■15『フルメタルパニック』
地中に埋めれれた地雷、シャーレはハンドガン、べネップと凛風はサブマシンガンで
人間と大差ない耐久力だが、その再生能力はまさに吸血鬼のソレ。動きを止めることで精一杯。
「シャーレ、敵兵は!?」
「大丈夫!! 玄関前だけ!」
「隊が死角に散るとマズイ。このまま頭を抑え込み続けてロ!」
地雷を周囲360度限界ギリギリまで作成することによって足を止めさせているが、敵が不滅の存在である以上、特攻されれば終わる。
銃弾が無くなったそばから『能力』によって補充することで無限に打ち続けられる。相手はコチラのそんな状況を把握していない今だけがチャンス。
「このままだと侵入されます!」
ジワリジワリと弾幕や爆発を喰らいながら距離を詰めてくるロシア兵。アチラ側は死ぬ事がないのに対し、コチラは銃弾を眉間に撃ち込まれたら即死。
死ねばべネップの力でも治すことは出来ない。
「もう一発フレシェット弾を食らわス。そして空中爆破2秒後に能力を全て解除し、相手が再生中に逃げるゾ!!」
再度砲台を作り出し、凛風は二の矢を放つ。
突然弾幕の一部が途切れ、間が空いたことから兵士達も砲撃により早く気がついた。
「二撃目! 近くの者を盾にして進め!」
「「「
兵士達は発射音と共にツーマンセルを組み、片方が盾代わりに持ち上げられ、そして片方は仲間を担ぎながら全力で走り抜ける。
「アイツ等特攻してきましたよ!」
「早く反対側に逃げるゾ!!」
傘代わりの仲間が貫かれながらも特攻を仕掛ける不滅の兵士。その玄関とは反対側に走り逃げ、壁際に迫る瞬間、凛風は作成した家を『解除』しようとする。
「待って! 反対側から複数の気配が近寄って来てる!!」
危機的状況に焦りながらも、迫る何かに気がつくシャーレ。しかしそんな余裕はない。
「ダメだ、待てナイ。このまま籠城していても袋の鼠になるだけに過ぎん」
凛風は恐ろしい判断速度で一か八か、そのまま作成した家を消し去る。ポンッとマジックに使われる煙ような白い
「────!?」
建物が消え去った視界には、ロシア兵とはまた違った装備。別国の人種。そしてその目には明確な
「
その銃口は家内の3人とロシア兵達に向けられた。そのアサルトライフルはXM5、ある軍にてM4カービン銃の後継として選ばれた武器。
彼等の所属は"対能力テロ特殊作戦部隊"。
「あの銃……奴ら米兵だッ! 不味い!」
べネップは別国同士の兵に挟まれている状況を瞬時に把握し、凛風とシャーレを勢いそのまま押し倒す。そして三人が地に伏したと同時、地獄の指令が下された。
「敵兵視認。攻撃の意志ある者は撃滅せよ!」
「「「
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます