第36話
今日は1か月目の検診が終わり、母子ともに良好とのこと。
病院で泣き叫ばないでくれて良かった。
ゆきちゃんは機嫌が良いみたいで、手足をバタバタさせて喜んでいる。
親ばかと言われそうだが、ほんとにかわいい!
まだ授乳は2時間に1回ぐらい。
昼も夜もなく、すぐ泣くので今は大変だ。
2時間に1回のおっぱいも、おしめの交換も10回以上。
おしめは、ほとんどカズくんが交換してくれている。
泣きだすとカズくんがおしめを確認して交換。
おしめじゃない時は私が呼ばれておっぱいをあげる。
授乳以外は少しでも寝て、体力を回復させている。
今でも大変なのに、カズくんいなかったら、私は死んでるよ。
おっぱいをあげるのは大変だけど、とってもかわいい。
特に最近は手をにぎにぎさせて、おっぱいを欲しがる仕草をする。
それがたまらなく、かわいい。
しかし、私はどうやらおっぱいの出が良くないらしい。
カズくんが作ってくれるミルクと合わせてようやく足りている。
こんなに飲むのか!ってぐらい飲む。
だから出るのも出る。
もう、とにかく大変だ。
「もうすぐおうちに着きますからね。」
「おうちに帰ったらミルク飲もうねぇ。」
「美来。もうママが板についてきたね。」
「だって、かわいいんだもん!」
やっと私もお風呂に入れるようになった。
1か月シャワー生活は、やっぱきついわ。
久しぶりに湯船につかる。
「くはぁ。体にしみるねぇ。」
オヤジくさいセリフが出た。
やっぱり湯船は気持ちいいやぁ。
赤ちゃんも湯船に入れていいとは言われたのだけど。
今日だけは1人で入らせて。
なんたって、今日は久々なんだから、綺麗にしたいのだ。
久々だから、めっちゃ燃える!
気持ちもあるのだが、やっぱり不安がいっぱいだ。
「カズくん。今日はしたい。」
「いっぱい待たせちゃったし、いっぱいお礼したい。」
「でも、いっぱいお願いがあるの?」
「なに?」
「明かりは薄暗くしてくれる?」
「いいよ。これくらいでいい?」
「もうちょっと明るくして。顔は見ていたいの。」
「あとね。お腹をあまり見ないで。まだちょっと戻ってないから恥ずかしい。」
「わかった。」
「あとね。おっぱいは触らないで欲しい。母乳出ちゃうかも。」
「わかった。」
「あとね。もし痛かったらやめてくれる?」
「大丈夫。無理しないで。」
「あとね。激しくしちゃダメっていってた。」
「わかった。」
「あとね。コンドームしないといけないんだって。大丈夫?」
「大丈夫。」
「あとね。いっぱいキスしてほしい。」
「うん。」
キスしてくれる。
「あとね。いっぱい名前を呼んで欲しい。」
「美来。」
「あとね。いっぱい好きって言って欲しい。」
「美来。大好きだよ。」
「カズくん。美来も大好きだよ。」
久々に裸で抱き合った。
「あったかーい。」
自然に笑いが出た。
ゆっくり。
丁寧に。
大切に。
抱きしめられる。
カズくんの背中に手を回す。
カズくんが上にいる。
赤ちゃんがいて正常位が出来なかったから、何か月ぶりだろう。
「はあぁぁぁぁぁ。」
安心感やら嬉しさやらいろんな感情がこみ上げてきた。
「ごめん。安心したら変な声出ちゃった。はは。」
頭を抱えて抱いてくれる。
あぁ。この重量感も久しぶり。
キスしてくれる。
好きっていっぱい言ってくれる。
幸せだぁ。
「もっと激してくしてたら、イけた?」
「ううん。俺は大丈夫だから。」
「美来の事の方が心配で出来ないよ。」
頭を撫でてくれる。
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