ジョブチェンジ

 約十年間していた仕事がもうすぐ終わる。来年度からは将棋講師中心の生活になる。想像もしていなかったことだ。


 非常勤講師の未来は本当にわからない。「サブカルチャーを教えられる人を探している」と言われ、「アマチュア創作と倫理」という謎の授業も担当した。重音テトについて詳しく扱った倫理学者というのは、世界中で私ぐらいではないだろうか。


 一年間だけ、高専でも教えた。週5コマの通年で、収入的にはおいしかった。しかし次の年から倫理学の授業自体がなくなるということで、二年目はなかった。


 バスで片道二時間以上の仕事もあった。授業は2コマだが一日仕事である。なんと、前半はお坊さんで、後半は私が担当というものだった。


 介護関係のクラスでは、多い時には40人近く教えていたが、10人程度まで減り、そして閉校になった。


 引き継ぐはずだった仕事が「学校の偉い人と偉い先生が口約束して」2回なくなったことがある。実は最初の授業担当の話もドタキャンだった。多分偉い先生に決まったのだろう。


 とにかく2年として同じ仕事の組み合わせはない。これからもそうだろう。ただはっきり来年度から違うのは、将棋中心の生活になることである。なんかすでに週6の予定である。


 そんなわけで、「詩と小説を書く倫理学者」から「詩と小説を書く将棋講師」にジョブチェンジします。

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