第79話 先生のゴミ拾い
朝の見守りボランティアをしていると、数人の先生が公園に入っていった。「公園で、校外授業でもするのかな?」と思った。顔見知りの先生がいらしたので、挨拶を交わしながら話しをしていたら、「公園に子供達が出したゴミが散乱している」とクレームがあったらしく、先生達が拾いに来たらしい。大変だな…と思いつつ、見に行くと、どうも子供が出したゴミばかりではなかった。帽子や、ポケモンカードの忘れ物は恐らく子供だろう。けれど、落ちているペットボトルや、お菓子・惣菜パン・コンビニの揚げ物の容器などは、小学生ではないだろう…と思った。
それで、思いだした。ここ数日、夜、この公園でたむろしている若者の声がしていた事を。
気候が良くなってくると、夜、ここは若者の集いの場になる。いや、一年中と言ってもいいだろう。寒い季節は、こちらも窓を閉め切っているので、あまり声が聞こえないから。
先生達は、黙々とゴミを拾っていた。子供達が出したゴミではないかも知れないのに。 学校の先生って、ここまでしないといけないんだろうか…。
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