第10話 アーススリーは奮い立つ
「さあ、かかってきなさいっ!」
『『ウルヴァッド、ウルヴァッド!!』』
「え、あ、ちょ、一気に来るのはダメですよーっ!?」
エアーウォールが砕けると同時にスーパーウルヴァッド兵はヒールスカイへと襲い掛かってくる。
一対一なんて考えてはいなかったけれど、基本巨大なヤルキナイナーと5人で戦っていたために一気に群がってくるスーパーウルヴァッド兵に驚き、ヒールスカイはギョッとした。
しかしそんな彼女の驚きなどスーパーウルヴァッド兵には関係ない。
さらに言うとスーパーウルヴァッド兵たちの装着された仮面越しに見える虚無の瞳は何というか怖い。どこか虚空を見ている上に、動きは単調のために恐怖差がさらに倍増だ。
『ハハハ! 自信満々に戦う姿勢を見セテいたというのに、何デスかそのヘッピリ腰は! 丁度いい、アナタもスーパーウルヴァッド兵のデモンストレーションの犠牲になってもらいマス! それも見せしめのカタチをとって!!』
「くっ! 腹が立つことを言いますねピエロ! そんなこと、させるつもりはありません!!」
ビクッと怯えるヒールスカイを見ながらピエロは馬鹿にする。
そしてピエロの中では死すらも生温い屈辱に満ちた見せしめを行うことが決定した。
だがそんなピエロの言葉に怯えていた彼女の心に火が灯り、掴みかかろうとしていたスーパーウルヴァッド兵の胸元へとパンチを放つ。
「はあっ!」
『ウルヴァ!?』
「たあっ! てりゃあっ!!」
「「おおっ!!」」
殴りつけられたスーパーウルヴァッド兵は吹き飛び、さらに追撃として他のスーパーウルヴァッド兵へと片足を軸にしたハイキックを放つと軸にしていた足を上げて空中でのコンボを決める。
その流れるような攻撃に見ていた一般市民たちから声が上がる。
一方でヒールスカイは内心ホッとしていた。
(良かった。ちゃんと動けます! それに……ハナちゃんたちがプレイしていたゲームセンターでの格闘ゲームの動きを見ていて良かったです!)
前回はパッツンパッツンの幼かったころの衣装そのままで、ほぼほぼ動くことなく技を使っての戦いだったためにちゃんと動くことが出来るかが心配だった。
しかし今回体を動かしたことで、思うように体が動くことができ、敵と戦えることに安心した。
そして思う存分動かせることが出来る体の動きを後押しするようにして、現在回復を行っているアーススリーこと地球三兄妹たちとともに遊んだ際に赴いたゲームセンターや彼らの部屋でプレイするのを見ていた家庭用ゲーム機に登場する格闘ゲームのキャラクターの戦いかたが助けてくれた。
「はああっ! スカイボール!!」
『『ウルヴァーードッ!!』』
「「す、すげーーっ!! 頑張れーーーーっ!!」」
距離を取って空気を圧縮したバスケットボールサイズの玉を撃ち出すと、スーパーウルヴァッド兵は綺麗に吹き飛ぶ。
その様子を見た一般市民たちからは声援が上がる。
そんな彼らの声にヒールスカイは気恥ずかしさを覚えてしまう。
当たり前だ。彼女たち癒霊少女は時の流れが止まったストレス空間での戦いを行っていたため、人に見られるという経験などほぼないのだから。
(う、うぅ……、リクくんたちいつもこんな感じの声援を受けていたのですか? は、恥ずかしくないのですか??)
『何をしているのデスか! ちゃんとしなサイ!!』
『『『ウルヴァッド!!』』』
そんなヒールスカイと市民たちを見ながらピエロは忌々しそうに声をあげながら、スーパーウルヴァッド兵へと命令を下す。
下された命令に従い、スーパーウルヴァッド兵は一斉にヒールスカイへと襲い掛かる。
殴りかかろうとするスーパーウルヴァッド兵、ヒールスカイを羽交い絞めしようとするスーパーウルヴァッド兵、銃を撃つスーパーウルヴァッド兵と様々なスーパーウルヴァッド兵がいたがそのどれらもヒールスカイは対処した。
けれど、アーススリーと同じように彼女の攻撃もスーパーウルヴァッド兵に効果があまり見られない。
「はあっ! ――うぅ、やっぱりヤルキナイナー――いえ、ウルサイナーだけでなくウルヴァッド兵という生身の肉体もあるからか倒し切れません……! だったら、先にウルヴァッド兵の中のウルサイナーを倒すことにしましょう! ――ヒールタクト!!」
ヒールスカイがそう叫び、手をかざすと手には1本の指揮棒が握られる。
そして彼女が指揮棒を振り始めた瞬間、彼女の足元から音符が浮き出て音楽が周囲に鳴り響きはじめた。
その不可思議な現象に一般市民からは驚きの声が上がるが、そんな声も耳に入らないのかヒールスカイは曲を紡ぐ。
「地球の歌よ鳴り響け! 奏でましょう、空のメロディー! 届け、わたしの歌声! ヒーリングメロディ――スカイソング!!」
「これは……なんてきれいな歌声なんだ……」
「心が癒される……」
「気持ちいい……」
足元から浮き出る音符が広がり、音楽が響き、それに歌をつけるようにヒールスカイは歌う。
その歌声は空のように澄んでおり、聞く者の心を洗い流すようだった。
そしてその歌声はスーパーウルヴァッド兵にも効果があり、彼らは頭を抱えて悶え苦しみ始めていた。
『ウ、ウルヴァー……ッド!』
『ウルヴァーッドッ!!』
『ああクソッ! 忌々しい、本当に忌々しい歌声デスねぇ! どうにかして、この歌を止めさせ――アァ、いい方法がありマスねぇ……』
響いてくる歌声にピエロは忌々しい視線をヒールスカイへと向けるけれど、何かを思いついたのか仮面の下でニィと笑みを浮かべる。
そして思いついた考えを実行するために、悶え苦しむスーパーウルヴァッド兵に命令した。
『スーパーウルヴァッド兵! この苦しみから解放されたいのならバ、そこで静観している一般市民どもを襲いなサイ!!』
『ウ――ルヴァーーッド!!』
「っ!! や、やめなさいっ!! エアーウォール!!」
この耐えがたい苦しみから逃れたい。その一心で一般市民に近かったスーパーウルヴァッド兵は自身の体を動かし、銃を構える。
そして引き金が引かれそうになった瞬間、ヒールスカイがそれに気づき指揮棒を振るうのを止めてスーパーウルヴァッド兵と一般市民の間に立ち塞がり、先ほど見た障壁を展開した。
直後、彼女が奏でる音楽と歌が消えると同時にダダダダと射撃音が響く、その音に驚いた一般市民たちから悲鳴が上がるが……彼らに被害はなかった。
だがヒールスカイが途中で歌を止めた結果、戦況は最悪となっていた。
『やっと鬱陶しい歌が消えマシタねぇ! さあ、スーパーウルヴァッド兵たち! ヒールスカイを追いつめなサイ!!』
『『『ウルヴァッド、ウルヴァッド!!』』』
「くぅ……! 耐えて、ください! エアーウォール……! み、皆さん、はやく……どこかに隠れて……!!」
歌が聞こえなくなった途端、スーパーウルヴァッド兵たちは気力を取り戻し、彼らは一斉に銃を構えるとヒールスカイ、さらには後ろの一般市民を狙うように撃つ。
そのため、ヒールスカイは障壁を張ることに集中することしか出来ず、ヒーリングメロディを奏でることも、スカイソングを歌うことも出来ずにいた。
このままだとエアーウォールは壊され、一般市民たちを危険に晒してしまうか、ヒールスカイが集中砲火を受けることとなってしまう。
(どうにか、どうにかしないと……!)
必死に耐えながらヒールスカイは動けずにいた。
●
『リ――レッド、ブルー、大丈夫?』
『ああ、どういうわけか……いや、彼女が何かをしたのか、体の痛みが消えていっている』
『科学の力、ではありませんよね。ですが、この力はいったい……それに僕らのようにアーススーツを着ているわけではない生身でウルヴァッド兵と戦えるなんて、いえ先日もあの巨大な敵と戦っていましたね。そうすると彼女――ヒールスカイさんの姿は変身した姿?』
ヒールスカイがアーススリーたちに使用した力によるものなのか、傷ついていた体がゆっくりと回復していくのが彼らには分かった。
しかし、その原理などが理解できず戸惑っているのだが……それ以上に複数のスーパーウルヴァッド兵と渡り合っている少女の姿に釘付けとなっていた。
群がってくるスーパーウルヴァッド兵へとパンチを繰り出し、キックを放つ。更には空中での連続攻撃という行動にも驚かされる。
だが、あることにイエローアースは気づいた。
『あれ、あの動きって……』
『どうしたイエロー?』
『うん、あの動きってさ、なんかあたしが持ってる格ゲーのキャラに似てる気がするんだけど……』
『え?』
『そういえば、何処となくぎこちなく感じられますね……』
イエローアースの言葉にレッドアースとブルーアースがヒールスカイの動きをよく見る。
彼女が動くたびに豊満なメロンがぶるんぶるんと狂気のように揺れ、ごくりと喉が鳴ってしまいそうになるがなんとか自制をして動きを見ることの集中した。
すると彼女の動きがどこかぎこちなく感じられた。例えるならば、初心者マークをつけたスポーツカーで走っているかのようなぎこちなさ……。
『何だあれ、あんな動きだと逆に敵に良いようにされちまうぞ?』
『どう考えても戦い慣れをしていない……いえ、あの敵が言ったことを信じるならば、戦いからだいぶ遠ざかっていたのでしょうか?』
『って、それ危ないんじゃない!?』
有利に戦えてるように見えるヒールスカイであるが、実はかなり危ない橋を渡っていることを理解してしまったイエローアースは驚いて声をあげる。
しかしまともに動けるのは彼女ひとりだけのため、アーススリーはどうすることも出来ない。
そんな中でヒールスカイは敵の無力化を図るようで、手を空に掲げた。
「――ヒールタクト! 地球の歌よ鳴り響け! 奏でましょう、空のメロディー! 届け、わたしの歌声! ヒーリングメロディ――スカイソング!!」
何処からともなく出現した指揮棒を手に握り、降り始めると周囲に音符が浮き上がるとともにメロディが流れ、そのメロディに乗るようにヒールスカイの歌声が響き渡る。
その歌声とメロディはスーパーウルヴァッド兵に効果があるようで、彼らは一斉に頭を押さえ蹲った。
だがそんなスーパーウルヴァッド兵に救いの手を差し伸べるかの如く、ピエロが指示を出し一般市民を襲わせた。
結果、ヒールスカイは歌を止めて一般市民を守るために動いた。
『『『っっ!! ――っ!』』』
攻撃を受け続けるヒールスカイを見て、アーススリーは立ち上がろうとする。
しかし、体のダメージはまだ回復していないようですぐに膝をついてしまった。
それでも立ち上がろうと頑張るけれど、体が動かない。
(くそっ! 何で体が動かないんだ……! 動け、動けよ……!!)
(どうにかして立ち上がらないと……! 僕たちを、いえ、街の人たちを護るために戦ってる彼女に示しがつきません!)
(アタシと同じ女の子なのに、頑張ってるんだ! こんな風に膝ついてちゃ……ダメだよ!)
アーススリーは自身の心に、体に必死に叫ぶ。
だがどう頑張っても体がやる気を出してくれない。
必死に立ち上がろうとするのだが、それよりも先にヒールスカイの張った防壁に限界が来たらしくパリンと割れる音が周囲に響いた。
「う――うわあああああっ!! ぎゃ!?」
「っ! 大丈夫ですか! すぐに治し――きゃっ!?」
『ウルヴァッド!』
『『ウルヴァッド、ウルヴァッド!!』』
「いやっ、放して――っ!! ぐぅ!!」
スーパーウルヴァッド兵の攻撃を受けた市民が巻き添えを受け、それを見たヒールスカイはすぐに怪我人へと向かおうとする。
だがそれよりも先にスーパーウルヴァッド兵が突進するとヒールスカイを押し倒した。
それに群がるようにして他のスーパーウルヴァッド兵も彼女へと群がると、袋叩きにしはじめた。
押し倒し、馬乗りとなったスーパーウルヴァッド兵がヒールスカイの顔を殴り、他のスーパーウルヴァッド兵は彼女を蹴り、踏みつけていく。その度に悲鳴が漏れ、強気だった態度が徐々に削れはじめた。
そんな彼女の顔の前へとピエロが立つと笑い声をあげた。
『ハハハハハッ! ああ、アァ、面白い。本当に面白いですネェ!! どうですか今の気分は? 倒せると思っていたのですカァ? バカですねぇ! ほんっとうにバカですねぇ! 攻撃の暇さえ与えられなければ、アナタなんてただの死に難い女でしかないですよ!!』
「そんな、こと……ありませんっ! こんな拘束、解いて……みせ、ますっ!」
『ホンットう、アナタたちって同じことしか言いませんよネェ! そして、泣きながら許しを請うんですよ。『たすけてください、もう許して……!』ってネ!』
「っ!? ど、ういう、こと……で――あぐっ!」
ピエロが言った言葉、それが何を意味するのかが理解できず問いただそうとしたヒールスカイだったが、それを遮るように彼女の顔をピエロは軽く蹴る。
それを見た瞬間、アーススリーたちはどうしようもない怒りを覚えた。
だがそれがどうしてなのかは分からない。たんに自分たちを助けてくれた少女がピンチとなったからか、それとも……。
だが、その怒りは彼らの心に火をつけた。
『『『う――――おおおおおおおおおおおっ!!』』』
グググと脚を伸ばし、腕に力を込め、ゆっくりと立ち上がる。
自分はやれる。自分たちが、やらなければいけない。そんな想いが、アーススリーを突き動かす。
――その瞬間、不思議なことが起こった!
『『『え――なんだ、これ? ――――っ!?』』』
アーススリーの周囲に消えずに残っていたヒールスカイが奏でた音符、それが彼らの中へと吸い込まれたのだ。
初めて見る現象に戸惑いを見せるアーススリーであったが、音符が吸収された瞬間――全身に力が漲るのが感じられた。
そして装着者である彼らは気づいていないが、アーススリーのスーツの要所要所に濃いラインが走っていた。
『『『う、うおおおおおおおっ! なんだか、力が! 湧いてくるぅぅぅっ!!』』』
『なっ!? 何ですかソレはぁぁぁ!?』
突如立ち上がったアーススリーにピエロは驚いた声をあげる。
だがそんなピエロを無視して、アーススリーは駆け出すと一気に距離を詰めてスーパーウルヴァッド兵へと攻撃を仕掛けた。
『ウルヴァッ!?』
『『ウルヴァッド!?』』
『うおおおっ! 邪魔だ!!』
『退きなさいっ!!』
『うりゃりゃりゃりゃ~~!!』
『『『『ウルヴァ~~ッドッ!?』』』』
レッドアースのタックルが、ブルーアースの飛び膝蹴りが、イエローアースのグルグルパンチがスーパーウルヴァッド兵を吹き飛ばす。
そして倒れていたヒールスカイへとレッドアースとブルーアースが手を伸ばして立ち上がらせ、イエローアースは彼女の服についた汚れをパパッと払っていた。
『大丈夫か、ヒールスカイ! ――――え?』
『大丈夫ですか、ヒールスカイさん! ――――え?』
「は、はい、大丈夫です……。あの、どうかしましたか?」
(ソ、ソラ……? いや、違う。彼女がこんな風に戦うわけがない……)
(ソラさん? いえ、そんなはずは……きっと雰囲気が似てるだけです)
『どうしたの、レッド、ブルー? ヒールスカイになにか――うえぇ!?』
「な、なんですか!? いったいどうしたんです!?」
(え? ソラちゃん? そんなわけないよね?? でも、服の汚れを払ったときのおっぱいとかの感触が似てた?)
立ち上がらせ、ヒールスカイの顔を見たアーススリーは驚きの声をあげた。
何故なら彼女の顔が隣の家に住む少女にそっくりだと感じたからだ……。
だがきっと気のせいだと彼らは思うことにし、かるく頭を振うとスーパーウルヴァッド兵へと向き直る。
『何です! 何なんデスか! その力は!?』
『この力が何なのかは知らん! だけど、これでスーパーウルヴァッド兵とも戦えるということは確実だ!!』
『ええ、それだけは分かります! ですから――』
『いっくよ~~!!』
先ほどまでスーパーウルヴァッド兵に手も足も出ていなかったアーススリーの攻撃が通用するようになってしまったことにピエロは驚き戸惑いの声を上げる。
しかし、アーススリーもどんな理屈で攻撃が効くようになったのかはわからなかった。
そしてウルヴァッド兵と何ら変わらなくなったため、アーススリーによってスーパーウルヴァッド兵たちはあっさりと倒されていった。
当然元々は普通の戦闘員なのだから、攻撃が効くようになったら戦闘描写も何もないくらいにパッと終わるものだ!
『く――っ! あっさりと倒されてしまいマシたねぇ! 癒霊少女だけでなく、地球戦士……ああ、本当に忌々しい! 本当に!!』
スーパーウルヴァッド兵が倒されるのを見ながら、ピエロは忌々しそうに去っていく。
それを見届けながらアーススリーは叫ぶ。
『お前たちが何度来ても俺たちが倒してみせる!!』
『僕たちがいる限り、ウルヴァッド帝国の侵略を許すつもりはありません!』
『ボッコボコに倒してやるんだから~!』
直後、周囲から歓声が響き渡る。
「ありがとう、アーススリー!」
「助かったーーっ!!」
「やっぱりアーススリーは強いんだ!!」
「それにそっちの子もありがとう!!」
『『『あ、そういえば』』』
周囲からの声に護ることが出来たのだと実感すると同時に、市民のほうへと振り返るとヒールスカイがスーパーウルヴァッド兵の攻撃を受けた市民の近くに立っているのが見えた。
彼女は怪我人を集めて歌を歌っていた。
「~~♪ ~~~~♬」
「ぅ……これ、きもち……ぃい……」
「やる気が、でてくる……」
彼女が歌うと周囲に音符が広がり、怪我人の体へと音符が入っていくと生々しかったはずの傷がゆっくりと再生していくのが見えた。
さらには何処か疲れ……いや、やる気が感じられなかった表情にやる気が漲っていくのも感じられていき、大丈夫と判断したのかヒールスカイは周囲に広がった音符を地面へと戻した。
「~~♬ ……ふぅ、無事でよかったです」
「あ、ありがとう……! あんた、名前は?」
「え、あ……っと、わたしは、スカイ。ヒールスカイです」
怪我人の治療が無事に出来たということに安堵したヒールスカイは怪我人へと微笑みかける。
その微笑みに見ほれた怪我人だったが、ハッとしながら名前を尋ねる。すると一瞬戸惑いを見せたヒールスカイであったが、自身の名前を口にした。
この瞬間、人々はヒールスカイという少女を知ったのだった。
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