第15話 その日の晩

生ジュース屋を閉めると、俺は

その足で、会長さんの居る会社へと向かった。



どう思われるかな?


少し緊張するが。手土産を持ちながらも、下町の外れにある会社へと向かう。



受付嬢の人に顔を合わせるなり

『あ!いつもありがとうございます!会長ですね?』



と…………


俺は待遇に驚いた。





受付嬢は内線電話を入れる。



俺は手土産片手に、しばらく

ロータリーを見渡す。


思わずため息が

出る。



受付嬢に案内されると、




俺は、じいちゃんの待つ最上階へと向かった。



案内役の社員がエレベーター内で話す。


『会長が先生の事を、それは

それは待ち望んでいたんですよ。』


『じいさん会長かぁ。そうなんすか。』




言葉数が少なくなっていく。


緊張が走る。




エレベーターの扉が最上階で開く。

案内役の社員がどうぞと手を添えると、おじいちゃん会長は



にこやかに俺を出迎えた。





『先生、待ってたぞ!来てくれるとワシは思っとった』



じいさん会長に手土産を渡すと




俺は、じいさん会長の機嫌の良い頃合いを見計らって



話し始めた。

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