」
何故俺にふるんだよ! 仕方ないな、女将命令で追いかけた。
狭い所を通りながら少女は逃げて行く。
下手にこえかけると可哀想なので、無言で追いかけた。
よし村境の石塀だ行き止まりと思ったら、子供が通れる位の穴が空いていた。
彼女は穴から外に出て行った。
俺は通れないよなと思い、周りをよく見ると塀と家の間が空いている。
パルクールの様に、塀と家の壁を蹴って上に登ってみよう。
塀の上に着いて見回すと、樹々の間を走る女の子が見える。
「あっちの方だな」
少し離れて追いかけて行くと、女の子は大きな木の祠辺りにいる。
周りをキョロキョロしながら中に入って行った。
俺はゆっくりと近づきながら、中の様子を伺う。
「お母さん大丈夫」
「平気よ貴女こそ息を切らして、もしかして追ってが来たの?」
「違うよ、ちょっと街の方に行っただけ」
「怪我も無く、無事なら良いけれど」
背後から近づき、俺は2人に声をかける。
「あのー」
振り向く2人。
「誰」
「お兄ちゃん」
「あー警戒しなくても良いですよ、私は村の人間ですので! お母さんの方は何処か悪いのですか?」
俺は聞いてみる。
「大丈夫お兄ちゃんは出て行って」
「大丈夫ですよ」
2人に否定される、警戒心MAXだな。
「大丈夫と言う人ほどね、何処か悪い箇所があるのですよ」
女の子は俺の前に立ち塞がるが、無視して母親の方に近づく。
「少し触りますよヒール! どうですか痛みは無くなりました」
「少し楽になりました」
なら違う病状かな?
「ではキュア」
「あれ体がらくよ、何とも無い」
「お母さん」
「何か悪い物でも食べたのでしょうかね」
「いえこれは首輪の効果です」
「首輪」
彼女の首に付いている首輪を見る。
「これは隷属の首輪です、使用者から離れると体が弱っていき、逃げられなく成る物です。
さらに後を追う効果もある様です」
「外せないのですか」
「術者以外は無理ですね」
「え〜奴隷解放」
心で唱えると闇の本が出て来た、中を確認する。
「レベル5・・・1億か」
俺は考える! そして投入。
「この間の塩の儲け金貨800枚で、のこりは円2千万円でよろしく」
黒色本が光った!
『ピンポン闇魔法レベル5だけ取得しました、異世界召喚レベル上がりました』
「レベル5だけかよ2から4は無しかよ、召喚は100万円までか」
気を取り直して、彼女の首輪に手を触れる。
「え〜これから首輪を解除します、解放!」
首輪に黒い霧が発生し、ガシャと地面に落ちた。
「あぁ外れたわよ」
「お母さん」
親子は抱き合っていた。
俺は首輪を拾つて、アイテムBOXにしまった。
「改めて俺はマーサーと言います」
「オリビアです」
「フーです」
「それでは村まで行きますかね、その前にその服着替えて下さい」
「え〜何故です」
「追ってが諦める様に、偽装工作します」
「着ていた洋服に肉を巻いて後は魔物に任せましょう」
少し遠くに置いてきて、2人を連れて、村にもどる!
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