第2話 霊障害の始まりと低級霊

私が簡単な霊能を開き、慣れた頃、現れ始めた者が居た。

そう、それが「神様として出てきた悪霊」「神様に遣える者として出てきた悪霊」だった。


つまりは、低級な霊や、悪い霊などは、人を騙すわけだ。


霊視とか言うもので姿が視えたら善か、悪なのかがわかったのかもしれないが、全く視えず、頼りは、自分の感覚と口からの彼らからの言葉のみだった。


まず、彼らは

「我々は、今までずっとあなた達を守護してきた者だ。」

と私と私の母に向けて告げた。


母は、彼らの言葉を鵜呑みにし、「なんと有り難いことか。」と信じた。


私自身も母が信じた事もあり、悪いものではないと信じたのだ。

自分の感覚からは、良いも悪いもわからない状態だったのだ。


守護神等とし現れてから、彼らばかりが私の表面に登場し、私は自分の身体なのにも関わらず、全く出られなくなっていた。

私が出れる時は仕事をしている時間のみで、職場を離れれば、またたく間に彼らは出てくる。


そうして、要求が始まるのだ。

あれが欲しい。

これが欲しい

あれが食べたい

これを持ってこい。


初めはよくわからず、彼らの要望に応えるべく私は行動していたのだ。


彼らは、実に巧妙だった。


今までなぜ、このような道を辿らなけばならないのかを私達に知らせた。


母には、どうしても嫁ぎ、私を産んでもらわなければならない事や、

家系の因縁、悪霊達を帰るべき仏様の元へ返す事が役目だとも。

そして、最大の目的として、とある神様が邪神となっている。この神様をお戻りになられるようにする事。

それらが役目だと私達に向けて話したのだ。


その役目すらも私達は鵜呑みにし、まんまと騙されていくのだった。


そして、次第に彼らに向けて母は疑問を持ち始める。

やがて母の疑問は、的中する事に。。


母が悪い者だろうと、一人一人名指しをする。

彼らのこの名前すらも神仏様の名を語り、また神仏様ではない者に対しては、私がニックネームをつけていたのだ。

それくらい、霊体の数は多かった。


一体一体その出てきている霊体を名指しし、悪い者だとこちらが言い放つ。

すると意図も簡単に彼らは、その通りだとする。

だが、何体も出てきていたほんの一部が悪い者だとし、残りは善とした神仏様だとした上で、その悪霊達をさも退治したかのように見せかけていた。


私はこんなに多くの守護神様が居られるにも関わらず、身体はどんどんと、悪くなる一方で、精神すらも蝕まれていった。


また、そんな事すらも私にはわからないでいたのだ。


悪霊に取り憑かれた結果だった。


身体のなんと重い事か。

そして、決定的に言えるのは

「早くこの世を去りたい」

この気持ちは私自身、元々持ち合わせていた事もあり、彼らはその部分を突き、「早くこの世を去りたい」と言う気持ちを大きくしていくのだった。


これが、霊障害であり、低級霊達との関わりだった。


何処かお祓いでもしてもらえれば、事はまだ楽になっていたかもしれない。


ただ、彼らはそんな所に縁など結ばすはずも無くだ。


全く良くなる兆しもなく、私は苛まれる事になるのだった。。。



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