春植えキャベツ

 腰を上げると隣の人が見えた。

 くわを支えにしながら彼女に聞く。


「買い物ですか? 」

「そうよ。遠いけど車がないからね」

「不便でしょうに」

「事故するよりかはましよ。それはそうと何植えてるんだい? 」

「キャベツですよ」

「それは良いこと聞いた。夏期待しとくからね」


 そう言い自転車に乗って走らせた。

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