第37話 オークとの激突

 3階を抜け4階へ…

 職業レベルとスキルレベルは順調に上がり続けている。


 オークのノーマル種のいる最後の階…レベル的には10前後…


 しかし…


『姉貴!』

 バチーン!

 ≪ゴボー≫

 オークを蹴って姉貴に送る!


【アクセルキック】

『ドリャー!!』

 ドゴーン!!

 慣れて来たのか明らかにパワーが違う蹴りで那岐に返す!


【アクセルパンチ】

『はあ!』

 右腕にパワーを上げて腹に減り込ます…

 ≪グボ≫

 お腹を抱えたオークの元を、すぐにバックステップをして


【パワーバレット】×2

 那美と那岐が並び立ちエネルギ-弾を、同時に放つと合体して大きなエネルギー弾になって直撃!!


 威力がデカ過ぎなのか?即消滅して魔石が転がる…


「「2人共!こっちに誘導したぞ!!撃てー」」

 俺はクリリイと竜也で、敵を誘導して一纏めに集めて叫ぶ!


【バーストバレット】×2

 同じく並んで2人で両手から連続でエネルギー弾を放つ!!


 バシュバシュバシュバシュバシュ×2!!!!

 纏まってた5匹程のオーク達にエネルギー弾の雨…豪雨か嵐のように吹き荒れる。


 ≪ブヒー!?≫×5

 どんどん消滅するオーク達…5個の魔石が転がる…


「イェイー」×2とお互いの手を叩き合う


 流石、姉弟だな息ピッタリだな~


 まだ那美達のレベル低いはずなのに4階層のオーク相手は既に雑魚と化していた…


 5階に行くか?


 それとも、もう2つ戦闘してから行くか?


「「2人共、疲れて…はいないか?」」

「「疲れてないよ」」

 アンドロイドNo.17、18は無限炉ユニットのおかげで、人間で言う気であるエネルギーが途切れない為、疲れずスタミナも切れず動き続ける事が可能。

 反重力装置もあるので空も飛べ、気がない為、つまり気配が無いので一部感知系に引っかからない利点もある。

 しかもエネルギーが途切れないので攻撃力、防御力が衰えないので頑強な身体を維持できる。欠点らしい欠点が無いアンドロイドである。

 勿論、スキルなので本当に無限炉が組み込まれてる訳でないが長時間戦闘の際、有効な力ではあるが…残念ながらこの無限炉ユニットはアンドロイドでキャラインストールしてないと使用できない。



「「朝から入ってお昼も過ぎて時間的にはまだ帰る時間でも無いけど…どうする?」」

 2人に聞く…初めてのダンジョンで普通なら疲労が見えてもおかしくないがアンドロイドのコスプレで疲れ知らずな為、一応確認する。


「まだ俺はいけるっすよ!ってか楽しい!!」

 那岐はテンションMAXの様で嬉しいらしい…以前、探索者として挫折してサポーターをやっていたからか、その鬱憤を吐き出している様に見える。


「私もようやく分かってきたから、まだ全然いけるよ!」

 那美も那岐と同様、病気で長く辛い目にあってきたから、今動ける事が楽しくて仕方がないようだ…


「「よし分かった…いけるところまで行くか!」」


 その後、3戦程戦って…5階への階段が目の前に…


「「じゃあ5階行くか」」

「「了解」」

 4人でゆっくり降りていく…


 1階は森林地帯、2~4階までは岩石地帯、5階から人口の壁面で如何にもダンジョンって雰囲気。

 進んでいくと右へ曲がる角に辿り着く


【気配】発動

「「2人とも敵がいる…気をつけろよ」」

 クリリイのスキル【気配】で敵を感知!警告する。


「「了解」」

 那美と那岐の2人が前に出る。


『行くよ』

『はいな~』

 2人で角に突っ込んでいく


「「げ!?」」

 2人の声が重なる!


「「どうした?」」

 俺達も同じ様に突っ込むと…


 オークが探索者と思われる人達を蹂躙していた…

 辺り一面、血だらけで臓物も手や足も人間と思しき身体がバラバラになって撒き散らかせてあり、まるで遊びの延長の様に死体を踏みつけ…腕の様なものだった、肉片を食べていた。


「「お前ら!!!」」

 ドカン!!×2

 ≪ブオ?!≫×2

 那美、那岐は走ってそのまま飛び蹴りを食らわして2体のオークを吹っ飛ばす!


 5階からブロンズ種のオークが現れるが【スカウンター】を装備した志波竜也で調べると特に職業も無いブロンズ種のオークの様だ…

 那美と那岐は3体相手に互角以上の戦いで押し捲っていた。


 暫く戦いは彼らに任せ、俺(クリリイ)には援護させ、俺は探索者だったモノを調べる。


 4人?5人だと思われる探索者達…1人も生存してそうも無い状況…

 とりあえずカードと分かる私物と思われる範囲内の荷物をアイテムボックスへ収納して…


 俺は【スカウンター】で他に生存者がいないか探る。

 …

 …

 …

 …

 ピィピィ!

 いた!

 1人、オークとは違う個体を感知した!


「ここは3人に任せるぞ!」

「「「OK」」」



 俺はスカウンターが感知した座標へ向かう。


 そこには…




 服をビリビリに破られた女性が2体のオークの慰みものにされていた現場だった…既に抵抗も無くされるがままっていった感じ…

 腰を振るのに夢中で俺と言う存在に気が付かないようだった。


 二の句が告げないとはこういう事だろう…


 エロ同人誌などで女騎士がオークに捕まって「くっ殺」とかで陵辱されるのがあるが…

 あれはフィクションだからか…こうやって実際にレイプされてるシーンを、見て怒りが込み上げてきたのは同じ種の人間の女性だからか?


【キャラインストール】空牙遊馬(ブラックトリッカー)


 志波竜也が解除され頭が白い髪、黒いボディスーツを着た空牙遊馬に変身した。


 空牙遊馬のブラックトリッカー〈名称不明〉は主人公の使う最強のトリッカーで相手の様々な攻撃を〈紋〉《もん》で学習し、攻撃力を強化したり防御したりと多様な性能でその力を最大7重まで重ねて(相棒のレプリックがいないと4重まで)


 【シールドもん三重サード


 そう言うと突然、オークの身体と女性との間に見えない壁ができたのか触れる事ができなくなった。

 オーク共は何が起きたか分からないらしく混乱していた…俺は間髪入れずに!


 【アッパーもん+【ジャンプもん四重フォース


 背中に強と言う文字が浮かび上がって、目の前には跳と言う魔法陣みたいのが現れて、俺はそれに乗ると凄い勢いで弾けてオークの方へ加速する。


 ドシューン!!


「死ね!豚野郎!!」

 ドゴン!!!!


 ≪ブホー≫

 俺の飛び蹴りでオークの1匹がそのまま消し飛んだ!


 スタッ!

 そのままの勢いで壁に着地しもう1匹のオークを見定めて飛ぶ!


 バチーン!!!!

《ブオー…》

 再び目の前の1体のオークを回し蹴りで攻撃して同じ様に消し飛んだ…


 攻撃力と加速を4倍に跳ね上げての攻撃で一瞬にして消滅…俺はすぐにアイテムボックスから昔、着ていたマントを女性に羽織らせると、そのまま抱き上げて仲間の元に走る。


 戻るとまだ戦闘中の様だ…


「怪我人がいるからすぐ地上に戻るぞ!みんなの最大の攻撃で吹っ飛ばせ!!」

 仲間に指示すると…


「いくぜ!那美、那岐!目を瞑れ!!」


【閃光拳】

 ピカッ!

 ≪ゲーヒー?≫


 俺(クリリイ)は敵の前面に立ち、両手を顔の前で広げて前方へ光らせた!

 眩しいのかオーク達は目が眩んでるようだ。


 光が消えて…


「那美、那岐!ぶっ放せ!!!」

 那美と那岐は目を開けて、俺(クリリイ)は2人に近づき…


【バーストバレット】×2

 バシュバシュバシュバシュバシュ×2!!!!

【火面破滅波】

 ドシューン!

 ≪ギャーイ≫×3

 那美、那岐とクリリイのエネルギー波で穴だらけになり消し炭になった様だが…だが、まだ死んで無いオーク達…


 だが、その間に~


【キャラインストール】孫空冴


 俺はキャラ変更して

「みんな掴まれ」


 那美、那岐と俺(クリリイ)が俺に掴みにくる…


【転移】秋葉原事務所転移門(豆レプ)


 そしてオーク達を残して、俺達5人はその場から消え去った。






  空牙遊馬   ☆攻撃士 Lv10

   ブラックトリッカー:〈名称不明〉紋…現在4段階限定(7段階強化可能)

    ☆跳、☆強、☆盾、☆鎖、☆響、☆門、☆重、☆射、☆斬

    〈☆サイオン戦闘体(BT)〉 

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