第2話 超再生能力

 ”ユリハルコン”を触媒とする女の子同士のイチャイチャで発生する

百合エネルギーは世界の常識をも改変した!

 半永久機関とも呼べるチカラは人々に無尽蔵な欲望を与えることになる。

 百合エネルギーを独占しまいと人々を女体化TSFさせる組織の

大頭により世界は女性が増加。

 そんな世界に対し「男は俺一人で十分だ」と言い張る少年、

彼は”鬼百合レンジ”!世界を救うヒーローの名である!


ー通学路ー


ハボタン  「鬼百合姉さん、怪人が現れたっす」

レンジ   「名字で呼ぶな!!あと俺は男だ!!」

ハボタン  「どうせ去勢さるんっすからもういいでしょ?」

レンジ   「なにそれ!こわ!!」


 オレンジ髪の彼はすぐ去勢される。日めくりカレンダー感覚である。


ハボタン  「そぉい!!」ブチィ

レンジ   「あぎゃあああああ!再生まで一時間。それまでに仕留める!

      行くぞ!ハボタン!」

ハボタン  「後ろで隠れていていろっす。私のほうが強いっすから」


 緑髪の目隠れメイド、ハボタンはロボットである。

因みに実力はハボタン>レンジなのだ。


ー市街地ー


 人々の悲鳴が平和を引き裂く。車は玩具のように投げ飛ばされ

男性は女体カビームにより存在を変質させていく。

 敵の名はカトリー。巨大な蚊のような外見で二足歩行、

手に持っている杖の先端は蚊取線香のようにグルグルした模様だ。


ハボタン  「鬼百合姉妹見参っす。姉さんは住民の避難を。

     あの敵は私一人で何とかするっす」

レンジ   「持ちこたえるだけでいいからな!

     怪我されても困るから、一区切りついたらすぐに合流する」

ハボタン  「心配いらないっすよ。姉さん」

カトリー  「我が名はカトリー。世界を翻弄するマジシャンだ。

     早速だが朱色髪の少年にはご退場願おう!!

      唸れ我が閃光の魔術よ!女体化ビーム!!」

ハボタン  「いやあああああああ」スッ


 カトリーの杖の先から光が放たれレンジに直撃。

倒れこんだレンジがビクッとした後、鮮血が飛散する!

 ハボタンは錯乱して頭を振り回す。


カトリー  「カートリトリ!違う!!女体化ビームに殺傷性はない!!

     人を減らしては意味がないからな。つまり!!」

ハボタン  「流石世界レベルの相手っす。なら次の手は当然」

レンジ   「理解できるよな?ハボタンが錯乱したのは、

     俺の髪の毛が付いたボールペンを敵の背後に転がすため。

     それを悟られぬ演技だ」

ハボタン  「鬼百合姉さんはDNAさえあればどこからでも

     再生可能っす。ただ今ある肉体を放棄するデメリットもあるっす」


 レンジの超再生能力の応用。

肉体の再生を瞬時に行うことで事実上のワープを可能とする。

コピー&ペーストの要領で事実上の不老不死。

 敵の背後に回り込むことに成功したレンジは朱色の刀を突き付ける!


カトリー  「組織の注意レベルS級の理由が分かったよ。

      だが!ただでは死なぬ!!機械のメイドはこの手で仕留める!」

レンジ   「しまった!!ハボタンが狙うか!!」


 カトリーが光を放ち爆散。大量の蚊がハボタンに襲い掛かる!!

手持ち武器の箒を回転させ扇風機のように前面をガード。

 しかし無傷ではないようだ。


レンジ   「ハボタン!!無事か!!」

ハボタン  「数匹にやられたっす。このままではドジっ子メイドに

     格下げっす」

レンジ   「馬鹿なこと言ってないでロボ病院行くぞ!病院!!

     あとでなんか奢ってやるから」頭なでなで

ハボタン  「しょうがないっすね。

     姉さんは去勢してる間は女体化ビーム効かないから、

     あと一時間は頑張れっす」ブチィ

レンジ   「いいいいいいい!敵はいないだろうが!

     スナック感覚で去勢するな!!」


レンジ   (この後ハボタンをロボ病院に連れて行った結果、

     思考回路に意図的な書き換え跡が見つかった。

      検査入院を勧められたがダメイドはこれを拒否。

      「病院にいたらリハビリしないといけないっすから」

     と意味不明な供述をして自宅へ向かい始めた)



ー夕方 市街地ー


ハボタン  「せっかくの退院祝いっす。ケーキ!ケーキが食べたいっす!」

レンジ   「いや、経過観察だからな。医者説得するの大変だったんだぞ?」

ハボタン  「乙女には知られたくない過去もあるチョコケーキ。

     姉さんとの甘々生活は見せられないチョコケーキ」ニィ

レンジ   「チョコケーキどんだけ食べたいんだよ!!」


レンジ   (正直ハボタンはフリマサイトで買った訳アリ品だ。

     不安要素はあるがそれでも次の給料までだ。

      新品のメイドロボットを買う。

     ハボタンも分かっているはずだ。

     だから入院なんてしたくないんだ!

      何故笑う!何故俺と過ごす!俺よりいい人なんているはずだ!

     俺より強いのに何故、俺と相棒でいてくれるんだよ!

      チクショウ!ハボタンがいいヤツ過ぎて

     このままじゃ俺が悪者じゃないか!)

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