第5話 明くる日
太陽が昇る。夏の終わりには、
俺はどう変わってるのだろう?
そんな事を考えながらシャッターに張り紙をする。
【ニャンコの座布団買いに行きますので、午後から開店します。】
とダイレクトな張り紙をした。
商店街が開く頃、俺はあずきを
連れて、座布団屋を訪問する。
座布団屋さんでは、まだまだ開店準備が行われていた。
俺の姿を見るなり、
おばあちゃん店主は話し掛けてきた。
『あらあら~久しぶりじゃないの?
と俺が答える前に、おばあちゃん店主は、あずきに目がいく。
『あらまぁ、可愛らしい仔猫ちゃんね?』
『はは、ちょっとね、、、。コイツの為に座布団買いに……』
『あ!なら丁度良いのがあるわ?』
案内されると、そこには?!
俺の目を引く座布団があった。
俺は悩む……。う~ん。。。
おばあちゃん店主はあえて安い方を指さした。
だが、俺は高い座布団に目が釘付けになった。
慌てて財布の中身を確認するが。
更に、俺は悩んだ。う~ん。
【安いのは、直ぐ買える。だけどこっちの800円高い方のが、あずきにはしっくり来る。だがなぁ?
昼飯食えれなくなるしなぁ。
う~ん。】
俺はしばらく悩んだ挙げ句に、
あずきに……800円高い方の座布団を買うことにする。
おばあちゃん店主は、驚いていた。
『えええ?!
『あぁ、あずきには、掛けてるんだ!』
『そうかい、そうかい。あずきちゃんは幸せモノだね。そうだ!!
200円値引きするわよ?高い座布団は、今の時代売れないからね?』
『え?ホントに??良いんスか?』
『その代わり、生ジュースを飲みたいねぇ。』
『へ?あ!いっスけど?そんなんで良いの?おばあちゃん。』
『ハハハ。人のご縁を大切にする。それがウチのモットーなんだよ。』
『分かった!おばあちゃん。後で持ってくるさ。』
『悪いねぇ。年々足が痛くなってね?』
と……俺はそこでも霊視してみると??
おばあちゃんは、無理を重ねている事に気が付いた。
俺は勘定を終わらすと、あずきを連れて店へと帰ってきた。
まさか、
『座布団屋のおばあちゃんがねぇ?』
と……妙に納得いく俺だった。
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