第18話 勉強させてもらう
その日はそのあとも“対象”はいくつも流れてきて大量生産だった。
それは社会科見学的にも見習いとしても充分に盛り上がる量だった。
祭山田さんは華麗な仕事さばきを存分に見せてくれた。
いくつか紹介すると、たとえば空飛ぶタクシーを空を飛びながら壊したり、植物なんかも遺伝子組み換えで動物(自分の体から生える植物を食べる草食動物)に変えてしまうという生態系パラドックス破壊を敢行。しかもそれを国際動物命名規約のルールに則って命名していた。
そう、そう、それから驚いた例では、この建物の天井ドームがパカッと開いて、なにかと思ったら、完成したばかりのサグラダ・ファミリアが空輸されてきて、降りてきたら即ぶっ壊したのには暴挙じみてて焦った。
サグラダ・ファミリア自体がそれを望んだとか
彼女的には造りかけの美しい構図を宇宙化して擬人化したにすぎないらしい。
これでまた建設の仕事が増えると喜ぶ人たちの団体がはるばるやってきて『仕事』をお金で買ってった。
とにかく舌を噛みそうになるくらいに多多多タスク多タスクなのだ。
ボクらはずっと近くで(時には少し離れて)勉強させてもらいながらほぼほぼ驚嘆メン。
そして遂に本日のラストを飾る“対象”のINを告げるビッビーという音が鳴った……。
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