第8話 ベル
それは、12月24日 20時に起きた!
クリスマス。人々は浮かれ幸せが届けられる日である。
しかし、ある年、一人の男性が自宅マンションである20階のベランダから転落死をした。
男性はオモチャ会社で企画を担当していた会社員で、家族には妻と9歳の女の子がいた。
警察は当初、寒さで氷った事により足下が滑って転落したものだと思っていたのですが、一緒にクリスマスパーティーをしていた家族の証言により、ただの事故では無い。と考えたのだ。
その証言によると、外からシャン♪シャン♪シャン♪と、鈴の音が聞こえてきた為、真っ先に転落死をした男性がベランダの窓を開けたそうだ。
そして、窓を開けると、それは鈴の音から沢山の猫の鳴き声に変わっていったと言う。
娘と妻は怖くなり、部屋の中に後ずさりをしたそうです。
しかし、夫である男性だけはベランダから身を乗り出し、下を覗くと、そのまま落下していった。とゆう話しでした。
二人には、なぜ、そんな事になったのか、全く分からずでした。
転落死をした男性の首は変な方向に曲がり、全身の骨はバラバラに骨折し出血多量で即死だったからです。
そして、次の日、二人の悪夢は終わりませんでした。
12月25日 18:00 自宅にリボンが付いた赤い包みのプレゼントが届いた。
届け人は亡くなった男性からでした。
妻は、それを受け取ると涙を流しました。
・・・あの人、こんなサプライズを考えてくれていたのね・・・
ママ?誰が来たの?
んー、サンタさんだよ。ほら~!プレゼント♪
と、娘に見せたのです。
そして、娘は、それを受け取ると、すぐに部屋に持って行きました!
その直後です!母の表情は変わり、大きな声で叫び走って娘の後を追いました!
待ちなさい!
娘は笑いながら、走り、プレゼントの包みを破っていきました!
しかし、すぐにプレゼントを床に投げたのです!
イヤ!クサイ!
箱のフタが開くと、そこからは黒猫の首だけが転がって出て来ました。
娘は、それをマジマジと見つめます。
何、これ?
母には、すぐに本物の猫の死骸だと分かりました。
触っちゃダメ!こっちに来て手を洗いなさい。
と言うと、二人は手を洗い、母はすぐに警察を呼びました。
その後は娘は口を開かなくなり、眠りにつきました。
警察は数日をかけて、包みの製造場所等や贈り主を調べましたが、分かりませんでした。
その後、男性が勤めていたオモチャ会社の従業員を取り調べていた際に、変な話しを聞いたのです。
従業員A
うーん。多分、関係はない!と思うんだけど。昔、ウチの会社のプレゼントを運んでいたバンが小さな女の子をひきそうになった話しがあって、今では俺達にも運転に気をつけるように再々、うるさいんですよ。ウチの会社。
あー、それは良い事ですね。ぜひ、安全運転を心がけて頂きたいです。
で、それが何か?
はい。それで、女の子には怪我1つなかったんですけど、何でも女の子が大切にしていた猫だけはひいちゃったみたいで。
それも、クリスマスの日に!
で、その後は女の子は口がきけなくなったみたいで、慰謝料の請求が来たとかみたいで。
で、その時の運転手が、アイツだったんですよ。
アイツ?転落した被害者?
そう!どうですか?何か関係がありますか?俺的に偶然にしては似ている気がして。
うーん。つまり、その女の子の復讐?とかお思いと?
それは、分かりませんけど。一応、話しといた方が良いかな?って
なるほど。ありがとうございました。
とゆう話しがあったのだが、当初は、この話しは、あまり気にされなかった。
そして、数日後、妻である女性のもとに宛先不明の1枚のDVDが郵送で届いた。
不信に感じた女性は、娘が学校に行っている昼間にそれを見た!
すると、1台のバン(車)が道路を走る様子が映り、バンからはクリスマスの楽しそな音楽と鈴の音が鳴り響いていた。
そして、映像は急に運転手目線に切り替わり、わー!ヤバイ!とゆう男性の声がして、急ブレーキがかけられた。
その後、男性はしゃがんでいる女の子に近づき、危ないだろうが!バカヤロウ!
と罵倒して、車に戻り、立ち去った。
女の子は「ベル~、ベルー」と叫びなから大泣きしていた。
そして、また映像が切り替わり、次は無数の猫の鳴き声が聞こえてきて、最後に赤文字で「殺す」と表示された。
女性は、すぐに理解した。そして、警察にDVDを渡し、旦那の昔の話しをしたのだ。
その2日後、女性もマンションの屋上から身投げをし、同じ死に方で即死した。
そして、娘は施設に預けられ、今でも病院に通院しているそうです。
事情を知るオモチャ会社の従業員の間では、猫ベルの呪いだとされ、事故をしたバンは廃車し、安全運転により一層、気を配っているそうです。
運転には、くれぐれも気をつけて下さい。
おわり
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