第6話 防衛戦

~アルケテル王国・センセの丘~

アルケテル王国の南、夢見半島とアルケテル王国首都のアルテを守るための防衛線であり、

仮設の自衛隊基地とアルケテル王国軍基地があった。空気を叩くような音と共に、攻撃ヘリが離陸。

帝国兵のもとに向かった。

***

『こちら陸上自衛隊!ここはアルケテル王国領土である!即刻退避せよ!即刻退避せよ!!』

その声を聞き、帝国兵は止まる。だが、すぐに弓矢を放ってきた。

矢は装甲版で跳ね返り、兵士に突き刺さる。

「ぐわぁ!」

ヘリは警告をやめ、基地に戻った。

**

「我々のことを少しでも知っていれば、戦争という手は使わなかっただろう……作戦開始!」

王国派遣部隊司令、田無陸将がそう言った。

***

『左、敵兵、対りゅう、小隊集中、撃て、前へ』

90式戦車が攻撃を開始した。

砲弾が命中し、帝国兵が吹き飛ぶ。

「うわぁあああ!!!!」

「なんだ!?噴火か!?」

そう言った帝国兵も吹き飛ばされる。

「障壁魔法を張れー!!」

帝国兵が障壁魔法を張り、榴弾に持ちこたえる。

『壁がある……?障壁魔法って奴か。撃ち方まて!』

戦車の攻撃が止まる。

ただ、やめたわけではないのですぐ撃てるようになっていた。

「よし!すすめぇえええ!!」

帝国兵が進んでいくが、彼らは戦車の後方に120mm迫撃砲があることに気が付いていなかった……

いや、気が付いていてもどうしようもないだろう。

「半装填!」

「半装填よし!」

「って!」

発射音と共に弾が飛んでいく。

その弾は風切り音と共に落ちて行き……

「弾ちゃーく!今!」

敵兵の大群が吹き飛んだ。

戦車の砲撃が止まったため、障壁を消していたのだ。

『砲弾をAPに!打ち方はじめ!』

戦車が再度撃ち始める。今度は徹甲弾だ。

帝国兵の悲鳴と血飛沫が飛び散る。

「障壁魔法!障壁魔法!」

帝国兵は障壁魔法を張るが、徹甲弾はそれを貫通した。

「うがぁあああ!」

敵兵はなぎ倒されていくが、その時、ドラゴンが飛んできた。

「飛行隊だ!」

ドラゴンはブレスをはこうとする。

『敵対空目標、SSM-1、って!』

発射されたミサイルによって、ドラゴンは一瞬で吹き飛んだ。

他のドラゴンも同じように襲ってくるが、87式自走高射機関砲に撃ち落とされる。

「ひぃいい!!退避、退避ー!!」

帝国兵は逃げ出すが、自衛隊は逃がさない。

「撃て!」

乾いた発砲音と共に帝国兵が倒れて行く。

「よ~しよしよし、地雷陣地にご案内しろ」

自衛隊は草の陰から制圧射撃をする。

その制圧射撃に驚かされ、敵兵は地雷を仕掛けた陣地の方に走っていく。

「退避ー!退避ー!!」

帝国兵が地雷を踏み、爆発した。

「うぎゃあああ!!」

地雷を踏んだものは吹き飛び、周辺にいた者は倒れ込む。

無傷の兵士は倒れ込んだ兵士など見向きもせず、逃げて行った。

「生存者は救助。少しでも抵抗したら殺せ」

「了解」

こうして、約100名の捕虜が生まれた。

なお、この戦闘での帝国軍の被害は約1万名。うち死亡者9000名。

アルケテル王国軍の被害は900名。うち死亡者100名。

自衛隊の被害は1名。うち死亡者0名。

なお、この1名は枝で少しすっただけ。

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