魔力の湖
湖の近くに座り手をコップのようにして水を掬った。
「綺麗だなぁ。」
そんな言葉が無意識に出るほどの綺麗さだった。
「いただきます。」
手に掬った水を飲んだ。
「うま!」
程よい冷たさの水で味もそこら辺の水とは違いまるで自然の果物が凝縮されたような味だった。
そして、飲んだ途端全身に何かが巡ったような感覚に襲われた。その後全身に幸福感が充満した。
「この魔力の湖だっけ?凄いな。」
率直にそんな感想が出てきた。
「ここで【地球通販】だっけ?早速それを使ってみようかな?」
休憩していることだし。
「・・・確か頭の中で呟けば良いんだっけ?」
頭の中【地球通販】と呟いた。
すると、目の前にホログラムのタブレットが目の前に現れた。
「さて、早速見てみるか。」
一体何があるのかなぁ?異世界に来た時はゆっくり見れなかったし、今回はじっくり見れるな。
「良し、一通り見てみたな。」
主に扱っていたのは・・・・
・生肉類
・惣菜類
・野菜類
・パン類
・果物類
・調味料
・菓子類
・飲料類
・魚介類
・氷菓類
・ジャンクフード類
・コップ類
・陶芸類
「ほとんどスーパーマーケットみたい感じだな。」
まぁ、扱いやすいから良いけど。
「でも・・・・持ってるの200円でしょ?なんも買えなくない?」
何かないかと辺りを見渡した。
すると、魔力の湖が目に入った
「これをコップで掬って売れば結構良い金額までいくんじゃないか?」
でもコップって何円するっけ?
ホログラムからコップ類を押して詳細を確認した。
「・・・・紙コップ・・・数個入って150円か。」
まぁ、これで良いか。
ホログラムに表示されたボタンを押すと購入の文字が浮かび上がってきた。
「これを押せば良いのか?」
押してみると残高が50円になった。
「肝心の商品は何処に・・・・?」
辺りをキョロキョロ見渡すが何処にも紙コップが見当たらない。
次の瞬間コトッという音があたりに響いた。
「ん?何処だ?」
音のした方に目を向けるとコップがあった。
「なんだ足元にあったのか。」
気づかなかったな。
「そんなことはどうでも良いから魔力の湖の値段も気になるし早速掬ってみるか。」
ワクワクしながら魔力の湖をコップで掬った。
「最低でも1000円は行くんじゃない?」
そう思い換金をした。
【魔力の湖コップ1杯で100,000円です。売りますか?】
そしてYESとNOのボタンが表示された。
「・・・・10万円?コップ1杯で・・・・?」
・・・とりあえず一回売るか。
そしてYESの画面を押した。
【毎度ありがとうございました】
残高を確認すると100,050円となっていた。
「大金をいきなり手に入れたらこんな風になるのか・・・・。」
不安と喜びが混じった不思議な感覚が全身を巡った。
「せっかくの大金だし何か一つ買ってみるか。」
少し小腹が空いたところだし丁度いいな。
頭の中で【地球通販】と呟き、ホログラムのタブレットを表示させた。
「んー、何が良いかな?」
ガッツリ食いたい気分じゃないしそうなると
「やっぱり菓子パンかな。」
パン類と表示された画面を押した。
「へぇー、コーナ別になっているんだな。」
凄いなと思いながら菓子パンのコーナーを選んだ。
「多くて悩むけど・・・・メロンパンにするか。」
メロンパンを選択して購入画面に移動した。
【メロンパン1個で150です。買いますか?】
YESを押した。
【毎度ありがとうございます】
今度はすぐに賞品が足元に来た。
「メロンパンが来たな。」
せっかくだし鑑定するか。
【鑑定】
メロンパン
パン生地はふわふわで上の部分は甘〜いクッキーになっている。幅広い年層の方に食べられている。
効果
常時体力回復5分
「美味しそうだな。しかも食べることで効果も得られる・・・・凄いな地球の食べ物は。」
さて、それでは早速食べようか。
袋をビリビリと破り開けた。
「いただきます。」
早速一口食べてみた。
「サクサクとしたクッキーに柔らかいパン生地の相性が抜群だな。これは中々お目にかかれないほど美味だな。」
久しぶりのメロンパン・・・・ゆっくり食べるか。
「ごちそうさまでした。」
このゴミ袋どうしようかな?
・・・・一応持っておくか。なんかあるかもしれないし。
「さて、お腹もいっぱいになったし早速歩くか。」
森の奥にワクワクしながら歩いて行った。
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