第63話 ヒロインは無双します
外に出るとあまりの気持ち悪さに僕はシズカを盾にする。ホーンラビットやゴブリンは見た目的に受け付けることができたが、イーヴィルアイだけは生理的に無理だと感じた。
"静香&愛"ってほざいてたやつは誰だ。
はっきり言うがシズカ単体の方が売れるだろう。シズカの方が何千倍も可愛く感じる。
「おい、あれどうにかならないか」
「ギィ?」
イーヴィルアイを指差していることに気づいたシズカは、一生懸命オーガの金棒を振り回すが奴らには
イーヴィルアイは空を飛んでいるのだ。しかも、イーヴィル
眼球に羽が生えて空を飛んでいる。ただ、人間サイズの瞳であれば良かったが、大きい瞳がギョロギョロとこっちを見ている。
「うー、気持ち悪い」
さっきまで香里奈を助けると意気込んでいたが、あいつらの視線が集まって気持ち悪い。
若い女性がおじさん達に見られて気持ち悪いと感じるのは、こういう感覚に近いのだろうか。
「グギギ!」
シズカは僕の手元にある新しい武器に気づいた。
「これをあいつらに向かって投げろ?」
体を動かしてジェスチャーで伝えるシズカを見て、頭の良さを感じる。うちのシズカは最強だ。
シズカは僕達の存在に気づいたホーンラビットとゴブリンを中心に倒している。その間に僕はイーヴィルアイを目掛けて手裏剣を投げた。
「当たれ!」
勢いよく投げるとイーヴィルアイに向かって手裏剣が飛んでいく。
「グギャギャ!」
それをシズカが何度も何度も金棒で叩く。見ていて何とも言えない光景だ。
血が飛び散り、イーヴィルアイの羽がズドンっと落ちてくる。
敵を倒して振り返るシズカは笑顔だった。ヒロインだと思っていたけど、やはり殺人鬼なのは変わらない。
ホブゴブリンのエプロンがさらに狂気さを増している。
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[装備品] ホブゴブリンのエプロン(防具)
効果
説明 ホブゴブリンの皮を染めて作ったエプロン。重さはゴブリンの体格に合わせた小さめサイズだが重さが約10kg。ピンクでフリルがたくさんついた可愛いエプロン姿は襲いたくなること間違いなし。
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性能は割と良いと思ったが、素材と見た目に装着するのを諦めた。流石に僕が着けるには可愛すぎる。
そして、最後に書いてある襲いたくなるってどういう意味で書いてあるのだろうか。
シズカは手裏剣を抜いて投げてきた。うまくキャッチできたから良いが、出来れば手渡しで渡して欲しいところだ。
「ってそんなこと考えている場合じゃない! シズカ行くぞ!」
「グギャ!」
僕の声に反応してシズカは後ろから付いてくる。清楚系ゴブリンだからなのか、僕の能力がわかっているのかは知らないが後ろから追いかけてくる。
その結果、僕は誰よりも速く走ることができる。
そして相変わらずシズカは金棒を振り回して無双している。
「グギャ!?」
突然体が重く感じ後ろを振り返ると、シズカは立ち止まっていた。
「おい、どうしたんだ? おい!」
シズカは急に曲がるとどこかへ走って行った。今度は僕がシズカを追いかける番だ。
エプロンと金棒を持っていても、走るのが速いシズカに必死に追いつくのが精一杯だ。
急に走ったのは何故なのか。
それは目の前でイーヴィルアイに囲まれていた何かが関係していた。
【あとがき】
無事に10万文字に達成しました!
皆様が優しいコメントと毎日読んで頂けるとおかげで書き続けられました。
まだ、フォロー、★評価していない方はよろしくお願いします!
コメント付きレビュー大歓迎です。
これからも可愛いヒロイン達をよろしくお願いします。
壁|∀ ̄) <シズカより
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