第35話 幼馴染達は再び歩き出す
3人で喜んで落ち着いた頃…
「そういえば気になったんだけど…あの人達はここで何やってるのかしら?」
見るとモデルかと見間違いそうな綺麗な女性と大勢のカメラを持った男性達が移動していた。
「あれはもしかして…ポートレート撮影会かな?」
「それって何なの?」
「簡単に言うとモデルを撮影する…まあ写真を撮るテクニックで綺麗な写真を撮る事に命を燃やす…人達かな?」
「「?」」
2人はイマイチ分からない様子だが…
ポートレートは人物を被写体とした写真や肖像画を意味して、SNS などで「ポトレ」と略され、ポトレモデル・コスプレポトレ撮影などと使われている。
ポートレート写真は通常一眼レフカメラで撮影され、様々なポーズや角度で撮影され本人に合った1枚を探します。通常、被写体にピントを合わせて背景をぼかして撮影されることが多い…
「そういえばアレも撮影会かな?」
見ると創原神のコスプレイヤーが様々なキャラにコスプレしていて3人ぐらいのカメラを持った人達がレフ板(光を反射する板)やライトなどで撮影している。
「あれはコスプレの併せかもな~創原神って言うゲームのキャラクターのコスプレをして撮影してるから…にしてもここ本当にダンジョンなのか?」
気になってスマホで〔秋葉原ダンジョン 撮影会〕と検索するとポトレ、コス併せ募集だったりが載ってて結構人気のスポットらしい…しかも秋葉原ダンジョン1階は敵性存在が出ないらしく2階から危険地帯らしく2階に行ける階段付近には探索者専門の事務所が置いてある。
「ちょっと1階にある事務所に行くか~ついでに測定しよう」
「分かったわ」「了解」
少し歩くと目的の事務所があったので扉を開けると斑鳩ダンジョンにある事務所みたいな構成のレイアウトになっていた。
俺達3人が事務所に入ると
「いらっしゃいませ~何かこちらの事務所に御用でしょうか?」
受付嬢だが恰好が探索者の恰好なのでダンジョンなんだなと認識する。
「すいません、この2人の測定をしたいので端末借りて良いですか?」
「はい~そちらのフリースペースをご利用ください」
俺達は空いてる端末で2人にカードをリーダー(読み取り機)に載せるように言う。
「まずは那岐か」
甲斐道那岐 職業:???Lv01
武器:なし
防具:なし
スキル:夢双一刀流拳術Lv03
異常生命体
うん?職業が??だが何よりも異常生命体???
何だこのスキル…
「なあ~那岐って端末でステータスって見た事あるのか?」
「探索者登録の時には見たけど…最近はサポーターになってからは見てないよ」
「じゃあこの職業は前からこんな状態だったのか?」
モニターに映る職業を指差して聞く。
「いや…確か前は拳闘士だったよ…って異常生命体って何?」
そう思いクリックしたが【error】の表示…
これは登録されてない表示…つまり那岐だけのスキル?
詳しく知るには俺が最初にしたように特殊な装置で測らないといけない…
しかしここには無いだろうとは思うから後回し~
「多分ここでは分からないから又にしよう…那美のカードを貸して」
今度は那美の仮カードをリーダーに載せて調べてみると…
甲斐道那美 職業:???Lv01
武器:なし
防具:なし
スキル:夢双一刀流槍術:Lv05
夢双一刀流拳術:Lv04
夢双一刀流刀術:Lv02
特異生命体
那岐と同じ?しかも今度は特異生命体????何だ…
「なあ那美はこれ見ても分からないよな?」
「…うん」
ですよね~
でも槍と刀、拳はうちの流派だな…当然、特異生命体をクリックしても【error】
どのみち地上の施設でないと詳しい内容が分からないかもな~
「とりあえず戻ろうか~目的は達したし…」
2人が頷くと事務員さんに挨拶してから外に出て人目のないところで…
【転移】甲斐道の家(豆レプ)
那美達の小屋に着く…
「便利ね~転移って」
「まあね…それよりどうする俺の家に来るなら、ここの爺さんに一言言っておかないといけないのか?」
ちょっと難しい顔をしたが那美は
「それは私が言うから…家は昔と変わらない場所にあるんでしょう?」
「ああ…」
幼馴染なら来れない事もないからな
「今日にはアキの家にお邪魔するわ…だからここは任せて」
「姉貴…」
「分かった~豆レプ~」
呼ぶと部屋の隅に隠れていた豆レプが俺の手元に帰ってきた。
「これ渡しとく~こいつに話しかければ俺との通信も可能だから」
那美に渡す。
「分かったわ…ありがとうアキ」
那美は受け取ると…
「可愛いね~豆レプっていうの?」
「ああ~本体は今は仕事でいないからまた紹介するよ」
「兄貴…」
「じゃあ手助けが欲しかったら遠慮なく言えよ…あとこれは交通費」
そういうと那岐に渡す。
「すまねー」
「じゃあまたあとで~」
俺はその場で転移した。
【転移】家の玄関(豆レプ)
玄関に着くととりあえず、今後の事を考えて荷物置き場にしてる部屋を片付け始める。
ピンポーン
3時間後、玄関のチャイムが鳴る。
玄関を開けると…
「兄貴…よろしくお願いします!」
「お邪魔します~アキ…暫くよろしくね!」
「ああ~2人とも…おかえり…」
「「ただいま」」
再び幼馴染としての時間が始まる。
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