第19話 余と契約してお友達になってよ!
ー スノーフレーク邸 黒雪の私室 夜 ー
黒雪 「ここが今日から君たちが住む部屋です」
レンジ 「なんだこれ!本棚でいっぱいじゃないか!」
ハボタン 「ここならいい資料が見つかりそうっす」
スノーフレーク。百合リスでも名の知れた貴族の1つ。
当初は弱小でしたが秘密結社黒百合と戦う黒雪様の尽力により
その影響力を増しています。
しかし何か裏がありそうですね。なんせ私たちは外国から来た一般人。
何のコネも持っていません。もてなす意味はあるのでしょうか?
ハボタン 「黒雪様。盗聴の危険はないので
敵への侵攻作戦をお聞かせ願うっす」
黒雪 「そんなものはありません。嘘です。
ただ余は諸君らと友達になりたいんです」
レンジ 「別に友達になるのは構わないですが、
敵を倒さないと平和になりませんよ?」
黒雪 「余が全て倒せばいいだけです。
友人を戦いの場に巻き込めません」
ハボタン 「つまり我々を騙していたと。
おそらくニンジャ国の戦力低下が目的。
あなたは敵のスパイですか?」チャキッ
NXーVRグラスを起動しコードレス掃除機を黒雪様の首元へ。
しかし顔色一つ変えません。これは、敵意がない?
黒雪 「言い方が悪かったかな?
余と契約してお友達になってよ!」
レンジ 「俺たちは妖怪でも魔法少女でもねええええ!」
黒雪 「レンジさんもようやく口調が崩れました。これで友達です」
ハボタン 「私達と仲良くなる意図はわかります。
おそらく百合エネルギー目的。
でも動画を見れば満たされる、真意が見えない」
黒雪 「君たちと楽しい時間を過ごしたいだけです。
衣食住と生活費は保証します。無論チョコケーキもです」
ハボタン 「レンジ姉様に危害を加える気は?」
黒雪 「むしろ余が戦闘全てを引き受けます。
2人には指1本触れさせません」
レンジ 「ハボタン、多分悪いやつじゃなさそうだぜ?
武器は降ろしていい」
ハボタン 「しかし!」
レンジ 「俺たちを騙すなら百合リス前の襲撃時にするはずだ。
なにかあっても敵のせいにできるからな」
ハボタン 「そうですね。ふぅ。案外シリアスモードって疲れるっす」
黒雪 「よろしくです!2人とも!」
正直どうすればいいのでしょうか?善意の押し付けですね。
私達でも翼の生えてない今の黒雪様は倒せます。
保留でいいでしょう。
シャワーを浴びて着替えをします。
サイズは暴虐者様のリークでピッタリな服のサイズです。
ー 黒雪の寝室 夜 ー
あの、ダブルベッドにシングルベッドってもしかして、
私たち姉妹二人で寝るっすか!!!そんな恥ずかしいこと!
鬼百合家ではしてないっす!!
黒雪 「さあどうぞ。ここが寝室です。私も寝ます」
レンジ 「二人とも!お休み!」ばたん
ハボタン 「姉様!!黒雪様申し訳ないっす。
電気は消します。レンジ姉様は夜10時が活動限界っす」
黒雪 「ええ、時差もあります。
ベッドに入りましたか?電気は消します」パチリ
ハボタン 「正直あなたを完全に信用はしてないっす」
黒雪 「それで構いません。またコラボ動画を撮りましょう。
あれは楽しかったです」
ハボタン 「視聴者を選ぶタイプの動画とコラボしたいって、
黒雪様は変わってるっす」
黒雪 「余は常に孤独でしたから。
大人が怪しげなビジネスを持ちかけたり、暗殺であったり」
ハボタン 「そういった意味では黒雪様がCEOと呼ぶ人も危険っす」
黒雪 「あの人は敵意ではなく無邪気ですよ」
ハボタン 「その解釈はなかったっす」
レンジ 「うう、うるしゃい」むにゃむにゃ
黒雪 「レンジさんを起こしてはいけませんね。
余達も寝ましょう。おやすみなさい」
ハボタン 「ええ、おやすみなさい。黒雪様」
ダブルベッドでレンジ姉様と2人!ここが天国なのですね!
万が一の為スリープモードで。まだ信じ切れていませんので。
ー 黒雪の寝室 深夜 ー
黒雪 「ともだちー」ばたん
私達のベッドに黒雪様が乱入してきました。
・・・敵意は本当になく親友が欲しかった。
それだけは信じてあげてもいいですね。
黒雪様の頭をなでて私も朝のタイマーをセットして眠りにつきます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます