第13話 きっかけは桜🌸
住吉邸である程度一緒に過ごしたゆうとセリは一旦帰る事になり、父達の元へ報告に来た。
父「ご苦労だった。ありがとう。」
ゆう「いえ、実際にりおちゃんに会えた事でいろいろと見えてきました。
学ばせて頂きました事と合致致します。」
父は暫くは聡子と見学するようにと、ゆうとセリに話した。
俺は暫くは別の場所からりおを見る事に。
ゆうとセリは、りおには兄がいる事は知ってはいるが、会わないとしていたのだ。
住吉邸・・・
俺は一人、りおを別の場所から見ていた。今日はどうしてるだろうか。。
心は穏やかだろうか。
静かに目を閉じ、りおとの繋がりから感じとる。
もう、どれくらい会っていないだろうか。。。
りおは大好きな桜の木の下にいた。
どうやら、うつらうつらとしているようだ。
そこに、中筒が通りかかる。
眠るりおに気がつくと自然と脚が向かう。
だが、近くまで来ると何故か脚がすくむ中筒だ。
(起きはしないだろうか。。。
誤り起こしてしまえば、また大変だ。。。)
そんな事を考えながら眠るりおの側に座る。
ちらちらと、りおを見る中筒。
全く起きる気配もないりおだ。
中筒は触れてみたくなる。
だが、ここでも躊躇する。
(もし、触り目覚めたら・・・)
恐る恐る・・・
頬に触れてみた。。
子供のすべすべした柔らかい感じに
思わず笑みを浮べる。
中々起きない事を確信した中筒は大胆にも自分もりおの隣で寝転び、添い寝しはじめる。
その様子に一番驚いたのは他でもない聡子だ。
「りおちゃんって凄いわ!
中筒様に添い寝させるなんて!」
聡子は驚きと、ある意味感動を覚えていた。
俺は中筒の中で確実に芽吹き始めるだろう感情を捉えていた。
(いいぞ! 中筒。。。
感情を開花させるんだ!)
そう思わずにはいられなかった。
りおに添い寝した事で、中筒もうつらうつらとし始める。そして、眠る中筒だった。
ここからが、俺は見ものだと。そう考えていた。
何故なら、りおは、父に眠らされていたに過ぎないからだった。
当然目覚めるりお。
そして、自分の隣にはあの中筒。
当然、驚き、目を瞑る。
(恐い!、、なんで、中筒様が一緒に?)
りおはパニックだ。
しかし父がりおに話しかける。
そう、桜の木を通してだ。
(大丈夫!彼は眠っている。)
父はただ一言りおに言った。
りおは冷静になる。
確かに中筒は静かに目を閉じスヤスヤだ。
自分に、危害は加えないと考えた、りお。
じーっと中筒を見ていた。
全く今の中筒からは、恐怖など感じられず、りおは中筒にそぉ〜と、触れてみる。
触れられ、中筒がゴニョゴニョと呟く。。
思わずびっくりするが、恐くはないようだ。
もう一度触ろうとした時、寝ぼけた中筒はりおを抱きしめた形でうつらうつら。
りおは、すっぽり中筒の腕の中に。。。
ひ〜ぃ!!
となり真っ赤になりながら、逃げようとするが、中筒の力が強く出られない。
そぉ〜っと、中筒の顔を見れば、
何だか微笑んでいるではないか。
りおはキョトンとする。
恐くは・・・ない。
不思議な空間だと、りおは感じていた。。。
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