第14話 提案。
昨夜は、一晩中寝付け無かった。
おじいちゃん会長の言葉が何度も何度も、俺の未来を考えるキッカケになったからだ。
だけど。わざわざ鑑定を受けにくる人達を、むげには出来ない。
だから俺は、ある提案を
おじいちゃん会長にしようと思い立った。
朝から、生ジュース屋を開けない訳には行かない。
とりあえず街は、どんなモノだ?と様子見ながらもジュースを販売していた。
近所に住むおばあちゃんが
俺の店に、立ち寄ってくれた。
座布団屋のおばあちゃんだ。
大きな包みを抱えて、
俺に逢うなり、喜んでいた。
嫁さんと、仲良く出来て座布団のカバーのデザインまで、今では
嫁さんが手がけてるそうだ。
おばあちゃんは嬉しそうに
『アップルジュースくれんかね?』と言うと、
表に置いてあるイスに
どっこらしょと座った。
おばあちゃんが包みを開けると、
俺の大好物の巻き寿司がたくさん作ってあった!
俺は思わず
『ありがてぇ、頂きます!』とご馳走になっていると、
おばあちゃんは微笑みながらも
こう言った。
『あんたさんはいい男じゃ。嫁さん探しの時は力貸すぞ?』
おばあちゃんは、アップルジュースを美味しそうに、飲みながら
ふふふ、と笑った。
おばあちゃんの作った巻き寿司を頬張りながら
おばあちゃんと他愛もない話をたくさんしたんだ。
おばあちゃんは幸せそうに。
『あんたは、婿になるなら
会長の関係者がええじゃ。』と、突然言いだした。
ビックリしたのだが
まんざら悪い気もしない。
巻き寿司を平らげると、
おばあちゃんとの時間を大切に過ごした。
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