四章――③

 ひやりと冷たい空気が頬を撫でる。見下ろす先は完全な暗闇ではなく、ぼんやり橙色の光がこぼれていた。

 この先にセイレイさまのパワーが強いとされる場所があるのか。線香のにおいはいやまして、神聖とも不気味とも取れる雰囲気に鳥肌が立つ。

「……危ないので案内します」

 スマホのライトも無しに雅太が階段に踏み出す。美希たちが扉を開けた故に、宣言通り協力してくれるのだろう。

「足元滑りやすいので、気をつけてください」

 美希と榛弥は順にうなずいて、雅太のあとに続く。

 しかし壮悟は床に目を落として立ち尽くしている。右手は不自然に丸まり、まるでなにかを掴んでいるようである。

「お兄ちゃん、なにしてんの」

「大和くんに『怖い』って手ェ握られとって……」

 その名前に雅太が歩みを止めて振り返る。得体の知れない怪物を見たかのように、壮悟を仰ぐ眼差しには恐れを含んでいた。

「本当にそこに大和がいるんですか」

「幽霊やけどな」

 壮悟が腰のあたりで手を横に動かす。怖がっている様子の子どもを放っておけないのか、透けて触れないと分かった上で頭を撫でているらしい。

「冗談で適当に言ってるわけじゃ……」

「お兄ちゃんは嘘ついてへん」

 美希は壮悟の横まで戻り、兄を真似てそこにいるはずの大和の頭に柔らかく触れる。

「嘘ついとったらもっと目ェ泳いどるもん。やから信用してええよ」

「お前もうちょい言い方あるやろ」

 不服そうに睨んでくる壮悟の腰を軽くつねって、美希は雅太をじっと見つめた。

 数秒ほど葛藤した末に、彼は目元を手で覆って項垂れる。

「……幽霊か……そりゃ成仏出来ないよな……」

「なあ。交通事故で死んだんは秋津くんのお兄さんなんやろ。ほんなら大和くんとお兄さんの奥さんは? 大和くんは首とお腹が血まみれやってお兄ちゃんから聞いとるけど」

「あとでちゃんと説明する」

 壮悟から、というよりその隣にいる大和から逃げるがごとく、雅太はそそくさと階段を下ってしまう。美希と榛弥もその背中を追いかけ、壮悟もためらいながら続いた。手を繋いだ形なままの所を見るに、大和も一緒に来ていると思われる。

 階段を下るほどに光とにおいが強くなり、雅太以外の三人は思わず咳きこんだ。甘さと苦さが混ざり合った芳香は脳を激しく揺さぶり、腹の底からせり上がってくるものを堪えるべく口元をハンカチで抑える。

 とん、と下に到着して美希の目に入ったのは、自宅の居間と同じくらいの広さの空間と、床と天井をつなぐ木製の格子、そこにかかる注連縄、そして奥でうずくまる白い頭だった。

「仙嘉!」

 友人だと認識した瞬間、悲鳴じみた叫びを上げていた。格子に掴みかかってくり返し呼んでも、仙嘉は膝を抱えて顔を伏せたまま身じろぎ一つしない。

「仙嘉、聞こえとる? 遅なってごめん、あたしや、美希や!」

 手を痛めても構わない。どんどんと格子を殴りつけて必死に声を掛けた。

 数秒後、仙嘉がようやくゆるゆると顔を上げる。目元は赤く腫れて擦れ、顔にも血の気が無い。髪の艶もすっかり失われてぼさぼさだ。衣服は美希が最後に見た時のまま変わっていないが、よく見ればところどころ破れて肌が見えている。

 しばらく焦点の合わない目を左右に振っていたものの、美希の声が届いたのか、能面のようだった顔がじわじわと歪んだ。

「み、っきー?」

「そうや、あたしや。遅なってほんまにごめん」

「ほんとに……ほんとに、みっきー?」

 ようやく目が合って、美希は「そうやて言うてるやんかぁ」と激しくうなずいた。

「ここはどうやって開けるんだ」

 榛弥が至極冷静に雅太に問いかけると、彼は部屋のすみにある一輪挿しらしき竹筒をひっくり返した。その中から錆で茶色く変色した鍵がこぼれ落ち、手のひらで受け止めると格子の一画にある鍵穴へ差し込む。

 開けてもらってすぐに、美希は仙嘉のそばに駆け寄った。手を取ると肌に温かみが無く、体全体が細かく震えている。恐怖だけでなく寒さのせいもあるだろう。自分の体温を移すようにしっかり両手で彼女の手を包みこみ、もう一度、今度は優しく「仙嘉」と名前を囁いた。

「ほんとに……ほんとにみっきー……」

「怖かったな、寒かったな。ごめん、もっと早よ来たれば良かった。ごめんな」

 まだ半信半疑なのか、仙嘉が恐る恐る背中に腕を回してくる。美希からも抱きしめ返せばやっと現実だと認めて、彼女は堰を切ったように大声で泣きじゃくり始めた。頬を大粒の涙で濡らし、肩にすがりつく姿は痛々しい。

 少しでも気が休まればと思いながら、安心出来そうな言葉をかけつつ肩を叩く。榛弥と壮悟、雅太も格子の内側に入ってきた気配があるが、三人とも静かに様子を見守ってくれた。

 仙嘉を宥めているうちに、美希も涙ぐんでしまい洟をすする。顔がぐしゃぐしゃになる前に榛弥からポケットティッシュを差し出され、そこで仙嘉はやっと美希以外の存在に気づいたようだった。

 見覚えのない男の登場に警戒したのだろう。美希に抱きつく力が強くなる。

「誰……」

「前に写真見せたことあるやろ。従兄の榛弥兄ちゃん。後ろに居るデカいのがあたしのお兄ちゃん」

 誰がデカいのや、とぼやいた壮悟の脇腹を榛弥が肘で小突く。榛弥はジャケットを脱いで「友だちに使ってもらえ」と渡してくれて、美希はそっと仙嘉の肩にそれを羽織らせてやった。

「仙嘉が閉じ込められとるんちゃうかて、榛弥兄ちゃんがここ見つけてくれてん。夜に一人で出てったやん、あのあとからずっとここったん?」

「……あんまり覚えてない」

 当時かなり酔っていたのもあり、意識がはっきりした時にはすでにここに一人で寝かされていたという。電球が一つだけ灯っているが外の光は無く、音も聞こえず、パニックに陥りながらも必死に助けを求めたそうだ。

「誰も来てくれなくて困ってたら、みーくんのお父さんとお母さんが来た、けど……『セイレイさまのパワーを宿しなさい』っていきなり言われて、なんのことだか……」

 出してくれと訴えても雅太の両親は「パワーを宿すまで無理だ」の一点張りで、仙嘉は一日二回の食事と就寝時以外、常にセイレイさまに祈りを捧げるよう強要されたそうだ。従わなければ玻璃恵から厳しい叱責を浴びせられた。

「『全てあなたにかかっているのです』とか言われても分かんないし、でも言うこと聞かないと怒られて……みーくんだって、近くにずっといたのにほとんど助けてくれなかった」

 仙嘉に憎悪の眼差しを向けられ、雅太が素早く顔を伏せる。

 信用していた恋人に傍観を貫かれ、訳も分からず閉じこめられ、孤独感と恐怖は凄まじかったはずだ。窓も時計も無いためどれだけ時間が経ったかを知るすべもなく、一週間と三日が経ったと美希が教えれば愕然としていた。

「修行の場というより、どちらかと言えば座敷牢だな」

 漆喰の壁を見回しながら榛弥が言う。天井は壮悟の頭がぎりぎりぶつからない程度の高さで、五人も集まれば圧迫感もそれなりだ。ぼってりした見た目の大きな黒い甕も置かれていたが、用を足すためのものだと榛弥が教えてくれた。蔵の中にまで漂っていた線香は悪臭を消したり、場を清めるために焚かれたのだろう、とも。

 仙嘉がうずくまっていたのと反対側の壁には黄ばんだ布団が敷いてある。床に直接座るよりその中にいた方が寒さを凌げそうなものだが、そうしなかった理由がすぐ分かった。

「なんかここ膨らんでへん?」

 壮悟が指摘した違和感は美希も察していた。

 掛け布団の中央が奇妙な盛り上がり方をしているのだ。まるで人が一人、潜っているように。

 兄は掛け布団に手をかけて勢いよくめくり、急に野太い悲鳴を発して膝から崩れ落ちる。

 なにごとかと榛弥が駆け寄り、美希も近づこうとしたが仙嘉に抱きつかれていて無理だった。どうにか見えないか体を左右に振ってみたけれど、いまいちよく分からない。

「なに? 誰か寝とったん?」

「寝てるというか、寝かされているというか。トラウマを抱えたくなければ見ない方がいいと思うぞ」

「……どういうこと?」

「白骨化した遺体だから」

 え、と美希が言葉を飲む前で、榛弥は布団に手を合わせている。

「秋津くん、このご遺体は?」

「兄です」

 榛弥の問いに淡々と答えて、雅太が静かに布団を戻した。

「亡くなったあとに運びこんだんです」

「……なんで? 亡くなったんやったら普通、遺体って火葬するやんね」

 美希たちは数年前に祖父を亡くしている。その際、遺体は葬儀の後に火葬場に運ばれ、親戚一同で骨を拾った覚えがあった。

「父さんたちは兄さんを死んだって認めてないんだよ。セイレイさまに気に入られてしまって、魂を連れて行かれたことにしてるんだ。だから帰ってくるのを待ってる」

「意味分からへんわ。死んだ人は生き返らへんて、誰でも分かることちゃうの」

「理解するのと受け入れるのとは、別の話だからな」

 腰が抜けたままの壮悟に手を差し伸べて立たせ、榛弥は遺体もとい寅雄に視線を注ぐ。

「神隠しと同じだ。二度と戻ってこないかもしれない人を待ち続けるんじゃなく、どこかで生きていると願ったってことだろ」

「けど秋津くんのお兄さんは『戻ってこないかもしれない』ちゃうやん。戻ってくるわけないやん」

「だから『セイレイさまに気に入られて、魂を連れて行かれた』ことにした、と僕は予想してるんだが、どうかな」

 雅太がこっくりうなずいて、到底信じがたい思想に美希は呆然と口を開けるしかなかった。

 彼の両親が寅雄を大切に、自慢に思っていたのは知っている。けれどまさか、亡くなったのを受け入れられないほどとは。

「え、でも、秋津くんさっき言うてたやん。お兄さんが死んだんは自分のせいやて言われたて。ってことはお父さんもお母さんも、亡くなったんは分かって……」

「分かってる。分かってても、それでも」

 セイレイさまのもとから魂が帰ってくると信じて、ずっと待ち続けている。

 肉が腐り朽ち果て、骨を晒した状態であっても、歪んだ希望を抱いているのか。

 ――仙嘉を閉じ込めたんも、それとなんか関係しとんのやろか。

「とりあえずさっさとここ出た方がええんとちゃうん。ハル兄がもともと約束しとった時間てもうすぐやろ」

 そろそろ秋津夫妻が戻ってきてもおかしくない頃合いだ。半ば雅太を脅し、無断でここに立ち入っているのだから早々に脱出しなければ。壮悟に促されて、布団周辺の床をざらざらと触っていた榛弥が立ちあがる。

 美希は仙嘉に肩を貸したが、長時間座り続けた影響でうまく歩けないようだった。階段を上がるには不安な足取りだったけれど、転びそうになっても最後尾の榛弥が支えてくれて、少し時間はかかったもののどうにか蔵に辿り着けた。

 隠し扉を元の状態に戻して和館の廊下まで戻れば、久しぶりの眩しさに仙嘉が目を細める。日の光の下で見る彼女は、食事を提供されていたとはいえストレスが原因か痩せて見えた。

「ほんで大和くんたちのことなんやけど」

 あとで説明すると言ってくれただろう。視線だけで言外に訴えれば、雅太は蔵に目を向けて体の横に垂らした拳を強く握る。

「仙嘉と同じだよ。兄さんが死んだあと、父さんたちは大和と義姉さんにあそこで修行させた」

「そこがよう分からへんねん。お兄さんの魂が帰ってくるん待つのと、修行させるんがどう関係してんの。お兄ちゃんの話やとどう考えても大和くん殺されとるし」

「それは……」

「セイレイさまへの捧げものにするため、か?」

 榛弥の予想に雅太が足を止める。

 信者は願いを叶えてもらうべく、セイレイさまに肉や金を捧げていたと聞く。それにするため、ということは。

「……そういえば志村さんに話聞いた時、セイレイさまは内臓が大好物やて……」

 大和が腹を裂かれていることも併せて考えれば、悪い想像がどんどん膨らんでしまう。

 予想が間違いだと言ってほしい。祈るような思いを抱える美希の目に映ったのは、雅太が重たくうなずく姿だった。

「秋津家の血を引く大和と、大和を産んだ義姉さんなら修行に最適な人材だし、修行して清められた肉を捧げればきっとセイレイさまも喜んでくれるっていうのが、父さんたちの主張」

 本来なら修行期間は十月十日設けなければならないが、寅雄の魂を早く戻したいがために、玻璃恵は期間満了を待たずに大和の腹を裂いたそうだ。遺体のそばに祭壇を築き、取り出した内臓と空っぽになった大和を並べて祈る光景は異様だったことだろう。

 祈願の甲斐なく寅雄は生き返らなかった。

「父さんたちは『捧げものが足りなかったんだ』って今度は義姉さんの腹を裂いた。でも兄さんの魂が戻ってこなかったから、『しっかり修行させなかったのがいけないんだ』って考えたみたいで」

「それで新たな捧げもの候補に美希の友だちが選ばれた、と。布団の周りに血の跡みたいなのが残ってたから、一連の儀式はあの場でやってたんだろう」

 もし美希たちが駆けつけず放置していた場合、仙嘉も同じ目に遭っていたのか。ぞっとして思わず彼女の肩を引き寄せた。

 大和と寅雄の妻の遺体は火葬されず、墓にも入れられることなく庭の一画へ適当に埋められたという。

「お兄ちゃん、大和くんは?」

「下に残っとる」と壮悟が床を指さした。「見た目が変わってしもとっても、あれがおとんやてちゃんと分かったんちゃうか」

「そうならええけど」

 ほっと安堵したのも束の間、不意に正面の玄関から物音が聞こえる。慌ただしい足音は二人分で、畳廊下へ転がるように飛びこんできたのは秋津夫妻だった。

 久美彦は顔面蒼白で額に汗を浮かべ、玻璃恵は右手にスマホを握りしめている。仙嘉が表に出ているのを認めると夫婦揃って眉を吊り上げ、美希たちを一人ずつ順に睨む。怒りと恨みがこもったそれに一瞬体が竦んだが、榛弥が目の前に立ってくれたおかげで視線が遮られた。

「お早いお戻りですね」

 榛弥が動じた様子もなく淡々と言う。みし、と響いたのはスマホが軋んだ音だろうか。

「駐車場のカメラを確認したら見覚えのある車が停まっていて、おかしいと思って時間を戻してみたら、福辺先生たちが映っていたのよ。知らない男と、暁戸さんもね」

「なるほど。僕だけならともかく美希も居たから、仙嘉を捜しに来たと察して大急ぎで戻ってきたと。手遅れだったわけですが」

「なぜ捧げものがここにいる。まさか雅太、お前があそこにこいつらを連れて行ったのか」

 父に問われても雅太はなにも答えない。無言を貫く息子に焦れたのか、久美彦は大股で近づいてくると掴みかかろうとした。その腕を寸前で榛弥が止め、ゆっくり押し戻していく。見た目からは想像できない強さなのだろう、久美彦は驚きに目を瞠っている。

「修行の場を見学させていただきました。そこでなにが行われていたのかも息子さんが説明してくださいましたよ。現代でも人身御供ひとみごくうを行っていた貴重な例ではありますが、いくら神聖な儀式であっても、残念ながらあなた方がやったことは殺人、死体損壊と遺棄に他なりません」

 指折り数えて、榛弥は仙嘉を一瞥してから「ああ、あと監禁も」と付け加えた。

「だったらなんだ。セイレイさまの元から寅雄を呼び戻すには必要なことなんだ!」

「そうよ。雅太、早く捧げものを下に戻しなさい。でないと修行の効果が」

「……出来ません」

 小さすぎる上に震えていて、雅太の拒否はほとんど聞こえなかった。けれどすぐにもう一度「出来ません」と続けたそれは、両親への恐れは感じるものの揺れていない。

「父さんも母さんも、もう止めましょう。どれだけ捧げたってセイレイさまは応えてくれない、兄さんも戻ってこない」

「それはあなたがセイレイさまの加護を失っているからよ。誠心誠意祈れば必ず叶えていただける! 寅雄だってまた笑顔を見せて、」

「兄さんは死にました、もういない!」

 窓ガラスがびりびりと振動するほどの大音声だ。反抗を予期していなかったようで、玻璃恵は言葉を飲み込んで硬直している。

「仙嘉を殺して駄目だったら、次は信者の中から誰か選ぶつもりだった? それでも無理だったら次は? これ以上は罪を重ねるだけです。……福辺さん」

 雅太は玻璃恵に背を向けて、榛弥に深々と頭を下げた。

「警察に通報してください。見たままをすべて話してくださって構いません」

「頼まれなくても元からそのつもりだ」

「! 雅太、あなたなんてことを」

「そんなことをされたら我が家はっ……」

「久美彦さんと玻璃恵さんは、太陽が西から昇るところを見たことはありますか?」

 榛弥から急に問われて、夫妻は困惑を顔に浮かべた。

「そんなところあるわけないでしょう。太陽は東から西に動くんですから、西から昇るなんてあり得ません」

「ご存知なら結構。人もそれと同じです。死者が生き返ることはあり得ません。分かっていながらセイレイさまに生贄を捧げ続けるのは、ただの現実逃避に他なりませんよ」

「……だとしても……私は、寅雄を……寅雄に、もう一度……」

 言いきらないうちに玻璃恵は泣き崩れ、榛弥の手から解放された久美彦が駆け寄る。

 榛弥が警察に通報している間、畳廊下には絶望の慟哭がいつまでも反響していた。

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