焼き芋と冬の訪れ

「美味しそうやな」

「一個食うか? 」

「お、ラッキー」


 煙が昇る落ち葉の隣に友人がいた。

 いい匂いの銀紙を受け取り隣に座る。

 少し冷ましながら中身を出す。二つに分けると、ぶわっと香りが広がった。


「うま」


 落ち葉をトングでつつく友人を見て顔を上げると、禿た木が目に映った。


 秋が終わりそうである。

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