第9話 今日は
「ん…あ。あー。」
戻ってきたみたいだ。さっきの部屋と一緒。
「らのにかち?」
まだ、言葉はわからないまま。
ただ、何となくわかる気がする。
「うん。おはよ。」
って、もう深夜になってる…。
これからどうしようか…。まず、家に帰らなきゃ。
あと、腹減った…。眠いし。
「かんらかから」
本を出して、指差している。
『これ』『から』『どう』『するの』
「まずは夜ご飯、食べようか。」
牛丼屋へGO。
今日はおかしなことばっかだった。先生がヤバイやつだったり、地球を救う使命を地球に与えられたり…。
「どうしよう。ホントに…。」
「ご注文は。」
「ああ、牛丼大盛り。えっと、ひとみは…」
『これ』
同じものを指差している。
「大盛り2つで」
「そういえばさ、先生止めたのってどうやったの?」
『彼は』『えいきょう』『を』『受けた』『ひと』
「え?」
先生が?
『おそらく』『言ってた』『じっけん』
「ああ、なるほど。で、能力は?どうだった?」
『おそらく』『時間』『を』『止める』
「さいきょーじゃん。」
時間停止とか、ラノベとかじゃ、ラスボスとかの能力じゃん。全員がそんな能力じゃ、体験する前に死ぬんじゃ…。
『大丈夫』『自分』『の』『時間』『のみ』『限定』『的』『に』『たいしょう』『を』『とる』
「それなら、確かに大丈夫、かなぁ?」
不安だ…。
「お待たせしましたー。大盛り2つですー。」
とりあえず、腹は満たさないとな。
ごちそうさまでした。
…こんなことがあっても、ご飯は美味しい。
さぁ、家に帰ろう。…といっても、ひとみをどうするか…。てか、
『わたし』『女』
「…これって、どんぐらい聞こえてる?」
『全部』
マジで…?
『マジ』『で』
「聞こえないようにできない?」
『どう』『で』『しょう』『?』
「なんとか、何卒、よろしく、お願いします…。」
『いい』『だろう』
じゃなきゃ、大変だからな…。
そう、大変だから。
『えっち』
まだなんにも考えてないぞ!
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