『飽きに罹りて』 詩

 飽きたのよ


 元々飽き性なのは自覚しているけれど


 今回は予想以上に早かったわ



 あなたとの時間は楽しかった


 けれどね


 それが次第に煩わしくなってきたの



 あなたが楽しそうに紡ぐ言葉の一つ一つ


 一生懸命で素敵と思っていたけれど


 今ではただ疲れたと感じるの




 飽きたのよ


 元々互いに利は無い関係だったけれど


 確かに少しの間は楽しかったわ



 あなたは未だに楽しげ


 けれどね


 その様子に私は冷めてしまったの



 あなたが私に贈ったもの一つ一つ


 善意であったのでしょうけれど


 私の心を削ったことはご存知?




 永遠にさようなら


 そんな一言すら要らない


 私はあなたを忘れるわ



 永遠に忘れられないのは


 私の退屈にしなだれかかる


 この空虚な憂鬱だけ



 永遠に癒えぬ病なのかしら


 身勝手な私の飽き性


 治らなくとも構わない




 いずれ互いを忘れた頃に


 離れた視線を縒り合わせ


 ご機嫌ようと微笑んで

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