#009 幕間:栗林真樹奈「ようこそ『アリス』、楽しいバーチャルワールドへ!」

「有介! こっちに来なさいよ!」


 私の名前は栗林真樹奈くりばやしまきな

 私には少し歳の離れた弟が居る。

 私にとってこの弟はとにかく可愛くて、いつも遊び相手にしていた。


「ほーら有介、カエルだぞ~!」

「やめてよねえさん!」


 別に虐めている訳ではない、ただこうやって弟とじゃれていただけだった。

 有介も本気で嫌がってはいなかった⋯⋯と、思う。

 それからもずっと私の後を付いて来て一緒に遊び続けていたからだ。


 そんな私たち姉弟の距離が離れ始めたのは私が中学校へ入学した頃だろうか?

 その頃の私は吹奏楽部に入部して毎日忙しくなっていたからだった。


 だから気がつかなかった、有介が友達を作れず孤立しつつあった事を⋯⋯。


 その事が決定的になったのは有介が中学2年生の頃だった。


「もう⋯⋯学校へは行きたくない」


 そんな事を言い出すくらい有介は追い詰められていたのだった。

 その原因は有介の声がいつまでも声変わりしないままで、まるで少女のような声だったからだ。

 その事が原因で学校ではイジられたのだろう。


 でも有介は頑張って学校へ通い続けた。

 男らしくなるために身体も鍛えたようだ。

 しかしその声が変わる事は無かった。


 でも私はその頃、一人暮らしをしていた。

 そんな事に気づかないまま、コンパニオンのバイトをしながら大学に通っていたのだった。


 大学を卒業して1年、私は念願だったタワーマンションに引っ越す為に一時的に実家に戻った。

 久しぶりに一緒に過ごすというのに有介は変わらず私に懐いてくれていた。

 その声も子供の頃の、あの時のままで⋯⋯。


 ── ※ ── ※ ──


「それで私の妹がさー」


『でた! マロンの妹』

『シスコンだよね、マロン先輩は』


 その日の私の配信は実家からで、親友のVチューバー『エイミィ』や、仲間の『ルーミア』もゲストで参加していた。


 私がコンパニオンのバイトで入った芸能事務所には1年前にVチューバー部門が新設された。

「君、声がいいね」

 というオジサン社長の一言で私はそのVチューバー部門に抜擢されたのだった。


 しかしVチューバーとしてデビューして1年⋯⋯信じられないくらいの人気アイドルになってしまったのだ、私は。

 マンションだって買えるくらいに⋯⋯。


「それでは次回の配信からは新居で行いますね!」

『おー行く行く、遊びに行くよマロン』

「招待するわ。 楽しみにしてるわよ、エイミィ」


『あーヤダヤダ、このレズカップルは⋯⋯』

「あれー妬いてんのルーミア?」

『妬いてないよ!』


「ルーミアもいつ来ても構わないよ、ウエルカムハニー!」

『マロンさんはいつも誰にでもそう言うし』

『マロン浮気なのかな~』

「はははっ! 浮気? 何の事かな?」


 ── ※ ── ※ ──


 その日の配信も楽しく終わった。

 でも実家からという環境の違いがその日の事故を招いたのかもしれない。


 私はその日に限って配信機材のスイッチを切り忘れてしまったのだった。

 配信が終わり、お風呂に入って出てきた私が自室に戻ると、部屋の中から歌声が聞こえる──。


「アリスケ、あんた何やってんの?」

「あー、何となく片づけを?」


 それは弟の有介だった。

 結構いい声で歌っていた、外見とのギャップさえなければ⋯⋯。


 その時だった。

 私のスマホが鳴ったのは。


「はい⋯⋯あ! ⋯⋯え!? 切り忘れてる!」


 私はスマホを有介に投げ渡してパソコンにかじりつく。

 頭が真っ白になった⋯⋯。


「あちゃ~、やっちまったぜ」

「どうかしたの? ねえさん?」


 キョトンとした有介の顔が私を見つめる。


「全世界デビューおめでとう、アリスケ」

「はい?」


 この時の私は、この先一体どうなるかなんて想像すらしていなかったのだった。


 ── ※ ── ※ ──


 翌日、私は有介を連れて事務所へやってきた。


「ねえさん? ここは?」

「えーと、私の職場⋯⋯かな?」


 有介はそんな私に不信感というか警戒心を抱いているようだった。

 まあ無理もない。

 私が有介を守らなきゃいけない、そう思いながら有介を上司に紹介するのだった。


「木下さん昨夜はご迷惑おかけしました」

「おはよう栗林さん⋯⋯そしてはじめまして、アリスケさんだったわね?」

「はい有介です⋯⋯いつも姉がお世話になっています」


 有介の反応は⋯⋯不安なのだろう。


「ちゃんと挨拶できてえらいわね、お姉さんとは大違い」

「木下さん!」

「事実じゃない」


 木下さんは私のマネージャーを勤める人だ。

 一癖も二癖もあるタレントの人心掌握に長けている。

 そんな木下さんの気遣いで有介の緊張はほぐれたようだった。


「⋯⋯ところで真樹奈、エゴサはもうした?」

「はい⋯⋯寝る前に」


 私はあの後、ネットで配信切り忘れについてのエゴサーチをした。

 しかし⋯⋯。


「こちらのネット調査部でもエゴサはしましたが⋯⋯きわめて友好的な意見ばかりです」

「そうですか⋯⋯」


 私は思わず笑ってしまう、ネットの感想は『私の妹』への興味一択だったからだった。


「あなたのお姉さんが機材のスイッチを切り忘れててね⋯⋯それであなたの、アリスケさんの声が世界中に拡散した訳なのよ」


 木下さんが有介に真相を説明した。


「ねえさん⋯⋯どうしよう?」

「⋯⋯」


 私は答えられなかった。

 だけど──。


「ねえアリスケさん? もしも興味があるならウチからデビューする気はない?」

「木下さん! それってアリスケをVチューバーに!?」


 その木下さんの提案は半ば予想の範囲内だった。

 なにせ人気商売のタレント事務所なのだ、この事故も利益に変えようとするのは目に見えていた。

 でも⋯⋯。


「そうよ! リアル姉妹のVチューバーなんて話題になって、きっと売れるわよ!」


 ⋯⋯やっぱり勘違いしていたか、木下さんも。


「あの⋯⋯木下さん。 僕は男なんですが⋯⋯」

「⋯⋯え?」

「弟なんです、アリスケは⋯⋯」

「アリスケ⋯⋯君?」

「はい⋯⋯」

「⋯⋯その声で、男の子?」

「恥ずかしながら⋯⋯」


 今日の有介の服装はボーイッシュな女の子⋯⋯に見えなくもない。

 これは意図的なものだった、有介が外で声を出した時に変に注目されない配慮なのだ。


「あなたの声は才能よ! それは生かすべきよ!」

「才能?」


 でも木下さんはめげなかった。


「ねえアリスケ君。 あなたVチューバーにならないかしら?」


 ⋯⋯きっと身内の家族の私が言っても届かなかった言葉なのだろう。

 他人である木下さんの言葉だからこそ、有介は心が動いたのだ。


「⋯⋯アリスケ、あんたやりなさい」

「ねえさん?」

「あんたが誰とも喋りたくない気持ちはわかる。 でもね、いつまでもそのままって訳にはいかないでしょ?」


 私はここ数年の有介の現状を実家に戻って知った。

 そして後悔もしたのだ、今まで放っておいた自分を。


 だから最後に有介の背を押すのは姉である私でありたかった。


 でもやっぱりなかなか有介は決心出来なかったようだ。

 私にとっても有介がVチューバーになる事が正しい選択かわからない。

 でも⋯⋯何かしないと、このまま変わらないのだけは確かだった。


「アリスケの好きなルーミアはウチの所属だよ」

「なに⋯⋯?」


 そんな有介に私は卑怯なカードを切った。

 実家で有介の口からVチューバー仲間の『ルーミア』の名前が出て来た時は驚いたものだった。


「最近ニコチューブで見る動画のルーミアってVチューバーが──」

「じゃあアリスケ、マロンって知ってる?」

「栗がどうしたの? ねえさん」

「⋯⋯」


 ⋯⋯マロンの事は知らなかったくせに。


「もしウチからデビューしたら彼女と共演出来るわよ?」


 木下さんもこの作戦に乗った。


 結局有介は新品のパソコン一式に目がくらんだ⋯⋯のかな?

 でも自分でも何かを変えたかった、その切っ掛けを手放したくは無かったのだろう。


「アリスケ⋯⋯『ホロガーデン』へようこそ」

「ありがとう⋯⋯ねえさん」

「アリスケ。 今後アンタは私の妹よ!」

「⋯⋯え?」


 でも女としてデビューするのには抵抗があったみたいだった。


「⋯⋯あの僕、男なんですが?」

「誰が信じるのよ、その声で」


 きっぱりとその事だけは自覚させないと⋯⋯その声はこの世界では武器なんだって事を。

 その後の話し合いで有介のアバターの草案が出来た。


「これが⋯⋯ボ・ク・?」


 どうも有介は自分が女だったら人生楽だったと思っているらしく、バーチャル性転換にはそれほど嫌悪感もないようだ。

 変な趣味に目覚めないといいけど⋯⋯。


「アリスケ⋯⋯いや私の妹『アリス』。 ようこそ、この『夢の世界ヴァーチャルワールド』へ」

「初めまして『アリス』です。 これからよろしくお願いします」


 私は心から願った。

 この『夢の世界』が有介にとって『やさしい世界』であることを──。


 ── ※ ── ※ ──


 家にやってきた木下さんの説得で両親も有介のVチューバーになる事に同意してくれた。

 両親も内心は何かの切っ掛けを待っていたからだろう。

 しかし⋯⋯。


「ちょっとこの部屋では厳しいかと、音が結構洩れるので⋯⋯」


 まさか有介と私が一緒に暮す事になるとは思わなかったな。

 確かに私が購入したマンションは大きいし部屋は余っている。


 いつか仲の良い同僚エイミィと住む事を視野に入れていたからだった。

 まさかそれが有介おとうとになるとは思わなかったけど、こういった偶然は運命だと思って抗わず進むのが私の生き方だった。


 ⋯⋯それに有介が一緒だと私は家事をサボれるし、いいこと尽くめだしね。

 私よりも料理ができる弟とか、ホントに男なのかな?


 ── ※ ── ※ ──


 それから事務所で有介のテストが行われた──。


「じゃあアリスケ君、おもいっきり声出して!」


 その指導員の言う事を有介は素直に従っているようだ。


「変じゃないんですか、僕の声?」

「この仕事ではもっと変な声を聴くさ」


 指導員プロの答えは有介に自信を持たせたようだった。


「アリスケがあんな大声で話すのは久しぶりね⋯⋯」

「ちょっと意外だったわね、もっとボソボソ喋るかと思っていたので」


 私は木下さん達と一緒に有介のテスト結果を逐一聞く。

 思いのほか高評価だった。

 有介は歌が上手かった、これは私も知らなかった。


「有介君、君はよくカラオケするんでしょ?」

「ええそうです。 こんな声なんで一人で大声出したいときは一人カラオケをしょっちゅう⋯⋯」


 なるほど⋯⋯有介は元々声を出すのが嫌な訳じゃなく、奇異の目で見られるのが嫌なだけだったようだ。


「声量もあるし、こんな高いキーで歌える男は珍しい。 素人レベルなら合格だ、プロを目指すなら今からレッスンを受けてみるかい?」


 ⋯⋯これは驚いた!

 あの指導員は私もお世話になったが、絶対お世辞なんか言わない。

 本当に才能があるんだ有介には⋯⋯。


「今はVチューバーを目指します、もしレッスンが必要になればその時にお願いします」

「そうか頑張れよ」


 そう言ってその指導員は退室する。


「⋯⋯もったいないな」


 その指導員の呟きが私の耳に届いた⋯⋯。


 次のレッスンは演技力だった。


「アリスケ! あんた最高! もう女の子にしか聞こえないよ~」


 失言だったかもしれない。

 でも自信を持ち始めた有介に不快感は無くて本当に良かった。


 ── ※ ── ※ ──


 そしてとうとう有介との共同生活が始まった。

 有介のための機材も運び込まれて今夜デビューする⋯⋯『アリス』が。


「ねえさん夕食はお蕎麦でいい?」


 その日の夕飯は有介が作った。

 お揚げは店で買ったものだったけど、エビ天はわざわざここで揚げたもので衣がサクサクである。


「ああ! お蕎麦おいしかった! こんな家事万能のお手伝いさんが居て私は嬉しい」


 それは紛れもなく私の本心だ、でも⋯⋯有介に成功して欲しいと願う私の心も本心だった。


 ── ※ ── ※ ──


 私は有介にいきなりソロでデビューさせるのは不安だったので、まずは私のゲストとして慣れさせることにした。


「じゃあ私が呼んだらそっちのマイクで答えなさいね」

「うん⋯⋯わかった」


 5・4・3・2・1⋯⋯0!


「みなさん! こんばんはー! マロン冒険団の時間ですよ~!」


 いつものように私の配信は始まった。

 でも⋯⋯私にとっても不安で初体験だった。


「えー皆さん、今夜はスペシャルゲストを連れて来ています」


【もしかして妹さん?】


「はい、正解です!」


 訓練された我がリスナーたちはノリがいい、きっと上手くいく。

 信じているぞ団員諸君!


「えーでは紹介しますね、今夜このあとデビュー配信する我が妹『アリス』です」


 でも有介は緊張してタイミングを逃した。

 もう一度チャンスを⋯⋯。


「あれ~緊張しちゃったりしてるのかな?」


「ボクに緊張なんてありません、マロン姉様」


 私の不安を吹き飛ばす、しっかりした声だった。


「皆様こんばんは『アリス』です。 このあとデビューする予定の新人Vチューバーです」


 有介が新しい世界へ飛び込んだ瞬間。

 自分の足で歩き始めた瞬間だった。


「ほらアリス! なんか一言」

「えっと⋯⋯このあとの配信で正式にデビューするので、ボクのプロフィールなどはその時に発表しますね」

「だそうよ! みんな質問考えている様にね!」


 この後アリスは自分の配信の為に退室した。

 私の配信はアリスの配信と被らないように終了する予定だった。


 しかし⋯⋯。


 私は配信を切らずに、リスナー達と一緒にアリスの初配信を見守ったのだった。


『皆様こんばんは。 アリスです』


 うん⋯⋯ちゃんと喋れている。

 そして迎えるリスナーのコメントも荒らしなんて無い、暖かいものばかりだった。


『ボクの名前はアリスです。 古代バベロニア帝国の作ったオートマタです』


 アリスの設定が公開されるにしたがって私の方のコメント欄は荒れ始めた⋯⋯。


【ひでえw】

【やりたい放題のマロンw】

【マロンの願望の具現化なのかw】

【そこにしびれるーあこがれるー】


 ⋯⋯うん後悔はしてないよ?


『はい、そういう事です。 これから皆さんと共に成長していきたいです』


 涙が溢れて止まらなかった⋯⋯。

 配信中にガチ泣きするなんて。


【泣かないで団長】

【俺たちもついてる】

【マロンの目にも涙】


 ⋯⋯いい奴らだな、我が愛すべき団員たちは。


『あの、ボクは留守番であってヒキニートではないですよ?』


 ⋯⋯でもそんな奴らにさっそく私のアリスは汚された、チクショウ。


【団長が悪い】

【自業自得】


 うるさいよ、キミたち!


 でもこういったファンたちの付けたキャラ付けは、ある意味財産なのだ。

 これから先、ずっと愛され続けるための⋯⋯。


 その後、アリスのゲーム配信が始まった。

 正直トークで繋ぐよりも安心して見てられる。

 有介はゲーム得意だったし。


 始まったゲームは『ミラクル・マリオネット・シスターズ』だった、私でもした事がある。


『それではゲームスタート!』


 アリスの今日一番の楽しそうな声が響いた──。


 そのゲームは私もよく知っているハズなのに、知らないゲームみたいだった。

 アリスが操作するキャラが全速で敵に突っ込む!?


 あ⋯⋯死ぬ! そう思ったら敵を踏みつぶしていた!

 あれ?

 ⋯⋯このゲーム、あんなゲームだったっけ?


『あ⋯⋯すみません話しながらするのはまだ慣れてなくて⋯⋯』


 ⋯⋯でも操作はしっかりしてますね?


 そのうち私が全然知らないステージになった。

 おまけに『ぷちファイヤー?』とかいう見たことない変身までいつの間にかしていた。


 あれー、こんなゲームだったっけ?


 それから約1時間ほどかけてそのゲームはあっさりとクリアされた。

 ⋯⋯クリアできるゲームだったんだ、アレ。


『はい、まず1回目の配信はこれで終了とさせていただきます。 最後まで見て下さった部員の皆様、ホントにありがとう』


 最初の私の心配は何だったんだろう⋯⋯というくらいにアリスはリスナーとお喋りを楽しんでいた。


 そういえばあんなだったかな?

 私と有介が一緒に遊んでいた頃は⋯⋯。


 ── ※ ── ※ ──


 配信が終了すると私はいても経っても居れずに、有介の部屋になだれ込んだ。


「アリスケ! よくやった!」

「ねえさん⋯⋯苦しい」


 有介を力いっぱい抱きしめる。


「上手くやれたかな?」

「うん⋯⋯立派だったよ」


 こうして『アリスアリスケ』の初配信デビューは大成功で幕を閉じたのだった。




「ようこそ『アリス』、楽しいバーチャルワールドへ!」


◇◆◇◆ ◇◆◇◆ ◇◆◇◆ ◇◆◇◆


え~マロン団長です!

このたび『ホロガーデン』から私の、い・も・う・と・がデビューすることになりました!

みんなもうチャンネル登録したよね? (圧)

もしもまだだというそこのうっかりさんは、そこの『フォロー』を押しなさい!

いいね? (圧)

そしてマロンの妹のアリスをこれからも応援してあげてね。

やり方はそこの『☆☆☆』を押すだけだから簡単でしょ?


⋯⋯みんな、アリスは良い子だから優しく見守ってあげてね、お願いします。


あと! ついでに私のチャンネルもフォローしてくれると嬉しいな~!


https://kakuyomu.jp/works/16817330649840178082/reviews

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