第2話
そしてそんな検査を何故七歳になったらしないといけないのかを知らないので車を運転中のお母さんに聞いてみた
「ねぇ、なんで検査をしないといけないの?」
「今日の検査?」
「うん、そうだよ」
「それは、七歳になると生体エネルギーを隠していた神様の力が少しずつ薄れていくから検査をしないといけないのよ。そうしないと怖い存在に食べられちゃうからね」
「ふーん、そうなんだ」
なるほどな、それで検査してその生体エネルギーが多いかどうかを調べる必要があるのか
「
「うーん……危なそうだからいいや」
「そうなの?危ない仕事だからね。小学校で討滅士になりたい子とか多くない?」
確かにお母さんの言う通り学校の休み時間では同級生たちが討滅士ごっこや討滅士の話題で盛り上がっていたし俺よりも早く七歳になった同級生が「討滅士に俺はなる!!」とか他の同級生たちに言っているのは聞いた事がある
「うん、いるよ。教室でそう言う話をしている子もいるし」
「やっぱり、そうなんだね。でもなりたくてもなりたくなくても自分では決められないのよね」
「なんで?」
「討滅士の人数が少ないからなれる才能がある子どもは討滅士になる義務があるのよ」
「それってやりたくなくても?」
「そうよ。だから
そんな話が終わり交差点で止まった車の外を見ていると不思議な物が見えた。それは車が行き交う交差点の真ん中で身体がおかしな方向に曲がっている人間の様なナニカだ
「どうしたの?顔色が悪くなっているけど?」
「なんでもない」
「そうなの?何かあったら言ってね」
「分かった」
そのナニカが普通じゃないと思い視線を向けないようにしていると青信号になり車が動いて交差点を乗っている車は通り過ぎた
それ以外でも車の外をよく見ていくと交差点のナニカほどでは無いが不思議な存在がいろいろ居て視線を下に向けてやり過ごしていく
「本当に大丈夫なの?」
「うん、たぶんだけど……車の外に変なのが見えて」
「
「うん、分かった」
視界にナニカが入るが見えてない様にしながら車が市役所の駐車場に着いて車を降りてお母さんの後を付いていく
受け付けで検査の話をすると検査の為の場所を教えられるとその場所に移動する。移動したその場所に向かう途中でこの市役所の駐車場からここまでの間にナニカと出会うことがなかった
「ねぇ、お母さん。ここに変なの居ないね」
「市役所や学校、病院とか重要な施設には結界が張られているから安全なのよ」
「そうなんだ」
「安心した?」
「うん」
検査会場に着くとそこで受け付けを済ませると受け付けをしていた人に討滅士のことが簡単に書いてある紙を受け取って順番が来るまで空いている椅子に座り順番を貰った紙を読みながら過ごして紙に書かれていたのを読んでいく
人々から放たれる生体エネルギーから生まれる妖怪や悪魔を倒し善良な幽霊を成仏させて人々の生活を守る仕事が討滅士の様で分かりやすく書かれているが危険性に関しては書かれていないみたいだ
討滅士の事が書かれている紙を読み終わると順番が来るまで待つ事になる。その間、周りの子どもや大人の会話を聞いているとやっぱり子どもたちの半数以上が討滅士になりたいと言っており検査が終わり討滅士になりたいと泣いて騒いでいる子どもも居たがあれは討滅士になれる様な才能がなかったのだろう
それ以外でも親が泣きそうにして子どもが嬉しそうに討滅士になると喜んで言っているパターンもあったり子どもも親も喜んでいるパターンもあった
そうやって検査が終わった人たちの姿を見ていると等々俺の番がやってきた
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