美晴side
ここはどこ?
暗闇を歩いていく私の手をギュッと誰かが握った
「大貴さん……」
それは大貴さんだった。私は大貴さんに抱きついた。
「私……どうしよう……乃々華のこと……!!まだなにも……してあげられてない!!」
私は思い出した。乃々華は私と一緒に事故にあった。
「美晴……乃々華のことありがとうな……」
「だ、だけど……このままじゃ!!」
乃々華はきっと重症を負っている。私のせいだ……
「美晴。よく頑張ったよ……」
大貴さんは私の手を取るとそこには一面に勿忘草が咲いた
「ほら見て」
大貴さんが指を指すとそこには光の玉があった。私はそれに触れると一気に今までの私と大貴さんの記憶が流れた。
「みんな……」
私は涙を流した。生きたかった人、生きられなかった人……
「美晴は俺に未来をくれた。また一緒になろう」
大貴さんと私は手を繋ぎ光のなかへ歩いていく。
私の死も乃々華のためなのかもしれない
乃々華あなたは私の立派な孫よ
歩きながら光る記憶を拾い集めて儚く消えていく
大貴さんは私を見て微笑み
「愛してるよ」
枯れない勿忘草を君に 明智 依毬 @moonlight52
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