第8話 よろしく

…へぇ

「へぇ、じゃないよ!もっと驚いてよ!」

「まぁ、相棒が困るのも、無理はないです。」

ひとみは?

「わたしは知ってましたよ。地球様から相棒のサポートとして、呼ばれていますから。」

…知らないのって俺だけだったの?

「わたしはてっきり教えてもらったものかと思ってましたので、なぐられそうになった時は、なにしてんだと思いました。」

ちょっと口調きつくないっすか?

「もちょっと詳しく説明した方が良かったー?」

「そうですね。言葉足らずです。」

「うーんとねー。簡単にいうとカウンターみたいのものだねー。」

カウンター?

「そーそー。『星の子』とか、影響を受けた人達の能力を体験すると、その能力が使えるようになるんだよ。まぁ、なんも体験しなかったら、ただの人だよ。」

ただの人なのか…

「闘うことだけが目的じゃないからねー。手に入れたあともお願いしたいんだよー。手に入れた能力をわたしに返却?が正しいかな?返してほしいんだー。」

返す?地球様のものなの?

「わたしからとられてるって感じ。だからね、キミが手に入れた能力をわたしに返す。そして、わたしを元の状態へ、今までのわたしへ戻してほしいんだ。」

「ただ、そうすると、いちいち相棒が危険に晒される。だから、わたしが呼ばれたんです。」

「そ。この子はわたしを通して、キミが手に入れた力を受け渡しする役割があるんだ。」

なるほど。…ん?もし能力を返せたとしても、何か変わるのか?

「地球様を舐めないでほしーね!力が戻ってくれば、一人の人間の修正くらいできるわ!」

こんなんでも、神様みたいなもんだもんな。

「キミの使命について、わかったかなー?」

大変なことだ。

ただの高校生が地球を救うなんて。

ただ、まあ、やるしかないよな?

「そーだよ!キミはヒーローになるんだ!」


ん?体が、透けてる?!

「時間だねー。しばらく会えなくなるかなー。じゃ、任せたよー!」

軽っ!

まぁ、うん。はい。任されました。

ああ、あと…

「ん?なんだい?」

ひとみの言葉、聞こえるようにしてよ。

「わかったよー!ちょっと時間かかると思うけど、なんとかするから!」

お願いします。

「そろそろですね。」


じゃあ、これから、よろしく、ひとみ。

「はい。相棒。」







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