第25話 配信中に修羅場
まだまだゲーム配信は続く。
エンディングが終わるまで、この配信は終わらない。
俺は裸エプロンの亜美の膝の上で、ずっと膝枕されていた。
すごく気持ちいいんだけど、亜美は辛くないのかな。
柔らかい太ももと、亜美の汗の匂いがつんとする。
だんだん大きくなってきやがった……
今、ジムリーダーと呼ばれる一人目のボスと戦っている。
ジムリーダーの使うボケモンのレベルが高くて、苦戦している。
「クマクマー!クマクマー!」
俺は必死に応援した。
≪ココロちゃんがんばれ!≫
≪勝ったら課金するね≫
≪アル様の応援www≫
リスナーも一丸となって、ココロナナシを応援した。
『ココロは戦いに勝利した!』
画面に勝利のメッセージが映った。
≪おおおおおおおおおお!ココロちゃん大勝利!≫
≪課金としとくね≫
≪アル様も応援よく頑張った≫
みんながココロナナシの勝利を祝った。
同時接続は50万を突破し、スパチャもたくさん投げられた。
まだジムリーダーは7人もいるから、どれだけ配信が伸びていくか、検討もつかない。
今日は、神配信になりそうだ……
ピコン!
俺のスマホが鳴った。
「うん?これは……」
俺より先に、亜美がスマホを掴んだ。
スマホの画面を見て、亜美は固まった。
≪どうした?≫
≪何かあったの?≫
≪放送事故キタ≫
心配するコメントが流れた。
「皆の衆!トイレ行きたいから、待機して!」
≪なーんだ!トイレか≫
≪スッキリしてきてね≫
≪ココロちゃんのトイレじゅるり≫
待機画面に切り替わった。
「どうしたの?大丈夫?」
俺は亜美の膝から起き上がった。
亜美は明らかに様子がおかしい。
体調が悪いのかな?
「これは……なんですか?」
スマホの画面には、ラインの通知が出ていた。
遥からのラインだ。
「まだこの女と連絡をしていたのですか?」
「いや、その」
「どんなメッセージが来ているのかしら」
亜美は俺のスマホのパスワードを解除した。
「え、どうしてパスワードを……?」
「翔くんのことは何でも知っていると言ったでしょう?」
亜美はにっこりと微笑んだ。
だけど、目が笑っていない……
これ以上、深く追求しないほうが身のためだ。
「翔、これは何でしょう?」
亜美は俺にスマホの画面を見せてきた。
そこに映っていたのは……遥の裸の動画だ。
昨日、裸で家のベランダに出ていた時に、撮ったものみたいだ。
≪イェーイ!翔!あたしの裸で愉しんでね!≫
ご丁寧にボイスもちゃんとついている。
「……なんて下品なんでしょう。許せませんね」
「ははは……本当に何考えてるんだか」
「翔くんにも責任があります。毒婦の裸に欲情したから、こんな動画を送られるのでしょう」
「別に欲情してないって」
実際は思い切り欲情してしまったが。
「嘘ですね。お仕置きが必要です」
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