第9話 姉様女体化計画


葉牡丹   「鬼百合チャンネルへようこそっす。

     レン姉様の愛を独占したい葉牡丹と」

レン    「メイドへの愛で何とか生きてるレンジでお送りするぞ!」

葉牡丹   「レン姉様は愛玩動物みたいなもんっすから、

     存分に愛でてほしいっす」

レン    「俺男だからな!!〇勢されてるけど!!」


ー 鬼百合チャンネル 鬼百合家 夜 ー


葉牡丹   「そんなこんなで始まりました。鬼百合チャンネル。

     今日もまったり行くっすよ?」

レン    「なんの生産性もないぞ!!マンネリだろ!!」

葉牡丹   「大丈夫です!スペシャルゲストを呼んであるっす。

     百合チューブ役員にして世界妹ランド最高責任者!

     財布の暴虐者さんっす」

財布    「あはははは、よろしく頼むぞ!!」


レン    「待て待て待て!

     1,ゲストなんて聞いてないし!

     2,そもそもここ俺の家!

     3,百合チューブの役員が個人の動画に干渉するなよ!

     4,そもそもよく呼べたな!葉牡丹はコネでもあるのか!

     5,敵にも味方にも武器売りつけて、なんで捕まんないんだよ!

     6,世界妹ランドってなんだよ!!」はぁはぁ


財布    「レン君って面白いな」

レン    「ようやく俺を男扱いしてくれる人が現れた!」

財布    「いや?人を呼ぶときは全員君付けだ。

     例えば葉牡丹君みたいにな」

レン    「こんな星滅びてしまえ!!」破廉恥が過ぎる!!


葉牡丹   「気を取り直して、例の試験薬はお持ちでしょうか?」

財布    「ああ。どうせインチキ商売と思われるのも嫌だからな。

     生放送してる君たちで実験しようと持ってきた!」

レン    「あの、俺は男で葉牡丹ロボットっすよ?」

財布    「故に白羽の矢が立った!今回のは”女体化薬”だからな!」

レン    「・・・・もしかして、俺が実験台?」

財布    「あはははは!察しが良くて助かるぞ!」

葉牡丹   「効果は常人で二十四時間って書いてあるっす」

レン    「今日の放送はここまで!!それじゃ」

葉牡丹   「待てや、ヘタレが」レンジの首ぎゅううううう

レン    「葉牡丹、いやハボタン!!無理無理!ギブ!ギブ!」

財布    「これは頭髪促進剤とダイエット薬をイイ感じに配合して、

     いろんなものを混ぜて作ったビタミン剤だから!

     髪の毛伸びてお腹にくびれができて、アレが滅びるだけだ」

レン    「最後のが不安要素なんだよ!あとリハーサル無しだからな!

     ぶっつけ本番で失敗したらこの商品売れないぞ!!」

葉牡丹   「姉様にはメイド服を着せてあげて欲しいっす」きゃっきゃ

財布    「そう来ると思っていろいろ用意しておいたぞ」うふふ

レン    「なにこの空気!俺が飲む流れなの?」


ー コメント欄 ー

ダウナー  「戻るんなら飲みなさいな」

ゴスロリ  「素で苦労人なんだな」

正論    「サイズさえ教えてもらえればメイド服作ります!!」



葉牡丹   「ほら、コメント欄も盛り上がってるっす!」

レン    「ちゃんと戻るんだろうな?カラオケとかの罰ゲームで

     飲まされてそのままの人間が出たら慰謝料だけでは済まんぞ?」

財布    「そこは大丈夫だ。もし戻らなかったら桜の木の下に

     埋まっても構わないぞ?あはははは」

レン    「ソレ〇亡フラグっすから。ええい!南無三!!」ごくり


 女体化薬を飲んだレン姉様は急激な眠気に襲われた後、

おへそが縦になったり、オレンジ色の髪の毛がロングヘヤーへと

変化しました。


財布    「うーん、くびれは出るはずなんだがなぁ。

     まだまだ改良が必要だな」

葉牡丹   「姉様は元々お腹は出ていませんが、

     かといって腹筋は割れてません。個人差で片付ければいいっす」

財布    「あはははは。葉牡丹君、お主も悪よのぉ」

葉牡丹   「いえいえ、お代官様ほどでは」

レン    「うーん、うるさいなぁ」

葉牡丹   「カメラ!カメラ!!眠り姫が現世に舞い戻ったっす」


レン    「うわ!なんか声が甲高い!腕ほっそ!太もも太っと!

     胸は・・・・。財布さんや、失敗作でねーの?」

財布    「これで正常!あと貧乳は私の趣味だ!!」

葉牡丹   「ロリコンっす」ドン引き


 レン姉様のお召替えを行います。映像は床に向けていますよ?

シチュエーションで萌えてくださいっす。

 太ももとお尻に関しては立派なものっす。

あと全体的にぷにぷにしてる。姉様というより妹ができたみたいっす。

 もう一生戻らなくてもいい!!冗談っすよ。冗談。


レン    「やっぱメイド服だよなー!コレ着てやることは一つ!!

     掃除だ!掃除ィ!!」

財布    「あのぉ、提供動画なんで商品の解説とか、

     女の子になった感想とかをぉ」涙目

葉牡丹   「ああなった姉様は止められません。家事の実践データを

     解説する事が私たちにできる方法っす」


 結論から言えばメイド服を着た姉様は普段より

家事の速度が上がってました。自分が好きなメイドさんになったという

喜びからでしょうか?しかし事件が起きるっす!!


財布    「ん?レン君の動きが止まった?」

レン    「だいじょう、ぶ」もじもじ

葉牡丹   「もしかしておトイレですか?」

レン    「違う!!メイドさんはトイレなんかに、はうぅ!」もじもじ

財布    「どこまでピュアなんだ!レン君!

     カメラはミュートにしたから!大丈夫だ!

     視聴者もトイレしたとは分からないから!」あたふた

レン    「なんで!こんな短い周期で

     トイレに行かなきゃなんないんだ」もじもじ

財布    「あー、女の子のほうが尿道が短いからな。

     トイレが近いんだ」

葉牡丹   「今すぐ行きましょう!緊急事態っす!」あたふた

レン    「せめてメイド服だけでも脱いで、、、、あっ♡」


 何もなかったです。そういうことにしてください。

シャワーの音は気のせいっす。


ー 鬼百合家 現実世界 ー


財布    「カメラやマイクはミュートだからアカウント停止はない。

     だがレン君が立ち直れるかは不明だ。

     すまなかった。今回の件すべての責任は私だ」

葉牡丹   「失念していました。姉様はどこまでも清純な人っすから」

レン    「あは、あははは、俺がメイドさんの概念を破壊したんだ。

     俺自身の手で!あはは。もう俺はメイドじゃない!

     メイドとはサヨナラだ!こんなもの!!」

葉牡丹   「姉様!いけません!!それだけは!!」


 そう言い放ちメイド服をハサミで切断していく姉様。

姉様のシンボルを自身の手で汚してしまったわけですから。

 正直私にはどうすることもできません。



次回予告 ヤミ ニ オチル ジュンケツ ナ タマシイ


カレン  「わらわはカレン!!

    チカラなきものは全て下僕となるがいい!!」

ハボタン 「独裁者気取りですか姉様?美大でも落ちたっすか?」

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