第14話 アルヴィンとは?

「嘘でしょ!」

久留洲は驚きの声を上げた。

「どうしましょうか?」

ガイズが尋ねる。

「戦うしかないだろう」

久留洲が剣を構えた時だった。

突然、銃声が鳴る。

すると、目の前にいたモンスター達が倒れた。

「大丈夫かい?」

声の主の方を見ると、アルヴィンの姿があった。

「貴方が何故ここにいるんですか?」

久留洲が尋ねる。

「君達を助ける為だよ」

「どうして、僕達の居場所が分かったんですか?」

「それは秘密さ」

彼はウインクをする。

「とにかく、今はここから出る事を考えないと」

「なるほど」

「それで、外に出る方法はあるんですか?」

「勿論。こっちに来てくれ」

久留洲達は彼について行った。

「ここで待っていて欲しい」

彼が立ち止まった場所は、広い部屋である。

「ここが出口なんですか?」

久留洲は首を傾げた。

「ああ、そうだよ」

「信じられないですね」

「まあ、見ててくれ」

アルヴィンは魔法を唱える。

「風よ、我が敵を切り裂け!」

風の刃が放たれ、扉を破壊した。

「これで出られるよ」

「凄いわね」

フィリアが感心する。

「じゃあ、行こうか」

三人はアルヴィンの後に続いた。

「これからどうするつもりなんだ?」

久留洲が質問する。

「王宮にこのことを報告しよう」

「そうですね」

「それがいいと思うわ」

久留洲とフィリアも同意した。

それから、しばらく歩くと王宮が見えてくる。

「やっと戻って来られた」

久留洲は安堵のため息をつく。

「お疲れ様」

「ありがとうございます」

王宮の中に入ると、すぐに王の間に向かった。

「王様、ただいま戻りました」

久留洲は片膝をつき、頭を下げる。

「おお、無事に戻ったか」

王は笑顔になった。

「はい、ですが……」

久留洲は何が起こったのかを説明した。すると、王が険しい表情になる。

「まさか、そんな事が起こっていたとは……大変申し訳ない」

「いえ、別に謝る事ではありませんよ」

「しかし、我が国の失態だ」

「そんな事はありません」

「とにかく、今回の件はこちらでも調査をしてみる」

「よろしくお願いします」

久留洲は再び、頭を下げた。

「ところで、あの男は一体何者なのだ?」

王の視線はアルヴィンに向けられていた。

「分かりません」

久留洲はしらばっくれた。

「そうか……」

「しかし、信用できる人物だと思います」

「確かにそうだな。目がいい」


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