第2話 魔王その人を小馬鹿にする者
登場人物
―ルリム・シャイコース…妖艶なる白蛆の魔王、肥えた大蛇のごとき麗人、己の
―レベル5の異常重力体…自我を持つ邪悪なブラックホール、星々を渡り歩くコズミック・エンティティ。
『名状しがたい』注意報――この話は冒頭から文体がけばけばしく、改行が極端に少ない。
詳細不明(リニア時間線的観点では恐らくコロニー襲撃事件以前):魔王の
異常重力そのものが天を覆い、それは明白な自我を持っていた。信じられないような悪意を湛え、重力の作用や時間の停滞などを使って『嘲笑って』さえいた。不遜そのものの様子で
そして現在の状況について冷静に考えればこういう事であろう――この自我を持つ邪悪なブラックホールは、魔王その人の質問を畏れ多くも答えぬまま、小馬鹿にして下に見ていた。その名を口にするだけでも忌むべき作用が発生するような邪悪の中の邪悪を相手にして、『だからどうした』という態度を取って侮辱する行為は、少なくともこの
妖艶なる白蛆の魔王ルリム・シャイコースその人が望まぬ限りそうならないはずの現象がひっきりなしに発生しており、それは明らかに宣戦布告であるか、あるいは下等な実体であるとして
それの起源は謎に包まれていた。自我を持ったせいか、あるいは因果関係がその反対なのかは不明だが、なんであれ銀河中心部クラスの超巨大ブラックホールが無制限に肥大化し続ける悪夢じみた巨獣のごとく成長し、そしてそれは信じられないような邪悪さであらゆるものを飲み込むか、己の存在規模が
魔王はとぐろを巻いて『仕方が無いですね』と呟き、その言葉は呪いとして
頂点捕食者同士の争いとは、往々にして地獄めいているものであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます