第6話 過去編パート1 出会い その3

その日の夜…。

ベッドの上に、寝転がり、俺は思考に耽る。

「撫子…すごく話しやすかったな」

最初、二人っきりにされた時はどうなることかと思っていたが、たった一日、話しただけなのに、すごく仲良くなれた気がする。

何というか、相性がいいのだろうか?

「……いや、何考えてんだ、俺ェェェェェ!?」

まじでキモいぞ。

相性がいいってなんだよっ!?

いやでも、世の恋人たちが一緒にいて、気楽な人と付き合う…みたいな思考が少し分かった気がする。

女子に慣れてないはずなのに、気がつくと俺は撫子と普通に会話できていた。

それこそ、まるで母親や妹と話しているような感じに近かった。

「う~ん…やっぱり相性が……って、だから俺キメェェェェェェェェェェ!?」

撫子も同じように、相性がいいとか思ってたりは……うん、そんなことないな。

多分、俺の痛い妄想だ。

「……………だから、俺、キメェェェェェェェェェェ!?」

この日の夜、俺はなかなか寝付けなかった。

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