第43話
「カズくん!またトイレで“ぽちょん”したでしょ。」
ぽちょんとは、おしっこのおこぼしである。
「ごめんね。気が付いたときは、ちゃんと掃除してるんだけど。」
「なんでまっすぐ出ないのよ!」
「ホースがあるんでしょ!」
「あれをホース扱いしないでよ。」
「まあ、ホースっちゃ、ホースか。」
「ホースだからさ、真ん中を抑えると2股に別れるじゃん。」
「あんな感じにあらぬ方向に飛んでいくことがあるんだよ。」
「嘘だ!そんな訳ないじゃん。」
「じゃあ、証明して?」
「は?」
「おしっこしてるとこ、見せて。」
「美来のも見せてくれなきゃ、やだ!」
「いいよ。わかった。」
「は?」
「ホテルに来た。」
「なんでホテルなの?」
「汚れるから。」
「なんで?トイレですればいいじゃん。」
「つまんないじゃん。」
「まずは水分とろうよ。はい、ビール。」
「なんで私は1本半で、カズくんはカップ半分なの?」
「だって俺弱いもん。」
「ずるいよ。」
「じゃあ。コーラのむ。」
「とりあえず、お風呂場で洗いっこしよ。」
「じゃあ、その前にトイレ。」
「ダメだよ。お風呂場でするの!」
「は?マジで?」
「マジだよ。」
「おしっこしたくなった方が先にする事。我慢はしない事。いい?」
「わかった。」
体を洗って湯船に一緒につかる。
「どう?したくなった?」
「まだ。」
「おれはちょっとしたくなってきた。」
「ほほぅ。見れますな。」
「見たい?」
「見たい!」
「じゃあ出すよ。」
「半分勃起したくらいだと二股に別れる。」
「ほんとだ!ホースみたいだ!」
「ちなみに、途中で止められます。」
ピタっ。
「ほんとだ。止まった。」
「途中から出せます。」
「また出た!すごい!何それ!超便利機能じゃん!」
「でしょ。」
次、美来の番ね。
近いから!
嗅がないで!
「舐めていい?」
「嫌だよ!変態!」
「だって汚いよ。」
「汚くないよ。おしっこは無害だって言うし。」
「おしっこを飲んで健康管理する方法もあるし。」
「嫌だよ。」
「ねぇ。1回だけ。お願い。」
「マジで?」
「マジです。」
「苦い。おいしくない。」
「もうやめよ。」
「でも、美来のだから好き。」
「もう、恥ずかして、顔から火が出そうだ。」
「今度は私が舐める。おしっこ出して。」
「出ないよ。」
「じゃぁ。残りかすでいいや。」
「カスはひどい。」
舐めてみる。
「あれ?そんな苦くないな。匂いも一瞬で、あとはいつも道理だ。」
「こんど、しあわしょんしようよ。」
「なにそれ?」
「小学生男子がよくやるやつ。2,3人でおしっこして1本のおしっこにするの。」
「おしっことおしっこを合わせて“しあわしょん”」
「なんだそれ。“しわ”がないじゃん。」
「そうだね。子供ってバカだよね。」
「子供がバカなんじゃないよ!男がバカなんだよ!」
「女の子はそんな事考えないもん!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます