第11話 王宮騎士団

「こちらです」

アルヴィンは二人をある場所へと案内する。

そこは、とある洞窟だった。

「この奥に我々の仲間がいるので、事情を説明しておきます」

アルヴィンは洞窟の中に入って行く。

「……」

久留洲は少し警戒しながら後に続いた。

すると、そこには沢山の人々がいた。

全員がフードを被っており、顔が見えないようになっている。

「ここでお待ち下さい」

そう言い残して、アルヴィンは去っていく。

(一体、どういう人達なんだろう?)

久留洲は不思議に思った。

それから数分後、アルヴィンが再び姿を現す。

「皆さん、お待たせしました」

彼は集まった人々に話しかけた。

「では、これより新入りの紹介を始めます」

「えっ?」

予想外の言葉を聞いて驚く。

「久留洲さん、前に出て来て下さい」

久留洲は不思議な気分で前に進み出た。

「あの、王宮ではないのですか?」

「はい。王宮騎士と魔導士の待機所です。まずはここであなた方の力を試します」

アルヴィンは答える。

「そうなんですか……」

久留洲は納得した様子で、他の人々を見渡した。

そして、全員の顔を確認すると、

「よろしくお願いします」

と言って、頭を下げた。

久留洲たちは難なく彼らを倒し、王宮騎士団に入団した。

そして王宮に行った。

「今日から君たちの上司になるアルヴィンだ。みんな、仲良くするように」

アルヴィンは微笑みながら言った。

久留洲はアルヴィンの急な態度の変化に驚いた。

「それじゃあ、早速だが任務を与える」

そう言って、一枚の依頼書を取り出した。

「これは最近、発見された遺跡の調査依頼だ。詳しい内容は現地で説明するから、出発の準備をしておいて」

「分かりました」

久留洲達は準備を始める。

「フィリア、どう思いますか?」

久留洲は小声で尋ねた。

「何がですか?」

「王宮騎士団のことですよ」

「うーん、怪しいとは思うけど、今のところは何も言えない」

「そうですか……」

「フィリアは何処か元気が無いな」

「いえ……」

久留洲は考える。

(確かに怪しさはある)

しかし、今は他に選択肢がない。

久留洲達は仕方なく、遺跡へと向かった。

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