第52話
「今日、紀香ちゃんと会うから、ちょっとよろしくね!」
と出かけたのだが、意外に早く帰ってきた。
「カズくん!大変だよ!」
「なにが?」
「紀香ちゃんが、気持ち良くないんだって!」
「はあ?」
「紀香ちゃんが、彼氏とのセックスで、気持ち良くなれないんだって!」
「どうしよう!」
「カズくんにアドバイスが欲しいって。」
「なんで俺?」
「だって1時間35分の記録保持者だから!」
「紀香ちゃんもスゴイ!てびっくりしてたよ。」
「そんな事話したの?」
「俺、顔合わせずらいじゃんか。」
「それで?何が聞きたいの?」
「どうしたら気持ち良くなれるかコツを教えて欲しいの!」
「そうだなぁ。情報が少ないけど。」
「情報が少ない?」
「紀香ちゃんのどんな情報が欲しいわけ?言ってみ?」
「サイズか!紀香ちゃん、おっぱい大きいもんな!」
「なんで怒ってるのさ。」
「違うよ。おれは美来のおっぱい好きだよ。手にすっぽり収まって。」
「小さいって言われた!」
「言ってません。」
「話進まないから。」
「たぶん、一番の問題は前戯が足りてないって事かな。」
「あそこは濡れても、気持ちの準備が出来てないって事。」
「そうなの?」
「そう。女の人は気持ち良くなるまでに20分くらいかかるらしいから。」
「10分で終わっちゃったら気持ち良くなる前に終わっちゃうわけ。」
「男は濡れてると、もう入れちゃう人多いから、10分じゃ足らないんだよ。」
「美来だって、濡れてすぐ気持ちが良いわけじゃないでしょ。」
「そうだね。濡れてからよくやくスタートする感じ。」
「だから、入れるタイミングを紀香ちゃんが言ってあげれば良いだけだよ。」
「そうか、美来も入れて。ってよく言う!気が付かなかった!」
「女の子は気持ちが盛り上がらないと、気持ち良くなれないからね。」
「気持ちが盛り上がったら入れる。」
「そこから10分ならイくのは難しくても、気持ち良くはなれると思う。」
「なるほど!」
「そういえばそうだ!」
「昔の男どもは勝手に入れて、勝手に終わってた!」
「カズくんだけだったよ。気持ち良くなれたの!」
「でも、美来、最初は入れてなんて言わなかったよ。」
「だから、頃合いを見て、入れていい?って聞いたでしょ。」
「そうか、気持ち良くて、よく覚えてないけど聞かれてた。」
「頃合いを見るのは慣れが必要だから、最初は女の子がタイミングを言ってあげる方が良いと思うよ。」
「なるほどねぇ。すごい納得できた。」
「ちなみに、男はどうやったら長持ちするようになるの?」
「オナニー。」
「毎日のオナニーで、
イきそうになったら我慢。
イきそうになったら我慢、
イきそうになったら我慢を3セット
毎回、練習して、あれに我慢を覚えさせる!」
「ところでさぁ。」
「イきそうなのを我慢してる件を詳しく聞きたいのですが。」
「え?気づいて無かったの?」
「まったく!自分が気持ち良くて全然気が付かなかった!」
「じゃあ、今しようよ!。」
「今?まだ夕方にもなってないけど。」
「ゆきは?」
「今、お昼寝中。」
「ならいっか。」
「おいで。」
両手を広げたハグのサイン。
私も同じ、両手を広げて抱きつく。
「イきそうになったら“イきそう”って言って。」
「我慢してるのを、ちゃんと見る!」
「はいはい。」
「もう入れて。」
あっ言っちゃった。
もう自然に言うようになった。
気持ちの準備ってこういう事か。
ゆっくり入ってくる。
「“イきそう!”」
腰の動きが止まった。
キスをしてくる。
「美来。美来。」
頭を撫でてくれる。
髪の毛を触ってくれる。
体が震えている。
我慢してるんだ!
そっか、我慢して動けない分、いっぱいスキンシップしてくれるのか。
嬉しい!
満たされてく。
好きな人が、私を気持ち良くしようと我慢している。
我慢するってつらいのかな。
顔が苦しそう。
いつも見てるのに、全然気が付かなかった。
いとおしい!
両手をカズくんの頬に沿える。
「どうしたの?」
「大好き!」
たまらなく、いとおしい!
「今ね。とっても気持ちが良くて。幸せなの。」
「この気持ちのままイきたいの。」
「わかった。」
「美来。」
やさしいキス。
ああ。たまらない!
たまらなく、いとおしい!
好きだ!
愛してる!
最高だよ!
セックスって最高じゃないか。
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