第30話 妹のお風呂を覗くお兄

フィリアは花音とご飯を食べていた。

「おねえちゃん、これおいしいよ!」

花音が指差したのはハンバーグだった。彼女は幸せそうに食べている。

(可愛いなぁ)

フィリアはそんなことを思った。すると、久留洲がやってくる。

「おっ、2人で仲良く食事中か?」

「はい!」

フィリアは笑顔で答える。

「久留洲さんも一緒に食べますか?」

「いや、遠慮しておく」

「どうしてですか? 2人だと寂しいですよ〜」

「それはお前だけだ」

「ひどいです!」

フィリアは頬を膨らませる。

「お兄ちゃんっていつも、花音がお風呂入ってるところ覗きに来るくせに」

「おい! 余計なこと言うんじゃない!!」

久留洲は慌てて止める。

「へぇ〜、やっぱり覗くんですね」

「違う! ただ、ちょっと見に行っただけであって、決して変な気持ちはないぞ!!」

「本当かなぁ」

「ほんとだよ。花音の裸見ながら、おちんちんを……」

「こいつ!!」

久留洲は花音を殴った。

「いったーい! 何するんですか!?」

花音は涙目になる。

「悪い子にはおしおきが必要だからな」

「私は悪くありません!!」

花音は怒ったように言った。

「久留洲ってロリコンなのね」

その様子を見て、ミリーが呆れたような顔をしていた。

「だから、ちげえって言ってるだろ!!!」

久留洲は全力で否定したが、信じてもらえなかった。

「まあまあ、落ち着いてください」

フィリアが仲裁に入る。

「ほら、久留洲、おちんちんが立ってますよ」

「だから、そういうことを言うなって言ってんだろ!!!」

結局、この後も騒ぎが続き、なかなか眠れなかったという……。

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